月は幽咽のデバイス The Sound Walks When the Moon Talks (講談社文庫)

  • 講談社 (2003年3月14日発売)
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  • 本 ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062736985

作品紹介・あらすじ

美しい館にひそむオオカミ男の犯罪か!?

薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは!?

感想・レビュー・書評

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  • Vシリーズ第3弾
    月は幽咽(ゆうえつ)のデバイス

    ※2000年にこのタイトルは凄い

    想像の遥か斜め上をいく作品
    最後の方は空いた口が塞がらない
    咽カラカラ状態、眉間に皺状態になってしまいました
    面白いのだが、不思議な作品でした

    そして、紅子、保呂草、林、七夏
    未来の犀川先生、儀同世津子(S&M)が繋がってくるのかと。。。練りに練られてる設定なんだと
    (練無、紫子、森川のおちゃらけ組も活躍良きです)
    関心しながら、さきにS&M読んでて良かったなとも思いました。

    ※順番は何シリーズからでも、かつ、どのように読んでも良いと言われてるみたいですが、絶対時系列順がいいですw
    時系列でいかないと、登場人物がこれでもかという新要素(性格、能力、考え)だしてくるので、昇華しきれなくなるぅ。。

    S&Mシリーズの笑わない数学者のような展開なのか、前半思ってましたが、全く別物です
    (浅はかでした)

    あまり、ネタバレっぽく書きたくないですが
    登場人物じゃないパターンは確かに始めてかもと
    タイトルをみても、なるほどなと納得です

    紅子、保呂草、林、七夏の距離感とギスギス感と探り合いと騙し合いが、不思議な雰囲気つくってるですね、保呂草のキャラなのか本性なのか際立ってきたの最高にいいです!(信じたい、いや裏切ってほしい、もっと攻めてしまえと、いろんな感情を含んでるのは稀有な存在になりつつある)

    解説で和泉桂さんも述べてましたが
    キャラ愛(今でいう推し)なしでは読めないし
    事件よりも、こっちが楽しくなってきましたw
    ミステリーではなく、ハートフルコメディになってきました

    ★4.8

    プレジョン商会
    ※どいうこと?全然意味わからないと思ってけど
    感想書いてるひとで、アナグラムになってると
    (気付けるわけあるかぁ〜い無理だろ)
    小ネタも良きw

    続いて
    Vシリーズ第4弾
    夢・出会い・魔性へ
    (You May Die in My Show)
    でた、S&Mシリーズの 封印再度(who inside)パターン

    タイトルが何か込められてそうですね
    楽しみ

  • トリックと言うか、仕掛けが大胆!
    密室の謎、不可解な現場…一体どうやって?って思ったら、なるほどなぁ。
    Vシリーズは何となく混沌とした設定と言うか、雰囲気と言うか。
    ぶっ飛んだキャラが多いから(笑)。
    キャラクター(特に大人たち)がミステリアス過ぎて何か隠してないかと疑ってしまったりしちゃう。
    小鳥遊くんや紫子さんの真っ直ぐさに癒されるなぁ。

  • 本の登場人物で魅力的なキャラクターは沢山いるけれど、個人的にこのシリーズの保呂草潤平はかなり上位にランキングされる魅力の持ち主だと感じている。
    ミステリアスで、嘘が上手。惹かれたら危険とわかっていてもどうしても気になる、そんなキャラクター。

    今回は大きく括ると「館もの」。造りを頭の中で確認しながら読んでいくのが楽しかった。
    そういえば、オスカーってなんだったんだ?読み損ねた?

  • 音楽鑑賞室?のような密室で人が亡くなっていた。
    水槽から水がこぼれていると言うだけで、あそこまで推理させるのはすごいと思ってしまった。

  • 犀川先生と萌絵ちゃんの進展しない関係に食傷ぎみだったが、
    このシリーズはそんな私には新鮮で、実に楽しい。まぁ、まだ3冊目ってこともあるのかもしれませんが。

    そして密室。たまらん(笑)
    今回の密室は!!あぁ、館ではないか!!

    そちらはおいておいて、狼男の真実が、あぁなるほどそっち!!

    最近は職場の同僚が貸してくれる本ばかりで、自分の好みではないものが
    多かったが、こういうのはど真ん中!
    あっという間に読んでしまった。

  • 最初の頃は「S&Mシリーズがまだ恋しいなぁ」なんて思いつつ読み進めていたVシリーズですが、3作目ともなると流石に少しずつ彼らに慣れてきました。
    ただやっぱりキャラクターといい内容といい遥かに濃い作品が多くて読んだ後にすっごく疲れる!
    これは私だけなのでしょうか。

    今回の話は何というか……「悪者が誰もいない話」にカウントしてもいいのでしょうか。
    いや、紅子さんが語ったことが真実であるならばそうなるのでしょう。
    けれど今回の話に関しては論理に隙間があるというか、肝心の部分を誰かの口から聞くことがもう出来ない為にそれとは違うパターンもあるのでは?と思ってしまう展開というか……。
    ほんのちょっとだけそこが腑に落ちない終わり方でした。

    そして話が進むにつれて登場人物の人間関係も微妙に変わり始めている感じが……。
    特に保呂草さん、私は最早あなたがいい人なのか悪い人なのか判断することが出来ないよ……どうなっているの……。
    4人の関係が今微妙な均衡になっている気がするので、悪い方向に向かわなければいいなぁとひたすら願っています。

    そしてこのシリーズ、ひょっとして普通の名字の人こそが普通の感覚を持っている貴重な人材なのだろうかと思ったりして。

  • Vシリーズの3作品目!

    保呂草さんの本業が見えてきました。

    瀬在丸さん、七夏と林さんの変な三角関係が一歩前進!

    阿漕荘に新たな住人が!!


    本作は薔薇屋敷という金持ちの家のパーティー中にオーディオルームで惨殺死体が発見される!?しかもオーディオルームは密室???

    薔薇屋敷には狼男がいるらしいと言う噂がある

    金持ちの父娘、美男の居候、金持ちの愛人、金持ちの会社の人々などなど胡散臭い人々盛り沢山です!


    因みにストローで吸い上げる限界が10メートルとは、勉強になります。詳しく調べてみたいと思いました。

  • 面白い。保呂草さんの仕事が気になります。

  • 主要メンバーの個性が強くて面白かった。

  • Vシリーズの3作目
    個人的に1、2よりは面白かった。
    S&Mシリーズ前半のような読み心地に近いかもしれない。
    保呂草さんと瀬在丸さんの関係が今後友達以上になるか、楽しみかも。
    犀川先生と萌絵ちゃんほどじゃないけど。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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