メドゥサ、鏡をごらん (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 935
感想 : 140
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735063

作品紹介・あらすじ

作家・藤井陽造は、コンクリートを満たした木枠の中に全身を塗り固めて絶命していた。傍らには自筆で「メドゥサを見た」と記したメモが遺されており、娘とその婚約者は、異様な死の謎を解くため、藤井が死ぬ直前に書いていた原稿を探し始める。だが、何かがおかしい。次第に高まる恐怖。そして連鎖する怪死。

感想・レビュー・書評

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  • ホラーなのですが、タイトルから想像する方向性と違う怖さが面白い。
    なんだかんだと怖いもの見てきて、感性鈍めの今日この頃。なんか凄いやつ見ちゃったり、追いかけられたりするよりも、自分の身に起きる不可解な現象が続く、経験したくないホラー。
    小酒井不木「メデューサの頭」1926年の短編は、微笑ましいホラーです。腹部の静脈の血管が圧迫され、蛇の様に見える状態を医学用語で「メデューサの頭」というらしいです。それを、メデューサを妊娠したって焦るという。飲みながら、読む方には、真性ホラー。

    • 土瓶さん
      肝が極太のおびのりさんには物足りなかったかなぁ~><
      肝が極太のおびのりさんには物足りなかったかなぁ~><
      2022/12/13
    • おびのりさん
      ストーリーは、よくできているよね。
      ごめんね、泣けないし、怖がらない。
      もはや、人としてどうなの?ってレベルかも。
      ふたたび、人生論でも読む...
      ストーリーは、よくできているよね。
      ごめんね、泣けないし、怖がらない。
      もはや、人としてどうなの?ってレベルかも。
      ふたたび、人生論でも読むよ。
      2022/12/13
  • 少し時代が古いのは分かる。フロッピイとか出てくるし。けど、普通は、フロッピーちゃうかな?どうでも良いけど(^^;;
    今なら
    フロッピー =USBメモリー
    ディレクトリ=フォルダー
    ぐらいか。岡嶋二人の時もそうやったけど、コンピューター用語多め。
    こんなとこで、悩ませてどうすんねん!

    まっ!作品の内容でも悩まされるんやから、やめて〜!
    何か、最初は、ミステリーしてて、どんなトリックやねん?とかワクワクしてたら、ホラーなんかな?
    主人公が、1日なくしたり、過去行ったりみたいなんがどうなるんやろ?って思ってたけど、ホラーの一言で完了!って感じに思えたんやけど…
    それとも怖くて見逃してた???

    どんどん摩訶不思議な事が起こって、混乱の極みって感じ。謎は深まるばかりで…主人公さんも、そんな感じになって、混乱のままラストへ…
    これで収束させたのかな〜
    何か、まだまだ、変な事起こりそうで…

    • ultraman719さん
      こんばんは!

      混乱しますね。自我が…時間軸が…
      悪女には、振り回されませんが、作者には振り回されます…
      (ミステリーちゃうやん!ホラーやん...
      こんばんは!

      混乱しますね。自我が…時間軸が…
      悪女には、振り回されませんが、作者には振り回されます…
      (ミステリーちゃうやん!ホラーやん!ってとこも)

      フロッピーなくなりましたね。
      ソフトも容量食うし、フロッピーだと容量ないんでムリになったのかも?
      ドクター中松さん泣きますね。(フロッピーの発明者)
      2022/02/25
    • nikuさん
      なにやら、読後すっきりなタイプではなさそうですね…
      「the TEAM」とは違う感じですね、前に「ダレカガナカニイル」というのを読んだんです...
      なにやら、読後すっきりなタイプではなさそうですね…
      「the TEAM」とは違う感じですね、前に「ダレカガナカニイル」というのを読んだんですが、そっちに近そうです。


      フロッピー自体は使わなくなったけど、上書き保存のマークはフロッピーなんだよねって話を少し前に職場でしてたんですよ、だから、フロッピーを忘れることはない、みたいな。
      関係ない話でしたm(_ _)m
      2022/02/25
    • ultraman719さん
      おはようございます!

      そうです!読後感スッキリしません!
      多分、「the TEAM」とは真逆なので、これを期待して読むと「…」です。
      作品...
      おはようございます!

      そうです!読後感スッキリしません!
      多分、「the TEAM」とは真逆なので、これを期待して読むと「…」です。
      作品自体悪い訳ではないですが…

      フロッピー…ほんまですね。上書き保存は、フロッピーのままですね。フロッピー知らん人は、あのマークを何だと思ってるか気になるところです。
      私も関係ない話多めでしたm(._.)m
      2022/02/26
  • 先が気になりすぎて一気読み…!!

    何、何っ?!
    どーなるのこれ!!ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ




    井上夢人作品は過去に『ラバー・ソウル』を読みました。

    ビートルズマニアの醜い男が主人公の、切ない話です。
    ……ミステリなので、もちろんタダじゃ終わりません。
    傑作でした!!(〃´-`〃)


    『メドゥサ・鏡をごらん』も井上夢人ミステリ。


    井上夢人さんといえば、岡嶋二人。
    岡嶋二人といえば『クラインの壺』

    私の中では、そんなイメージ。

    『クラインの壺』は岡嶋二人最後の作品で、井上夢人さんバージョンであると、メドゥサ〜のあとがきに書かれていました。

    『クラインの壺』もまた傑作です!!
    未読の方が羨ましい♡⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝マジ


    『メドゥサ、鏡をごらん』はそんな『クラインの壺』を彷彿とさせるような読み心地。
    読ませるのがうまい、と言うか、やめ時が分からず、結局最後まで一気読みしてしまいました…(^▽^;)

    彼女の父親である作家が、コンクリートで自分の身を固めて自殺するという、衝撃の出だし…(;´Д`)

    残したメモに「メドゥサを見た」と書き残して…。

    父親が残しているノートを調べながら、自殺の真相を探っていくと、ある町へと行きつくことに…。

    はい、もうおもしろーい!!

    ミステリらしく色々仕掛けてありますよ。( ≖ᴗ≖​)
    最後の方で出てくる疑問に、前半部分を読み返してしまう!!
    鳥肌立ちました:( ; ᷄ᾥ ᷅ ;):

    1997年の作品なので、パソコン通信やフロッピー、ファックス、留守番電話が主流。
    地図も、販売されているものが出てきます。

    不便ながらそれらが不気味さをさらに上乗せしてます…。
    ホラーじゃない…んだよね。
    でも、ホラーミステリのように感じました。

    一気読みしちゃうよ、きっと。

    面白かったです!!ヽ(´▽`)ノ


  • トラウマ本。オカルトが差し込まれるなんて聞いていない。おトイレに行けなくなる!!!
    身勝手な星評価ごめんなさい( ´•ω•` )

    • 土瓶さん
      ( ゚д゚ )彡そう!
      これ、怖い〜。
      突然失礼しました。懐かしくて(笑)
      ( ゚д゚ )彡そう!
      これ、怖い〜。
      突然失礼しました。懐かしくて(笑)
      2022/11/20
    • NORAxxさん
      あら、どんちゃんさん(*´﹃`*)
      過去レビューに沢山いいねがついていて嬉しい半面とても恥ずかしいです 笑

      怖いですよね...覚えてないけ...
      あら、どんちゃんさん(*´﹃`*)
      過去レビューに沢山いいねがついていて嬉しい半面とても恥ずかしいです 笑

      怖いですよね...覚えてないけど...鏡,.???うーん...あ、、やめときます今夜のトイレが遠くなってしまう...笑
      2022/11/24
  • 作家の父がメドュウサを見たと残し、謎の死を遂げる。作家の娘と婚約者が、真相を探り始めるが...。
    図書館で目について借りたもの。
    ミステリーかと思っていたら、ホラーよりだった。

  • ホラーなので全部の伏線を回収したり理に適った内容じゃなくてもいいけど謎のまま終わるところが多い
    最後は自分が藤井になり同じことを繰り返さないようにヒントを消して自殺を図るの分かる
    でも一日ズレていたり元の自分はどうなったのか不明な部分も多い
    パラレル的な世界で自分の存在が変わったりする
    途中までは謎解き、謎追いストーリーで読みやすくもあった

  • 心底怖いと思った。
    読み終わった後に鏡を見るのが怖くなる作品。

    作家・藤井陽造は自宅のガレージでコンクリートを満たした木枠の中に全身をセメントで塗り固め絶命しており、遺体の傍には「メドゥサを見た」というメモの入った薬瓶が残されていた。

    事実と夢がぐるぐると反転しあいながら何が本当なのか解らなくなってしまう。
    井上夢人は、岡嶋二人が独立して二人になりその片割れである。

  • 自らをセメントで固めて自殺した作家の最後のメモ「メデュサを見た」それは何を示すのか、調べて行くうちに関係者が自殺や事故で何人も亡くなっていることを知る。一日の記憶がなくなったり、自分が体験した事が数ヶ月も前のメールに記載されていたり、奇妙な現象に巻き込まれて行く。
    メデュサとは何なのか。

    岡嶋二人「クラインの壺」以外は読んだ事がなかった井上夢人でしたが、大変好みで読了。
    聞き取りに行く人行く人「それは知らない方が良い」と口を閉ざす。主人公だけでなくこちらも気になって気になって仕方がない...!次々頁を捲りました。ラストはご自身の目で確かめて下さい。

    オカルトなのか?ミステリなのか?ジャンルが分からない作品をどちらも予備知識ほぼ無く二作立て続けに読んだせいか、気持ちよく騙されています!わたしは本が好きなんだなぁと思い出させてくれた貴志祐介さんと井上夢人さんに感謝です。スランプ抜け出した!

  • 自らをコンクリートに閉じ込め、まるで石像のような自殺を遂げた作家・藤井陽造。傍らの空き瓶からは<メドゥサを見た>との謎のメモ書き。陽造の娘・菜名子の婚約者である私は不可解な自殺の真相を求めるが、その先にはある集落での事故が大きく関わっていた・・・。

     久々に何を言ってもネタバレになりそうな危うい作品に出合ったな。
    「メドゥサを見た」と残し死んでいった作家先生の原稿を追い求めるうちに主人公の私は過去のとある事件に真相を見出そうとするが、そこに関わっていたものは謎の怪死を遂げていた。やがて主人公の身にも超常現象のような不可思議な出来事が襲い始める。本作の謎は何故藤井陽造氏は自身を石に見立てるような自殺を遂げたのかということだが、その謎が終盤トリッキーな方法で示される。ホラーでありSFでもあり、ミステリーでもある上で特定の枠にとらわれない井上氏らしい作品だったな。

  • 父の本棚から拝借。
    全く予備知識がなかったので、本格ミステリーなのかホラーなのか何なのか分からないまま読んだ。

    謎だらけだけど徐々に解明されていくのかと思いきや、途中から世にも奇妙な物語状態に…!
    いや、それはさすがに、、と思いつつも引き込まれて止まらない。
    結局最後までタモリが出てきそうなくらい世にも奇妙な物語で、色んなことが謎だらけなまま。

    とはいえ、楽しく読めたのでまぁ満足。
    細かいことは気にせず、エンタメとして消化した。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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