QED 百人一首の呪 (講談社文庫)

  • 講談社 (2002年10月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (520ページ) / ISBN・EAN: 9784062736077

作品紹介・あらすじ

百人一首に仕組まれた美しき謎とは!?
大人気シリーズの原点、第9回メフィスト賞受賞、待望の文庫化!

百人一首カルタのコレクターとして有名な、会社社長・真榊大陸(まさかきだいろく)が自宅で惨殺された。一枚の札を握りしめて……。関係者は皆アリバイがあり、事件は一見、不可能犯罪かと思われた。だが、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いたとき、戦慄の真相が明らかに!?

感想・レビュー・書評

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  • 高田崇史さんを初めて読みましたが、QEDー証明終わりーシリーズは、歴史の中でも、文化的な方面の謎を追っているようです。

    百人一首コレクターの実業家が自宅豪邸で殺される。手には、百人一首の一枚の札があった。その後、犯人かと思われていた娘が殺される。
    というところが事件。
    百人一首の札が持つ意味から、百人一首そのものの秘密の解明に重点が置かれていきます。
    ここに興味が持てないと、ミステリとはいえ忍耐が必要になるかもしれません。

    百人一首には、暗号が隠されている。というような魅力的な話は、他の作家さんからも何冊か出版もされています。参考文献にも記載がありました。私は、都市伝説的に噂程度に知っているだけでしたので、小説の中の選歌の解説は面白く読みました。
    歌の配列から、曼荼羅となり、結界となるところまで持っていき、QEDとは、なかなかでした。
    確かに、歌を暗記しなさいねと言われていた頃から、あまりに似ていて覚えにくいなあとか、あまりに語呂が悪くてすぐ忘れるなあとか、感じる歌があったわ。選歌の根本が違ったんだろうね。
    歌は、多少覚えていたけど、作者と結びつけて覚えていた事がないので、証明を全て理解できた訳ではありませんが、シリーズの他作品も読もうかなと思います。
    殺人事件は、必要だったのかどうか、というところですが、話のきっかけですから。

    • ひまわりめろんさん
      百人一首と言えば坊主めくりです
      高校の部室で延々とやってました
      蝉丸が嫌いになりました
      百人一首と言えば坊主めくりです
      高校の部室で延々とやってました
      蝉丸が嫌いになりました
      2023/12/14
    • おびのりさん
      他にもめくってたろうよ、少年。
      他にもめくってたろうよ、少年。
      2023/12/14
    • 土瓶さん
      百人一首には興味ないなぁ。
      というか、まったく知らないといってもいいくらいだ。
      百人一首には興味ないなぁ。
      というか、まったく知らないといってもいいくらいだ。
      2023/12/14
  • 殺人事件と百人一首の二つの謎に迫るミステリ。
    とにかく百人一首の歴史や蘊蓄が面白く、こんな深いもんなんやと感心した。
    そして謎を追った先にある一つの解釈は、もし作者がオリジナルで考えてたのであれば、めちゃくちゃ凄いと思う。普通にそれ単体で本が出版出来るレベルじゃなかろうか。
    その壮大な謎とは裏腹に殺人事件の方は少し小粒に感じてしまった。 

  • シリーズの中でもよりしっかりしたミステリーのように思う。
    百人一首の新しいアプローチがおもしろい。

  • 初高田崇史作品!
    読み始めた頃に丁度「100分de名著」で百人一首が取り上げられている回の録画を見ており、機運に乗じて読むに至った。
    百人一首コレクターの男性が亡くなるという事件が起き、その事件の解決をしながら百人一首の謎についても解き明かしていくという作品で、事件の解決はもちろん楽しめたが、百人一首というものに謎があり、それを調べている人が多く存在し、さらにその謎に一つの答えを出しているというのが感動した。
    次回作も楽しみだ。

  • 百人一首コレクターである実業家男性が、自宅で惨殺された。
    百人一首の札を一枚握って。

    私が一番気になったのは、「壺で人を殺せるのか?」ということだったんだけど、その謎については最後まで解明されなかった。
    というのも、最近、壺をもった男が小学校に侵入して教師、児童を襲うという事件が実際に発生した。壺は校内で割れていたそうだが、幸いに死者は出なかった。だから、壺で頭を殴って壺が割れるほどであっても、人は死なない、と私は思っていたのだ…。
    余計な知識があるせいで、些末なところが気になってしまって、なんかもったいなかったな。

    百人一首については、高校時代に古文の授業で勉強した程度なので、歌人の名前が、ずっとふりがなつけててほしいってくらい読めなかった。
    似てる名前も多いし、歌人の名前や、関係性が頭に入ってこなくて困ったぁ…。
    その分、現代の事件に関わる人の名前が単純でありがたかった(崇、奈々、里子とか。あだ名があるのもありがたい)。これで、現代の事件関係者も有栖川有栖みたいな名前だったら、途中で放棄していたかもしれない。

    事件としては、あまり複雑ではない事件だったかな。
    百人一首と家政婦のせいでめんどくさくなっていただけのような…。
    事件解決はおまけで、百人一首の謎を解くというのがメインテーマの本だと思った。

    私は最近、たくさん勉強できたはずの学生時代に全く勉強してこなかった反動なのか、知らないことをたくさん知りたい!という気持ちになっているので、百人一首の編纂経緯というか(崇の持論だが)、裏話みたいなのに触れて、好奇心を刺激された。
    崇が百人一首について語りだすと止まらない姿から、高校時代の古文教師が、百人一首とか源氏物語について、すごく嬉しそうに語っていたことを思い出した。
    当時の私にとっては、眠たい話だったけど、好きな人にとっては、語り尽くせないほど熱いものなんだよね。

  • 百人一首コレクターの社長殺人の話だがメインは百人一首の謎解きのような感じになっている。ここまで選者が考えていたとしたら凄い。肝心の殺人事件の方は伏線はあるもののアッサリしている印象。
    百人一首に詳しければもっと楽しめたと思うので知識を得てから再読したいものだ。

  • 百人一首やその背景の歴史を理解していれば、更に面白い

  • 以前からずっと、読みたくてしょうがなかったシリーズ。
    この偏執的に知識過剰な雰囲気が、とにかく好きなのである。
    京極夏彦の一連のシリーズしかり、高橋克彦の浮世絵シリーズしかり。
    本職の研究者たちが日々研究していることを、エンターテインメントの小説の中で、自らの仮説を立て、検証し、素人には「これしかないのでは」という結論にまで持っていく。
    読んでいてわくわくします。

    今作では、百人一首のコレクターである人物が自宅で殺された事件というのが一応のミステリ部分になっていますが、7~8割ほどは百人一首自体の謎の解明に費やされています。
    なぜ百人百首ではなく、百人一首と名付けられたのか。
    その当時の著名な歌人が外されたり、さほどでもない人が選ばれたりしたのはなぜか。
    なぜ代表作でもない凡庸な歌が選ばれた人がいるのか。

    さらに、選者である藤原定家と、後鳥羽上皇との関係性について言及する。
    没落貴族である定家がお家再興をするためには、卓越した和歌の才能を前面に出していくしかない。
    当初は後鳥羽上皇とともに和歌を詠み、その解釈などを語り合ったはずなのだが、徐々に二人の間は離れていく。
    後鳥羽上皇の口出しが定家には煩わしくなり、いうことを聞かない定家が上皇には煙たくなった。

    その後承久の乱で敗れた後鳥羽上皇は、生涯を流刑地で送ることとなり、怨霊や祟りが日常茶飯だった平安人・定家が鎮魂のために行ったのが百人一首の選定ではなかったのか。
    と、いう話。

    百人一首の謎が解けて初めて、「ん?もしかして被害者も定家と同じことしたのでは?」となる。
    そして、探偵役である桑原崇の本職が薬剤師であることも、今回は意味があった。

    本当に博覧強記なのは作者なんだよ。くぅ~。
    このシリーズ、どれもこのクオリティを維持できているんだとしたら、すごすぎる。
    次巻を読むのが今から待ちきれない。

  • うーん、トリックが面白くない!ある登場人物は記憶力はいいけど物事の順番を把握するのが苦手でした見た時間間違ってました、はめちゃくちゃ面白くない。まあいわゆる安楽椅子探偵ものなんだけど、博覧強記の主人公、ってのはいいんだけどケレン味ばかり目につくわりに描写が甘くて人物に魅力が足りないね。百人一首の謎解きはなかなか興味深かったけど歌の解説はめんどくてまともに読んでない。しかしこれは一作目じゃないのか?なんかよくわからない妹の名前が出てきたり登場人物たちが知り合いだったりしてて前作があるように思えるんだが?でも一作目ぽいな。謎。

  • まず初めに、本書の圧倒的な百人一首の情報と著者の知識に感服致しました。
    今まで、何気なく知っていた百人一首にこんな考え方があるのかと驚き、それをミステリーに落とし込んだ著者に拍手を。

  • 百人一首についての部分が多くミステリー要素は少ないかなと思った
    呪とは論理的なものなのかも

  • 百人一首の新説論と推理小説を無理やり合体させたような感じ。面白かったけれど、途中からこれは推理小説なのか?と思いながら読んでいた。

  • 事件そのものの真相よりも、百人一首にまつわるウンチクや百人一首をパズルのように並べてダイイングメッセージの解読するといった部分が面白かった。殺害された大陸氏が息子・娘たちと秘書を自分が指定したマンションに住まわせていた理由が面白すぎた。

  • 約15年振りに再読。
    序章の一字一句に覚えがなく、読んだはずなのにと不安になったけれど、本章が始まると「そうそうこの調子」と懐かしい気持ちで読了。
    改めて、難解に思える謎を軽快に解くテンポの良い文章に時を忘れて読み耽りました。
    電子書籍の超合本を買ったので残り16のお話も楽しみです。
    また10年後くらいに新鮮な気持ちで読み返したい一冊。

  • この作品、どうして手に取ったのだろう??全く覚えていない・・・いや、そもそもが「百人一首」と言う素材に興味があったからなのは、自分の趣味嗜好として間違いないのだけど、読後、改めて確認すると、この作品は1998年(文庫発売としてでも2002年)、20年以上前の作品、しかも、シリーズ物ではないか!「百人一首の呪」と言うタイトルの前に「QED(証明終わり)」とあって、これ何だろうなあ?とは思っていたのだけど、それがシリーズタイトルだとは認識せずに読んでいたのだ。
    通常の自分の行動パターンからすると、古い作品を急に読むのは、"気になっていたけど何となく読むタイミングを逸していた" か "作者の最近の作品が気に入り過去に遡る" で、その場合には、シリーズだと知っている上で、敢えて手を出してしまう、なのだ。が、今回は、シリーズと認識していなかった。と、すると。もう1つのパターンは" 誰か(書評家、ブクログユーザーさん、TV・雑誌・SNSの有名人)のお薦めやレビューを見て興味を持った" なのだが、その場合は、読書メモなどにメモるようにしている。しかし、今回はメモ忘れていたようで、どこから本棚登録に至り購入したのか不明、、、
    と、まあ、本当にどうでも良いことをつらつら書き連ねてしまったが、要するに、何を考えているのかと言うと、シリーズの他の作品にまで手を出すかどうか、だ。大変失礼ながら、この作品が自分の中で非常に面白く、これがシリーズ化されているなら、他も読んでみよう!と思っていたなら、迷わず、古くても時間がかかっても読むのだけど、そこまでの "出会ってしまった感"が無いのだ。勿論、ミステリー自体も面白かったのだが、この作品だけについて言えば、ミステリーそのものの謎解きよりも、百人一首の謎解きがメインであったように思う。なので、例えば登場人物のキャラクター設定やストーリーの構成など、その他の要素にそこまでハマったかと言うと、、、と言うのが正直なところ。
    さて、どうしたものか。まずは、ブクログユーザーさんのシリーズ他作品のレビューを拝見しながら、考えようか。何しろ、20年以上前にスタートしたシリーズ、既刊も多いようなので。

  • この本は推理小説という形ではあるものの、実際には百人一首のパズル的解釈に殺人事件がオマケ程度に付随しているだけというのが正直なところ(これは解説にも同様のことが書いてある)。
    ぶっちゃけペダントリーな部分も多く、これを逐一読んでいくのか、斜め読みで流すのか、どちらであっても本筋に大きな影響はない。
    へぇなるほどなぁと思うところが人によってはあるかなという感じ。
    好きな人には好き。合わない人には合わない。

  • 読書録「QED百人一首の呪」3

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p239より引用
    “「いいか、呪というのは『言葉』のことだ。
    まさかお前は、言葉も存在しない、とまでは
    言わないだろうな」
    「馬鹿を言うな。実際こうして使って話して
    るじゃねえか」
    「それならば、同時に呪も存在する。言葉と
    呪は同一のものだ。どちらも相手の脳に向け
    て発信される信号だからな。ウイルスのこと
    だよ」”

    目次より抜粋引用
    “うきよのたみに
     ゆくすゑまでは
     ものをこそおもへ
     やどをたちいでて
     たまそちりける”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    第9回メフィスト賞受賞作。
     年に一度だけ家族全員が集まる大邸宅、そ
    この家事を一人で受け持つ女性が一日の後始
    末をしているその時、屋敷の主人が切迫した
    声で人を呼んだ…。

     上記の引用は、主人公・桑原崇と同級生で
    ジャーナリストの会話。
    面白くも恐ろしくもある説ではないでしょう
    か。言葉の使い方一つで、相手に害を思うよ
    うに与えられるなんて、使う人の思うがまま
    にされてしまいそうです。世界中に自分の言
    葉が伝わる世の中ですので、相手に対して害
    を与えるような物言いには気を付けたいもの
    ですね。人を呪わば穴二つといいますし、自
    分のためにも、使う言葉は選びたいものです。
     百人一首の謎解きというのが、一つのジャ
    ンルとして存在しているそうです。巻末に参
    考文献が紹介されているので、興味を持たれ
    たらそちらからあたると、より深く楽しめる
    のではないでしょうか。
     巻末あたりに謎解きの答えの一部がついて
    いて、うっかり開いてしまいそうになりまし
    た。読まれる時は気を付けてください。

    ーーーーー

  • 今更ながら一巻よんだ。
    今に比べてやっぱシンプルな気がするが、キャラの感じは変わらなくてなによりだ。

    百人一首と曼荼羅の部分は感覚でしかとらえてないけど、魔除けだったりそれが現実の事件につながっていく流れも変わらないのね。

  • 百人一首の謎も本格推理も入り込めませんでした。

  • 百人一首の札がダイイングメッセージという、なんとも興味惹かれる事件。事件発生まではめちゃめちゃワクワクしながら読んだ。

    しかし途中から百人一首の時代背景や編纂の謎についてがほとんどになる。
    これがどう事件の解決につながるのか期待していたが、解決編含めちょっと自分には合わなかった。

    歴史は比較的好きな方だと思っていたが、百人一首に関する説明や考察が長すぎて、ちはやふるを読んだ程度の知識ではまったくついていけなかった。
    いやミステリーとして読んでたからバランスがね。
    探偵役の百人一首に関する知識や解説を延々と聞かされてる気持ちになる。
    それはそれで面白いんだけどね。

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著者プロフィール




「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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