川の深さは (講談社文庫)

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  • 講談社 (2003年8月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784062738279

作品紹介・あらすじ

命をかけて守るべき人が君にはいるだろうか。「彼女を守る。それがおれの任務だ」傷だらけで、追手から逃げ延びてきた少年。彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警官は、少年を匿(かくま)い、底なしの川に引き込まれてゆく。やがて浮かび上がる敵の正体。風化しかけた地下鉄テロ事件の真相が教える、この国の暗部とは。出版界の話題を独占した必涙の処女作。(講談社文庫)


今、最も熱い作家・福井晴敏の感動的原点! 世界を敵に回して、少女を守りぬこうとする少年。その姿にかつての自分を感じた警備員は、彼を匿うことにした。そして、物語は「地下鉄テロ」の真実へと向う……

感想・レビュー・書評

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  • 亡国もローレライも読んだ後だったので、何となく。

  • ●福井さんの著作には、自身を犠牲にしても大切なものを守ろうという不屈の魂がある。「川の深さは。誰にもある。終着点を目指して流れ続ける川の深さは。どんなに汚されても、流れ続ける川には未来がある。」不遇の時でも、明日は開けると、言わんばかりに‼️

  • 2019の12月に、年末年始休みに読もうと折角借りたのに時間が無くて手付かずのまま返却してしまった。

    コメントがついて、もったいないとのことなので
    2020/10/13再び借りて読む。
    これの前に読まなきゃいけない本が数冊あるので、どうしても後回しになるんだよな。しかし今回こそは。

    というわけで感想を、
    意外と読むのに手こずった。

    設定は25年前のオウム真理教の地下鉄テロ事件の背景をフィクション化したもの。
    北朝鮮やアメリカの陰謀など大掛かりな話になっている。
    元マル暴で、今はしがない警備員の桃山が、逃げ込んできたカップルを匿ってから陰謀に巻き込まれる。

    アクションの合間にほのぼのとしたシーンが有ったりして緩急に富む展開。
    しかし、その幸せは長く続かず、次に苦難が押し寄せる。
    その展開は無理あるだろ?という強引さに魅かれつつ読了。

    細かい突込みはあるけど、楽しめた。
    福井晴敏さんは、もっと読んでみたいけど、寡作なんだなあ。

    • hs19501112さん
      勿体無いです。
      ぜひ、もう一度借りて(もしくは購入して)読んでみて欲しい作品です。
      勿体無いです。
      ぜひ、もう一度借りて(もしくは購入して)読んでみて欲しい作品です。
      2020/10/11
    • nonoさん
      hs19501112さん、
      コメントありがとうございます。
      すっかり忘れていました。
      早速予約しました!
      hs19501112さん、
      コメントありがとうございます。
      すっかり忘れていました。
      早速予約しました!
      2020/10/12
  • 警備員桃山(元刑事)は逃げて来た男女を助け,教団の地下鉄テロ事件に絡む組織の陰謀を知る。危険な状況に巻込まれ無気力だった桃山は奮い立つ。全力で葵を守る保の姿に惹かれる。※アポクリファ/市ヶ谷

  • もっと堅い文章かと思ったら、割と読みやすかった。
    アパッチと高速トラックが併走するシーンが笑えた。
    朝高サンド食べたい。

  • 元マル暴刑事が主人公。傷ついた少年を介抱したことからとてつもない大きな事に巻き込まれていく。読みながらにスケールの大きな映画を観てるような気がしてきた。オウム事件をベースにしながらも、その背景にある国家間の思惑などが妙に説得力があって面白かった。アクションシーンも中々いい。最後は少し切ないけどその余韻が良かった。

  • 元マル暴の警備員・桃山が、何もない平凡な日々から一転、国家をも揺るがす騒動に巻き込まれる物語。
    一見すると、よくある小説の物語にも見えるけど、そこに描かれる人物像、関わる人々が本当に好きすぎて、凄くおもしろく読める作品だった。
    元マル暴の警備員である桃山は、警察という職業に愛想をつかし、どこにでもあるようなビルの警備員をしながら、毎日を消化する日々を送る。そこへ突然、怪我した青年・保と葵という女性がビルの倉庫におしかけてくる。はじめは一体何事かと読み進めていくうちに、その二人が国家を揺るがす情報と技術を持ってることがわかる。
    一度は、保と葵が、桃山のもとを離れるも、また再開するとこになり、保が所属した組織と、生き残りをかけた戦いを始めることとなる。
    この保が、凄くかっこいい。自分に与えられた任務を何がなんでもこなそうとするし、しかも、それが自分を子のように育ててくれた人を殺すことであったり、その娘を守ることであったり、とにかく決められた、与えられた任務を忠実にこなす姿勢がたまらない。
    そして任務の為ならどんな犠牲もいとわないようで、自分が認めた人間は何がなんでも助けようとする。
    桃山に対して別れをつげるときの一言、これまで自分を形づくってきてくれた人に対して投げかけた最後の言葉が、自分には美しすぎて、ただただキレイで、あぁ、こんなにも美しいと思った一節だった。
    最後、あまりにも痛快なラストで、思わず笑みがこぼれてしまった。勿論、待ち受けているのは大変な逃亡生活(?)なのかもしれないけれど、保の最後のひと泡吹かせる感じといい、たまらなく愉快で、微笑ましい気持ちになった。保が受けたものは、次の世代にまた必ず受け継がれていく。そんなことを思わせる物語の終わり。

  • 日本の小説らしからぬランボーっぷりになかなか痺れる。施設がどうとか北朝鮮とか、そこらへんの流れが時代を感じるし、まさか北朝鮮がばかすかミサイル撃ってるとは思いもよらず、そのおかげでテロなんてしなくても日本はじわりと進んでいて。まさに事実は小説よりなんとやらってやつか。
    まぁそんな感じの時代の流れのせいでイマイチぱっとせんのよね、しょうがないか。スーパーエージェントが一人でまさのランボーしてるのもリアリティがなぁ。って一般人のおまえが言うなって話ではあるけどもね。

  • オウム事件をモチーフにした内容。

  • かなり話が大きくなっていって驚いた。
    政治やミリタリー系が得意だったらもっと面白かったのかな。
    桃山と保、葵の一瞬のささやかな暮らしは本当に貴いものでそれぞれの胸に残り続けていてほしいなあ、なんてことを思った。

  • 『亡国のイージス』の著者の処女作で、江戸川乱歩賞の選考会で話題になりながらも結局は落選したという作品。その後べつの作品できっちり乱歩賞を取り、『終戦のローレライ』や『戦国自衛隊1549』などを書き上げ、続々と映画化された売れっ子の作家さんですね。

    主人公は43歳、元マル暴担当だった刑事・桃山。わけあって警察を退職、今は亀戸のビルに警備員として勤める身。何人ものヤクザが誰かを探して近辺をうろついていた夜、そのビルに逃げ込んできた少年と少女がいた。ヤクザに引き渡すか警察に通報するか。どちらの選択肢もあったのに、桃山はふたりを匿う。少年は治安情報局の元局員で、もともとは少女とその父親を警護する任務に就いていた。ところが任務が親娘を始末するように変更されたことから、少年は少女を連れて逃げているのだ。少女は北系の在日朝鮮人。国までが絡んだ大掛かりな話に桃山は巻き込まれていく。

    序盤は面白く読みました。熱血刑事だったであろう桃山が、目立たぬビルでただ時間をやり過ごすだけの警備員に。少年少女の瞳を見たときに忘れていた情熱を思い出します。多忙な刑事生活のせいで妻子にも見放された桃山は、少年少女の世話を焼くことでぬくもりを感じ、ふたりが黙って姿を消してしまったときなどは、気の毒なくらいの凹み方。

    この辺りまではよかったのですが、アクションシーンが多くなってきた辺りからついていけなくなりました。自衛隊がらみのスペクタクルアクションを得意とする著者のこと、本作でも船艇やヘリがガンガン登場してアクションを展開するのですが、専門用語が多くて私には何が何だかわからない。しかし、好きな人にはたまらんでしょう。

    ラストも含めて、ものすごく映像向きの小説だと思います。私の場合は逆に映像化されたものを観てからでないと、この著者の話にはついていけそうにありません。

  • 初めましての作家さん。
    処女作で、このレベルの高さは何ですか??
    ある事件をきっかけに警察をやめて、
    グータラ警備員をきめこんでいた主人公の桃山剛。
    そこに飛び込んできたのが葵と保。
    その出会いによって桃山の世界は一変する。
    そこから物凄い勢いで物語はばく進します。
    いつでもどこでも緊張が居座っていて、展開が早い。
    権力、陰謀、裏切り、策略、報復、理不尽で無情で
    密度の濃い人間ドラマに何度も泣きそうになる。
    戦闘シーンですら、ウルウルしてしまう。
    最後の余韻の残し方も最高でした。

  •  先週の学会出張の飛行機で半泣きになったのがこれ。この著者は初めて読んだ。そういえば出世作の「亡国のイージス」というのは聞いたことがある。文庫カバー裏によればその作者の「出版界の話題を独占した必涙の処女作」なのだそうだ。まさに必涙はそのとおりだった。熱い、熱すぎる。涙が止まらない。
     この作品について知りたかったら、ぼくなどが千万言を費やすよりも、文庫巻末の豊崎由美の解説を読むべきだろう。この小説の熱さが間然するところなく書き切られている。立ち読みでもいい、ぜひ読んでほしい。絶対に本文を読みたくなること請け合いだ。「彼女を守る。それが、おれの任務だ」。「保と桃山が死にものぐるいで伝えてくれる人としての矜持、優しさ、痛み、怒り、大切な人に注ぐ無尽蔵の愛と情熱こそが、この小説をありていの冒険小説から人間ドラマへと昇華させている」。
     もう何もつけ加えることはない。人が人として生きるためにもっとも大切な何か。それを強烈に問いかけてくる。そう、これはまるで藤原伊織の世界ではないか。似ていると思う。藤原伊織が死んでもうあの熱い人間のドラマが読めなくなったと嘆いていたら、どっこい福井晴敏がいたという幸せ。
     「あなたの目の前に川が流れています。深さはどれくらいあるでしょう? 1.足首まで、2.膝まで、3.腰まで、4.肩まで」。まるで昼メロみたいな作品のタイトルは結構意味深で、この心理テストからきている。ちなみにぼくは4の肩までを選んだ。なるほど、作品世界に肩までどっぷり漬かってしまう資格十分というわけだ。
     防衛庁、米CIA、北朝鮮、それらがからむ国際問題、テロ、諜報戦、そしてミサイルや兵器での戦争もどきのアクション、と主題になっているのは国家の存立と国防問題で、そのSF的ストーリーもそれはそれでおもしろいし、最後の銃撃戦シーンはすごい迫力だけど、それよりも大組織に立ち向かうちっぽけな人間の生き方が圧倒的に胸を打つ。桃山、保、葵、3人で海を見にいくという約束が果たせなかった。その結末がたとえようもなく悲しい。

  • 久しぶりにこの手の本を読んだので新鮮に感じた。何だかんだで主要な登場人物にとって丸く収まる結末だと思った。少し前の時代に書かれた物なので、フロッピーディスクに機密情報が保存されてる設定に現代との違いを感じる。
    前半は状況がイメージしやすくサラサラ読めたが後半の戦闘シーンはイメージしづらく読みとばした箇所も多い。
    世界で起きてる事件や紛争のニュースを聞いても実際の裏事情なんか一般人には届いてないんだろうなと思った。
    あと、「川の深さは」の問いを答えを知らずにされたら、私は淡白な回答をする気がした。

  • 「彼女を守る。それがおれの任務だ」傷だらけで、追手から逃げ延びてきた少年。彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警官は、少年を匿い、底なしの川に引き込まれてゆく。やがて浮かび上がる敵の正体。風化しかけた地下鉄テロ事件の真相が教える、この国の暗部とは。

  • 「亡国のイージス」「終戦のローレライ」があまりにも有名な福井氏。小説は本作が初読み。
    初読み作家の作品は、言葉使いや単語のチョイス、文章から感じるその方の空気みたいなもの
    そういうものに馴染むまで、時間がかかる場合と、すんなり入ってくる場合とがありますね。
    今回は…面白かったんだけど、慣れか相性か、没頭するまでには至りませんでした。

  • 亡国のイージスの作者さんなんですね。まーた北朝鮮ものか…と最近立て続けに読んでたせいか少し目が滑ってしまった。解説にある通り、キャラクターがマンガっぽすぎたり、展開がメロウすぎたりしましたが、面白かったです。
    朝高サンドは作ってみたのですが、さすがに高校生の食べ物……トマトソテーと目玉焼きを挟んだくらいがわたしにはちょうど良かったです(o^^o)
    いつか桃山と葵と保が三人で海を見られますように。

  • 元刑事の桃山は、突然出会った負傷した少年と少女を匿うことに。
    二人は大規模テロを実行した宗教団体にまつわる黒い疑惑の証拠となるフロッピーディスクを持っていた。
    日本の国防のを揺るがす祖お疑惑の渦に桃山は巻き込まれて行く。

  • 命懸けで守るもの、と言われても ぐぬぬ

  • 福井晴敏の処女作とのことで読んでみたが、たしかに福井さんのカラーが処女作から前面に押し出されてる、映画化された「亡国のイージス」と同じような匂いのする作品。硬質な文章、読者を引き込む展開の妙、処女作からかなりの熱量を感じる出来栄え。

    元警察官のグータラ警備員が、ひょんな事から少年と少女を匿ったことから始まる物語。某新興宗教団体の地下鉄テロ事件をバックボーンに、国歌の暗部に迫る内容は、「なるほど、こういう切り口で書いてきたのか!」と興味深く読むことが出来た。

    序盤から中盤にかけては、秘密組織やヤクザなどとの追跡劇とも言える展開で、ページをめくる手も休む事なくすすむ。それが、防衛庁の地下での爆破やらドンパチ(銃撃戦)のあたりにくると、さすがに現実感が乏しく感じた。
    さらに、いくら特殊な訓練を受けてるとはいえ、少年が元警察官を戦闘ヘリに乗せて日本海へと向かうとなると・・・。
    ましてやイージス艦と戦闘・・・。
    ここまでくると、もはや劇画の世界。マンガを読んでる感覚になってしまった。

    国家間の謀略戦の匂いをさせながら、結局は日本国内の組織間の争いに物語が収束してしまうのも好みじゃないんだよなぁ。

    ☆3個

    背表紙~

    「彼女を守る。それがおれの任務だ」傷だらけで、追手から逃げ延びてきた少年。彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警官は、少年を匿い、底なしの川に引き込まれてゆく。やがて浮かび上がる敵の正体。風化しかけた地下鉄テロ事件の真相が教える、この国の暗部とは。出版界の話題を独占した必涙の処女作。

    良くも悪くも劇画的な小説だった。映画にすれば面白いかもしれないけど、この物語をすべて文章で追うとなると、なかなか厳しいんじゃないかなぁ。
    でも、ラストは、未来に希望を持たせる描写で好感。

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著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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