御書物同心日記 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 132
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735605

作品紹介・あらすじ

本の知識では誰にもひけをとらない丈太郎は、天下の稀本珍本が集められた将軍家の御文庫に勤める新米同心だ。その使命は一にも二にも本を大切に保管すること。個性豊かな先輩同心がそろう御文庫に、同じく新米同心として角一郎がやって来たときから、奇妙な事件が相次いだ-。江戸情緒あふれる連作集。

感想・レビュー・書評

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  • 図書を管理する同心になった青年の、ややコメディよりな話。古本好きで、何に対しても面白がって対応できる主人公が好印象です。予想よりも面白く、読みやすかった。捕り物でもなく、人情すぎることもないので、あまり時代もの読まない人でも楽しめるかも。おすすめです。本をテーマにした本はいろいろあるけど、これはちゃんと本好きさが伝わってきます。

  • 古本屋の主人という著者の来歴に引かれ購入しました。
    内容は・・・・。う〜〜ん。
    どちらかといえばミステリー仕立てなのですが、事件というのが古本をめぐるものなので、なんとなく惹かれるものも無い訳ではないのですが、どうしても地味ですし。。。
    「そんなもんか」というか、どことは無しに肩透かしを食らったような感じもします。
    特に物書きとしての美味さも感じられませんでしたし。

  • 古書店営む傍ら、作家活動をしている人と聞いて、以前から一度読んでみたかった。
    まさしく古書に絡む作品。

    江戸時代の、徳川家の文庫(紅葉山文庫)を守る同心たちの物語。
    公方様の本、神君家康公の御手沢本に万一のことがあっては、と、挟まっているごみのようなもの、汚れまで一々記録を残すお役所的な発想に、思わず苦笑。
    と当時に、学生時代、大学の古典籍調査のバイトをしていた頃のことを思い出した。
    たしかに、ネズミの糞とか、挟まっていたりしたよなあ(我々の仲間内では、「ロス・フンチョス」と、ふざけて呼んでいたっけ)。
    持ち上げた瞬間、綴じ糸が切れて崩壊するとか。
    私たち学生バイトが扱っていたのは、割と出回っている江戸期の版本で、それほど貴重でもなかったんだろうけど。
    真っ黒になった指を思い出し、今さらながらちょっと身震いした。

    異常な記憶力の持ち主で、御書物同心を嫌々勤めていた角一郎が、生きる道を見いだしたので、少し読後感はよくなったのだけれど。
    一篇一篇の話は、モチーフが緊密に結びついていて、さすがだなあ、と思わされる。

  • 代々の将軍の蔵書が保管されている紅葉山文庫。その膨大な書物の管理をしている書物方同心が主人公です。
    本好きには楽しい職場でしょうが、そこはお役所。本につく虫一匹の持ち出しも許されないなど、堅苦しい所のようです。
    捕物とは無縁、ひたすら本に関係のある話。事件といえば弁当に当たって当直の同心が一斉に腹を下すぐらい。のんびりしてますよ。でもそこがいいのです。中には、ここで終わる? って話もありますが、殺伐とした話よりよほど面白いですね。

  • 2015年6月22日読了。
    とても面白かった!本好きというのは今も昔も変わらないのだなあ。

  • なんだか、分かったような、よく分からないような、フワッとしたまま終わる感じの話が多い。ミステリ未満ミステリ?
    当時のお役所がどのように貴重な本を扱っていたのかが分かって面白かった。本1冊でワクワクする丈太郎にはなんだか親近感がわく。

  • 小説だから事件は起こるが、退治した紙魚(しみ)の城外持ち出しをとがめられたり、お見合い相手に妹を恋人と勘違いされたり、支給された昼の弁当にあたったり、まあそんなところだ。そんなほのぼの感がますます出久根さんらしい。

  • 江戸時代、本を管理する部署に配属された丈太郎、本にまつわるいざこざの数々!本の時代本といえる小説です。

  • いわゆる「日常の謎」系。とはいえ、ミステリというわけでもない。「謎」は解かれたり、解かれなかったりする。主人公の心のゆらぎが、静かな波紋となって読み手の心にまで押し寄せ、不思議な読後感をもたらす短編集。個人的に、とても好み。

  • 本の知識では誰にもひけをとらない丈太郎は、天下の稀本珍本が集められた将軍家の御文庫に勤める新米同心だ。その使命は一にも二にも本を大切に保管すること。個性豊かな先輩同心がそろう御文庫に、同じく新米同心として角一郎がやって来たときから、奇妙な事件が相次いだ―。江戸情緒あふれる連作集。

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著者プロフィール

出久根達郎(でくね・たつろう)
1944年、茨城県生まれ。作家。古書店主。中学卒業後、上京し古書店に勤め、73年より古書店「芳雅堂」(現在は閉店)を営むかたわら文筆活動を行う。92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞、翌年『佃島ふたり書房』で直木賞、2015年『短篇集 半分コ』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。他に『古本綺譚』『作家の値段』『雑誌倶楽部』『春本を愉しむ』『本があって猫がいる』『隅っこの昭和』『幕末明治 異能の日本人』『桜奉行』『漱石センセと私』など多数。

「2018年 『文庫 本と暮らせば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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