文庫版 塗仏の宴 宴の支度 (講談社文庫)

著者 : 京極夏彦
  • 講談社 (2003年9月12日発売)
3.58
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  • レビュー :285
  • Amazon.co.jp ・本 (994ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062738385

文庫版 塗仏の宴 宴の支度 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  もう何度も何度も読みました。関口くんが大好きになるきっかけになった作品です。
     読了したときの率直の感想は「疲れた・・・。」です。
     とにかく疲れました。楽しかったですが、ぐったりです。 関口くんのことが心配でしたが、思ったよりいつも通りな感じがしました。細かな内容をかなり忘れていたので、面白かったです。
     茜さん、殺されたのは哀れだとは思いました。でも、それでも、前作を読んでいたからどうしても嫌だなこの人、と思ってしまいました。
     それにしても相変わらすこの作品の登場人物は魅力的な人ばかりです。十人十色という言葉のとおり、人の考え方はさまざまで、自分にとってなんでもないことが人にとっては違っていることがある。京極堂の話を聞くたびにそれを尊重することの大切さを認識します。

  • 中伊豆にあった村が、村ごとなくなっちゃう。
    帝国軍とか、その後のGHQとかも絡んでるっぽいし、中心にある佐伯家に何か秘密があったみたいなんだけど…。

    ……って、感じでいろんな宗教団体とか不老不死の妙薬を探しに中国から日本へやって来た徐福さんを研究する会とかが絡んできました。

    らじも熊野に行ったときに立ち寄った新宮で徐福さん伝説がある場所をちょこちょこ歩いたことがあるから、なんとなく親近感♪

    ただ、いろんな人が殺されちゃうのはねぇ…。
    今回関口さんは容疑者として早々に警察屋さんに持って行かれちゃったから、それほど出てきませんでした。

    人を心理的に操るとか、本当にどんな感じなんだろ。
    自分で自分に呪をかけるってのは、らじも知らず知らずにやっちゃってることなんだけど…。

  • 漫画の方が原作に追い付いてきたので、この辞書並にページ数が多い本を読み始めた。

    各章で主人公が違うのだが、すんなり読める章と、なかなか読み始められない章があり、特に最後の章は前作のあの人が唐突に登場し、この後どう始末がつくのか、全体像がボンヤリして終わってしまった。

    後半へ続く。

  • ★4.0
    再読。タイトルの通り、宴のための支度を着々と進める、全6話からなる短編集。関口、朱美、敦子、木場、織作茜、それぞれが記録と記憶、自分自身に翻弄される。中でも、短編の間に綴られる、元から鬱病を抱える関口の現状が痛々しい。そして、彼女の死があまりにも勿体無い!正直なところ、「こんなにも簡単に後催眠にかかるものなのか」と思ったりもするけれど、自身が取った行動の理由が分からず、何かが欠けているという感覚は、恐怖以外の何物でもない。いつものメンバーと彼らが関わった人たちがどうなるのか、宴の始末を見届ける。

  • 消えた村、旧日本軍、不死身の物体、新興宗教、中国の伝説、記憶喪失、織作茜、関口巽の逮捕。これらがどう繋がるのか。
    「嫌よ嫌よも好きのうち」って木場修…警察官がそんな考えでいいのか。「魍魎の匣」で婦警さん達のことを鬼呼ばわりした時や「絡新婦の理」のお潤さんとの会話の場面でも思ったんだけど、彼ってフェミニストなんだかそうでないんだか分からん男だよなー。いわゆる男尊女卑ではないんだけど「女にはこうあって欲しい」とか「女はこういうものだろう」という感覚が強いとでもいうか…。
    しかし朱美は何度読んでも好きになれないキャラだ。好きになれないというか、京極堂シリーズの美女達は大概中身が魍魎だから美人なうえに普通に面倒見のいいサッパリとした性格普通である朱美が異質な存在に感じる。京極堂シリーズに存在するには健全過ぎ。

  • ついに2冊に分かれて来ましたね〜
    宴の支度はまだ全体像がちらりと見えたところ。最後は本当にやきもきさせる終わり方!
    あと塗仏には以前登場した人たちも何人か登場しますが、このシリーズに出てくる女性は強くて美しい人(見た目だけでなく)が多いように思います、敦っちゃんを筆頭に憧れます。

  • 京極夏彦の百鬼夜行シリーズ第6,7弾は、「宴の支度」と「宴の始末」の全2巻で構成。総計2000頁を超える分厚さはシリーズ屈指です。

    そんな分厚さに比例するように、本作はとにかく登場人物が多いですね。特に、これまでの作品に登場した人物がちょこちょこ現れてきますが、年に1冊のペースで本シリーズを読む身からすると、「あれ?この人誰だっけ?」となるシーンが多かったです…まあ、過去のエピソードが直接本作の核心に絡む出来事はないので、あまり気にしなくてもよいところですが。
    登場人物の多さに加えて、場面の多さ、展開の切り替えの多さも目に付くところ。そのため、途中から、どの人物がどの場面に出ていたのか失念してしまうことも(笑)

    そんな混乱のなかで読み進めた本作。京極堂と榎木津が登場するシーンで安心してしまうのは、掴み難い物語のなかで、この二人ならば、確かなことを教えてくれると期待するからでしょう。しかし、榎木津は毎度おいしいキャラですねぇ。このシリーズで一番好きなキャラクターかも。本作では終盤、彼は京極堂の腰をあげさせる役目を担うわけですが、あのシーンの高揚感は素晴らしいものがあるかと。そして、そこからラストまで一気に突っ走る疾走感もこれまでの作品と同様、眼を見張るものがあるのです。

    ただ、本作で少し残念というか、拍子抜けだったのが、明かされた事実がなんともしょうもないことだったこと。手の込んだ大掛かりな仕掛けを黒幕は施していますが、なんというか、ただの暇人か!と突っ込みたくなるような気持ちに…(もちろん恐ろしい内容ではあるのですが)。さらに、黒幕はそのまま姿をくらませる始末。続巻以降で解決されるのかな?

    妖怪は上澄みであることの説明を踏まえると、結局、本作で登場する宗教家や占い師、気功師などは、すべて同じ根を持つ、名前を異とする妖怪であったわけで、そんな妖怪のひとつとされる塗仏が、紐解いてみても結局よく解らず、肩透かしを喰らう妖怪であるように、本作も謎を解き明かしたところで、拍子抜けしてしまう類いの作品なのかもしれません。

  • これまでのシリーズの登場人物が総出演。妖怪もいろいろな種類が出てくる。連作短編のような構成で一つ一つのエピソードは面白い。宴の始末でどんな結末が待っているのか。

  • 長い。ひたすらに長いのだが、これが宴の「支度」なのだから驚き。
    「ぬっぺっぽう」「うわん」「ひょうすべ」「わいら」「しょうけら」「おとろし」と、マイナーで名前を聞いても分からない妖怪を主題にした短編集のような感じ。
    それぞれ微妙な繋がりは見て取れるのだが、次巻でどう始末をつけるのか、そもそもどう繋がるのかすらも予想できない。
    「始末」はこの本と同程度どころか、少し多いほどのボリューム。さてどうなるのか。

    そういえば、上にあげた妖怪の中で「ひょうすべ」だけはなぜか聞いたことがあった。
    「ああ、河童のことだっけ」とすぐに連想したのだけれど、どこで聞いたのかを思い出そうとしても靄がかかって思い出せない。
    中途半端に知っているというのも気持ち悪いものだ。どこで聞いたんだろうなあ……。

  • 6つの中編が独立しているようで縦横に交差して約1,000頁の長編を構築するという構造はプログレ。ケイブン社の怪獣大百科を想起させる分厚いビジュアルも購入意欲をそそる。日ごろマシュマロ女子やちょいぽちゃなんていってただのデブを甘やかすんじゃあねぇ!と怒り心頭のおれも本については180度意見は変わる。#デブ歓迎!ただし本に限る。
    CDボックスも20枚超えとか物欲を刺激して嬉しい限りではあるのだけれど、こちらのサイズはディヴァイン級なので置き場所に困るのが難点。
    京極堂の薀蓄部分が難解で読み辛く忍耐が必要なのもプログレならでは。この苦行に耐えることで桃源郷への道が開かれるのかは妖怪のみぞ知る。
    時節がらか権力や体制を揶揄する表現にハッとしたりニャリとさせられたり、書かれた時期を超越してシンクロすることに驚いた。

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