濃い人々 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 35
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062738088

感想・レビュー・書評

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  • 谷崎潤一郎「台所太平記」、ブコウスキー「死をポケットに入れて」、織田作之助「夫婦善哉」、小津映画「出来ごころ」、BBC「アブソリュートリー・ファビュラス」…映画、古典文学、海外ドラマなど、古今東西の作品から「濃い~」登場人物たちを紹介したエッセイ。
    一筋縄ではいかないキャラクターのオンパレードで、破天荒だけど憎めない(でも反面教師な)人々の生き様に興味津々。それも、群さんの語りがうまいんだな。本作が連載されていたのは2000年。当時の群さんが今の自分とほぼ同世代ということもあって、共感できるところも多く、40代の群さんの文章のリズムが懐かしいなと思ったり。
    今回は本書を古本屋で見つけて購入したが、自分が今この年齢だからこの内容にピタッと来るのかなとも思える。いい出会いしました。知らない作品の方が多かったけど、だからこそ視野を広げることが出来ました。一章読むごとにそれぞれの作品を検索してふむふむと理解を深めたり。読む前は、「表紙の女性誰よ?」と思ったけど、読了後はその表紙女性がルシル・ボールと分かり、彼女出演の『ザ・ルーシー・ショー』も、ちょっと見てみたいなと思っている。
    林芙美子の「放浪記」の映画2作品を見比べた「二人の芙美子」という章はなかなか面白かったな。監督の解釈の仕方で表現が変わってくるということ、当時の群作品がドラマ化されたエピソードも絡められ、今の原作ありきの映像化作品氾濫状態をまたちょっと違う角度で見ることが出来るなと思いました。

  • たくさんの名著の中の作中人物と
    その著者に焦点を当てつつ書かれたエッセイ。

    活き活きとした生活と人の関係のあった時代の
    お手伝いさんたちが魅力的な、谷崎潤一郎「台所太平記」。

    酔っ払いだけれど、酒に負けず
    歳をとるほどパワーを熟成させていった
    老人力全開! ブコウスキー最晩年の日記
    「死をポケットに入れて」。

    新たに読みたい本への出会いを導いてもらいつつ、
    「怒ることなく生きたい」と願い、
    禅や聖書を読んでは「何だ、こりゃ」と突っ込み、
    菜食にすればいいと試みるが肉が食べたくなり、
    精進料理の本を見ただけで面倒で閉口し、
    座禅しようにも結跏趺坐ができず断念。

    次は正座で瞑想だ!と思うも、足がしびれまくって
    瞑想どころでなくなり…。
    それなら!と、おばあちゃん座りで瞑想をしたらうたたねし…。
    怒りをぐっと抑えようとして怒りが肥大した。

    群さんの雑念と煩悩が爽快で、
    結局どの著書よりもどの作中人物よりも
    郡さんが一番おもしろく"濃い人"だった快作。

  • 『ルーシー・ショー』のルーシーのドタバタぶりに目をみはり、『夫婦善哉』のダメ亭主に尽くす蝶子をみては、他人のお金をあてにする生活を夢見たことを自省。また、酔っぱらい作家・ブコウスキーの“くそったれ”人生には喝采をおくる。古今東西の達人たちが描いた作中人物を語る、群節全開の痛快エッセイ。(表紙裏)

    目黒浩二さんの著作より、群さんにたどり着く。
    …んだけど、今のところ、合わない。
    文章というより、好み的なものなので、以下続刊はちょいと見合わせ。

  • 本気で濃い。

  • 06/16



    ※再読

    「引きこもり生還記」

    06/22

  • 最後に紹介されている、「アブソリュートリー・ファビュラス」が観てみたい!

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著者プロフィール

群 ようこ(むれ ようこ)
1954年、東京都生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。広告代理店に就職するが半年で退職。6回の転職を経て「本の雑誌社」に事務職で入社。やがて本名で『本の雑誌』に書評を執筆しはじめ、1984年『午前零時の玄米パン』でデビュー。同年退社し、作家専業となる。
代表作として映画のために書き下ろした『かもめ食堂』、ドラマ化された『パンとスープとネコ日和』など。

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