最悪 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 677
  • Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735346

感想・レビュー・書評

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  • 何というか、とことんいろんな人の人生が下降していく物語。
    人生に最悪の底はないのかもしれない。
    いつ何時、最悪の根源が同時に降りかかるやもしれない。でも、考えすぎず絶望にならずに一つずつ解決または、根源を和らげていくだけで最悪は防げるのではないか。

    私たちに匙を投げずに、根気よく問題とリアリティに向き合っていくように諭してくれた本だった。

  • 後半に向かって、3人の人生が交錯して行く流れは、
    それがユニークでいて読んでいて引きこまれっていった。

    同じシーンをそれぞれの3人の目線で描いていて
    心理描写、臨場感がより伝わってきた。

    人生は最悪な方向に向かっていくのだが、
    最後はホッコリとさせてくれる締め方だと思いました。

  • タイトルの勝利。3人の登場人物が、それぞれの「最悪」へ向けて突き進んでいく。
    人生最悪の状況になったとき、人は人生のどこまで遡って後悔すべきなんだろうか?

    犯罪小説としてとても有名な作品だけど、ところで犯罪小説ってなんのためにあるんだろう。犯罪小説を書く理由は、人が犯罪に手を染める理由と同列に語れるものだろうか。

  • みどり、和也、川谷それぞれの道がどんどん悪い方に転がっていく、、、最後はおさまるところにおさまったけど、風評・収入・前科など決して元にはもどれない。逆に、最悪な状況でもおさまるところにおさまってそれなりに落ち着く、と思うこともできる。

    川谷さんは自営業向いてない、NOと言える人じゃないと自営業は務まらないと思った。
    みどりはただ可哀想だし、本当の意味で友達になれる人っていうのはなかなかいないよね。裕子みたいな同期欲しくない、、、。
    和也は寂しさのあまり冷静な判断ができずタカオに騙されまくる。これはこれでかわいそう。。

    久々に睡眠時間を削って読んだ。続きが気になる!面白い!というよりこの物語をとにかく終わらせなければ、自分の気分も暗くなる、、、と思ったので。

  • 3人の登場人物が、不幸が不幸を呼んでドツボにはまっていく物語。はじめは独立した3人のストーリーはバランスよく描けていて、中盤以降交差していく様はなかなか面白かった。でも同じシリーズなら、個人的には『邪魔』>『最悪』>『無理』の順で好きかな。スリリングさがもうちょっと欲しかったような....。それにしても、主要人物の川谷のおじさんが錯乱して、銀行強盗の車の後部座席にちゃっかり乗り込んでいたのは、シリアスな場面にもかかわらず笑ってしまいそうになったが。

  • H29.06.06 読了。

    奥田英朗さんの作品は本当に面白い。
    小説なのに、映画を観た気分。
    それくらい、頭の中で映像化されて、キャラクターが動き出している感じ。

    全く関係の無さそうな三人の登場人物のエピソードを順々に読んでいくと、まさかのクロスオーバー。
    そこからは怒涛の展開で、ハラハラドキドキ。
    ゲームで例えると、「ドラクエ4」だね。

    結末的には、タイトルの「最悪」は、いまいちピンと来ないと思った。

    ただ、こういうエンタメ作品って最後はハッピーエンドになると思っていたら...。
    逆に斬新かな。
    個人的には、最後はまるっとハッピーで良かったのに。

  • 鉄工所社長の川谷さんの部分が一番「最悪」。キュゥゥとなった。

  • 全ての話が最悪の方向へどんどん転がり落ちていく様子が容赦なく書かれており、読み進めるのが痛かった。
    最後、全てが明るみに出て、それぞれの人物がこれまで持っていたものを失くしたけれど、でも少なくともこれ以上追い詰められていくことがなくなったのにほっとした。

  • 感想を一言で述べるとしたら、
    本当に「最悪」です。

    3人の主人公の最悪な日々。
    前半は救いようのないもどかしさに、
    なかなか頁が進まなかったな。

    けど、後半は帯タイトルに
    「三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める」
    とあったように、一気にハマって読めました。

    一体どこが人生のターニングポイントかわからないけど、
    自分が日々「最悪」って思ってしまう出来事って
    本当に些細なことで、恵まれていると実感しました。

  • 主人公たちが不幸すぎて途中気分が悪くなるくらい。ただ、ラストは希望がある。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2019年 『ヴァラエティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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