美濃牛 (講談社文庫 し 68-2)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 821
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (770ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062737203

感想・レビュー・書評

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  • 石動シリーズ原点
    正直に言うと読んだ直後の感想は少し薄いと感じたが、不思議と無意識に印象深かった場面が多くあったらしく、忘れた頃にも思い返せる描写や浮かぶ情景が多かった本。

    何がいいのか上手く言えないけれど、何かがツボに来る。

  • あ、あれ?これで終わり?もう一幕あるかと思った。衝撃的といえば衝撃的な真犯人だったけど……。結末があっけなかったけど、ストーリーは面白かった。視点が章ごとに変わるので苦手な方もいるだろうけど、私は多視点の話は好きです。あの他人行儀な呼び方は伏線だったのか〜。ムツヒゲさんと藍下さんと出羽さんと町田さんがナイスでした。

  • 約10年ぶりの再読。
    こめられたオマージュの濃さに(゜Д゜)
    ミステリとしての雰囲気は超一流ながらも
    どこかユーモラスで、そして感じられる怖さ。
    これぞミステリ。みんなに読んで欲しい作品。

  • さすがは「ハサミ男」の作者…
    読み始めるのに気合を入れる必要があるレベルのボリュームだが、それなりの読み応えはある。ただし、「ハサミ男」を読了済の人にとっては、インパクトをもう一声!と言わざるを得ないやも。

  • 2001年版本格ミステリ第5位。面白かった。解説にもあったけど、横溝正史っぽい。窓音がなぜこうも平然としているのか、なぜ天瀬を選んだのかがさっぱり分からなかったけど。寄り道がたくさんあったけど、それなりに面白かった。石動が途中出てこなくなったのは気のせいか。石動が警察の面々に好かれるのが面白い。まぁ悪い人じゃないんだろうけど。

  • これはまた面白い小説だなー

    面白いというより不思議?

    本来の推理より、やたらめったら引用がでてくるのが気になる。

    そこに伏線があるのでは?って感じになるんだけど。。

    前作のハサミ男の印象が強いので、それを打ち消したかったのかも。

  • ハサミ男が印象深かったので、相対的に☆4つだが
    最後まで息をつかせぬ展開、逆説に満ちた、上手くまとまってる

  • 石動シリーズ第一弾は,田舎の村を舞台にした連続殺人事件という古典的な王道ミステリ。
    750ページが短く感じる軽快さと,ゾクゾクする怖さのある名作。

  • まず、第一作のハサミ男と全くといっていいほどに雰囲気が違う。それに驚いた。前回が都会の中での猟奇的な事件だったのに対し、閉鎖的な田舎で起きる一家惨殺事件。首なし死体、見立て、怪しい伝説、とくればこれはもう横溝正史の世界だ。
    でも、古き良き探偵小説の雰囲気や手法を踏襲しているようでいて、どこか遊び心がある。パロディまでは行かないんだけど、少しだけ距離をとって離れたところから見ているようなそんな感じ。
    個人的にはハサミ男の方が好きなんだけど、それはどこかこの世界に入りきれない自分がちょっと冷めた目で眺めてしまうからかもしれない。 (2003-07-11)

  • 石動戯作シリーズ第1作。

    美濃の奥地・暮枝村にある
    癌をも治すという「奇跡の泉」。

    眉唾と思いながらも謎の男・石動に連れられ
    取材をすることになったフリーライターの天瀬。

    しかし、泉のある「亀恩洞」は
    地主の羅堂家により固く閉ざされていた。

    取材もそこそこに帰京しようとした矢先、
    亀恩洞の入口で惨殺された首無しの死体が見つかる。

    不承不承ながら村に残ることになった天瀬だったが
    羅堂家の窓音という少女と出会い
    その不思議な魅力に次第に惹かれ始める。

    村に伝わる牛鬼伝説にも擬えられるが如く
    相次ぐ殺人の裏に潜んでいる怨みの大きさに人は操られていく。

    事件が解決したとき、天瀬の元に残ったものは。

    「ハサミ男」ほどのインパクトは無いが
    登場人物のキャラクターがよく非常に読み易かった。

著者プロフィール

1964年、福井県生まれ。名古屋大学理学部中退。1999年、『ハサミ男』で第13回メフィスト賞を受賞しデビュー。著書に『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』『キマイラの新しい城』(いずれも講談社文庫)がある。 2013年2月、逝去。

「2022年 『殊能将之 未発表短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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