- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062738149
感想・レビュー・書評
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「石原礼賛」を斬る批評集。
「石原礼賛」派の本を読んでないので、本書が的を射ているのかどうか、比べられないとこもある。
「礼賛」側も読んでみるか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
時間があれば
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神格化された「石原莞爾」の虚像を破壊するために、その思想・行動の矛盾や戦争責任を糾弾した書。頭脳明晰な理想家、独善的なエリート軍人「石原莞爾」の人物像が浮かび上がってくる。
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石原莞爾を当時の軍人には珍しい平和主義者として、また卓越なる戦術眼を持ち未来を予想した人として崇拝する人々に、石原莞爾の現実を突きつけ目を覚まさせようとする本です。
私は石原に関しては良いとも悪いとも、特にまだ考えがありませんでしたが、読み終わってみると、「石原ってどこがいいんだろう」と思わされました。そういう意味では成功しているかと思います。
ただ、きちんと石原の悪い面(外国人を不当にけなす手紙など)を描いているところもあれば、同世代の人と比べて「○○はこのとき既にこういうことを考え、行っていたのに、石原はこんなことをしている」というような形の批判もありました。
このような書かれ方をされると、石原を知りたいと思って読む人にとっては、筆者が石原に関して変なことに言いがかりをつけているようにしか聞こえません。そこは少し勿体ないと感じました。
石原神話を崩すにはいいのかもわかりませんが、石原崇拝者はこんなタイトルの本を読まない・・・かもしれない。
文章は全体的にすごく読みやすかったです。