QED ベイカー街の問題 (講談社文庫)

  • 講談社 (2003年9月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784062738446

作品紹介・あらすじ

好調第3弾、今度の謎は「ホームズ」だ!!

シャーロキアンのクラブ「ベイカー・ストリート・スモーカーズ」のパーティーに出席した、桑原崇と棚旗奈々がまきこまれた連続殺人事件。しかも現場にはダイイング・メッセージが。現実の事件と「ホームズ譚」の謎が交錯する中、崇の推理がたどりついた真犯人とホームズの秘密とは? 好調シリーズ第3弾!

みんなの感想まとめ

歴史上の名探偵、シャーロック・ホームズにまつわる謎と現実の殺人事件が交錯する本作は、架空の人物を題材にしたユニークなストーリー展開が魅力です。シャーロキアンたちが集うクラブで起きた連続殺人事件に、主人...

感想・レビュー・書評

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  • 歴史上の謎と現実の殺人事件を解決するQEDシリーズ3作目。本作は架空の人物が対象という珍しさ。本書でも触れられているが現実にも影響を与えた名探偵、いや創作上の人物はシャーロック・ホームズが多分初だろう。登場から150年くらい経っているのに今も彼を超える名探偵キャラはいないように思う。
    さて本編だがシャーロキアンなら怒りかねない結論だがホームズ好きの我が身からしても面白い。というかホームズファンなら祟の言う疑問点には気づいているだろうし妄想的にも考えた事があるのではなかろうか。個人的にグラナダ版『シャーロック・ホームズの冒険』が超好きなのでそこに軽くだけど触れられているのも良かった。

  • シャーロックホームズの謎と、シャーロキアンクラブで起こった連続殺人事件に、崇が挑む。

    シャーロックホームズの物語は、ちゃんと読んだことがないです。どうも私は、ホームズがしたり顔でプロファイリング結果を披露するのが苦手でして…というのは言い訳で、これまで読む機会がなかった。いつか読みたいとは思いつつも。
    シャーロックホームズの物語自体にも、これほどの不可解なことがあるんですね。
    私は、昔の本って、そういうもんだと思ってました。
    今は出版社も大きな組織だし、版を重ねると訂正することもある。でも昔は、時系列の間違いとか、作者の誤解とか、フツーにそのまま本になってしまってそうだなぁ。

    犯人が誰か?というよりも、シャーロックホームズの謎についての言及が気になってしまい、犯人がわかっても「そうなんだ」程度にしか思えなかった…笑。
    読者も、だんだん崇化してきますな。現実の事件や動機には興味ない、興味があるのは歴史ミステリだけというのが、崇のスタンスだ。
    そんな私でも、事件の本当の真相にはドキッとした。こういう二重推理が好きです。
    崇のホームズに関する推理は、ホームズファン(信者?)が聞いたら怒りそうな話でしたが、真相はいかに?私は、上記の通り、作者はワトスンではなくドイルだと思っているので、ドイルの勘違いや誤植だろうと現実的に考えてしまう。ドイルはホームズを書くのを嫌がっていたともいうし、イヤイヤ書いてたらゴチャゴチャしてしまうのではないだろうか。
    おかしな点を含めて合理的説明ができるように推理して証明する…という知的活動は、私には無理だな。

  • 今度はシャーロキアンのパーティーでの殺人事件に巻き込まれるとは、人嫌いにしてはずいぶん社交的な場にいたものだな、桑原崇。
    と思ったら、またもや大学時代のつながりで、しかもシャーロキアンに物申したいことがあったから、という理由付き。

    シャーロック・ホームズのシリーズは、一応全部読んだはずだけど、さほど詳しいわけではなかったので、シャーロキアンといわれる人たちが、重箱の隅をつつくような細かなところにこだわりながら自説を展開していく様は、非常に面白かった。
    モリアーティ教授と滝に落ちる前後で、別人のように人となりが変わってしまったというのは、うっすら感じていたような気もするけれど、多分作者のホームズに対する熱が冷めたんだろうなあくらいにしか感じていなかったと思う。

    今回、もしかしたらモリアーティがホームズに成り代わったのでは?というトンデモ仮説を立ててみたけれど、あっさり玉砕。
    単なる思い付きで真相がわかるほど、ホームズの謎は単純ではない。

    でも、そのうえで、今作はちょっとマニアックすぎたと思う。
    ホームズについてはマニアックでいいけれど、薬剤師たちが主人公だからと言って薬の知識が重要すぎて、もはや全くついていけない。
    薬の知識に関していえば、解釈の違いなどは許されないわけで、がちがちに固められてしまった真相が今一つ魅力に欠けたんだよね。
    夢オチのように都合のいい展開だったから。

  • シャーロキアンたちの永年の課題を高田節で見事に推理している。
    空き家事件以降のホームズ像との相違についてワクワクしながら読むことができた。
    ホームズを知っておくと尚面白い。

  • いつもと毛色が違うと思っていたら、解説を読むと意外な共通点があったのですね。
    シャーロック・ホームズは子供の頃に読んだ切りで詳しい記憶は殆ど無かったのですが、最近現代版のドラマを見たのでタイミングが良かった。
    シャーロキアンのようなマニアックさは持ち合わせていないものの、大人版を読んでみたくなりました。

  • 再読。
    殆ど忘れてて新鮮に楽しめました。
    推論のくだりは、子供の頃に疑問に思ったことのひとつの解をもらって、良かったです。
    次作もまた楽しめそうです。

    それにしても毎回カクテルがおいしそうで、ショートグラスを気取って傾けたい気分になります。

  • 読書録「QEDベイカー街の問題」4

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p239より引用
    “食生活の偏り、それを正さずして、我慢し
    ろだとか忍耐だとか精神力などという、形だ
    けのお題目を唱えても、何にもならない。人
    間の感情などは、いとも簡単に脳内物質にコ
    ントロールされてしまうのだから。”

    目次より抜粋引用
    “冒険
     回想
     生還
     挨拶
     事件簿”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    シリーズ第三弾。
     雪の降りそうな冬の日、主人公・棚旗奈々
    が出勤すると上司と同僚が言い争いをしてい
    た。どうやらクリスマスの出勤予定について
    のことらしいが…。

     上記の引用は、太り気味な登場人物に対す
    る評に関しての一節。
    人は飲み食いした物から出来ているというの
    は、誰も逃げる事の出来ない真実でしょう。
    調子が悪いと感じた時は、体に摂り入れたも
    のについて見つめ直すのが、復調への近道な
    のではないでしょうか。
     全二作とは少し趣が変わり、海外の古典作
    品の謎が扱われています。架空の小説が始ま
    りでも、好きが高じて現実へ大きな影響を及
    ぼすというのを思うに、オタクやマニアの情
    熱は世界を変えるほど強く、世界共通なのか
    もしれませんね。

    ーーーーー

  • QEDシリーズ第三弾にして私の最も好きな作品。ホームズ=○○という説は驚愕。これが事実だとするとコナンドイルのすごさも格段にあがる。シャーロキアンからはホームズ殺害の被告として非難されるかもしれないがwこの本にはマニアの世界のすばらしさと狂気も描いている。マニアにとってはホームズは実在し、作者はワトソン以外ありえないというスタンスをとるのがおもしろい。作者自身もシャーロキアンだったみたいだが…ちなみに今回はきっちりQED(証明終了)ってわけではなくVoila Tout(万事解決)どまりだったてのも印象深い。本編のどんでん返しもQEDシリーズでは珍しくおもしろい。惜しむらくは題名がおもしろくない。「QEDホームズ殺人事件」とでもすればよかったのでは。

  • オーディブルにて再度聴いた。私も、ホームズシリーズはほぼ読んでいるはずだが、おそらくは、一度は、小学生で読んだ本。ところが、大人になってから読むホームズは、全く違う感じがしたものです。今回の話はいわゆるシャーロキアンの人たちの集まりで起きる殺人事件。殺人事件の推理や人々のそれぞれの発言や動きもそれなりに楽しめるが、なんといっても桑原崇(祟る)の膨大な知識量は、ホームズ関係にも及び、思わず「そこまで!!」と言いたくなる知識量と考察。本物のシャーロキアンには、ちょっと文句を言いたくなる人もいるかもしれないが、とても楽しめる作品。

  • 素晴らしい出来。高田崇史としては異例の外国歴史。トリックも去ることながら、シャーロックホームズの謎を解き明かす。

  • ベイカー街221Bといえばかの探偵シャーロック・ホームズの居所として世界でもっとも有名な住所のひとつでしょうね。ここにはホームズの実在を信じた人々から手紙が舞い込むため、専用の郵便係りがいるのだとか聞いたことがありますが、この物語の登場人物たちはもっと上を行くいわゆるシャーロキアンです。ホームズ物語を正典とし、真摯にその研究に情熱を傾ける人々……。
    この物語では、そうしたシャーロキアンが次々に殺されるわけですが、そこここに心憎い仕掛けがほどこされていて思わずにんまりしてしまいます。ホームズに隠された謎というところではどう感じられましたか?そんなわけないだろう、と思ったのならそれはもはや作者の術中にはまっているのですよ。できうれば、正典をどうぞかたわらに楽しまれんことを。もちろん、さほど詳しくなくてもじゅうぶんに楽しめる内容にはなっているのですがね。とりあえず「最後の事件」は押さえておいたほうがよいと思いますよ。
    そういえば、ちくま文庫版の『詳註版シャーロック・ホームズ全集』は2巻までしか買っていませんでした……。今回はハヤカワ版の『回想』を手元において読みました。

  • シャーロック・ホームズの話ってことで読んだけど(--;)それなりには面白かったけどね(--;)ただあまり納得できる説ではないかな〜(--;)殺人事件についてはまあ初めから期待をしてないし、あんなもんでしょうって事で(--;)どちらがメインでやりたいのかハッキリしてくれるといいのかな?(--;)今の感じではどちらも中途半端って感じでした(--;)

  • ホームズはコナンと大逆転裁判での知識しかないにわかですが、何とかギリギリついていけました。
    きっともっと理解出来てた方が面白い気がします。

    全編を通して古典文学ならではの議論と言うか…誰にも答えが分からないあの感じ…最高に好きです!
    作者様( コナン・ドイル )が本当は何を考えてそうやって描写したのか…気になってしまいます。

    事件の方は相変わらず『オマケ』のような感じで、それ以外がメインです。
    ホームズ=モリアーティ教授説はにわかの私でも知っている位の説なので、出てきた時に「知ってる!これ知ってる!」と思いましたが、それすらにわかでした…笑

    色々な説を読むうちに本当はどうだったのか…とても気になる1冊でした。

  • ※2008/9/15 ブログより転載

     薬剤師の棚旗奈々は、大学時代の先輩・緑川友紀子に誘われ、シャーロック・ホームズマニア、通称:シャーロキアンの会合に顔を出すことになった。
     先輩である桑原崇(タタル)を誘い訪れた会合の最中、会員の男が殺害され、連続殺人事件に発展していく。
     ホームズ作品に由来するダイイングメッセージが、意味するものは!?
     連続殺人事件と平行し、「ホームズ譚」の解釈にも立ち向かうタタルは真相に辿り着けるのか!?

     著者は殺人事件を書いているのではなく、知識や薀蓄、研究結果を披露するこのシリーズ。
     今回は今までの様な日本古来のしきたり、風習、歴史ではなく、ホームズを解剖します。
     殺人事件は並、研究結果の論文発表がお好きな方のみお読みください。

  • QEDシリーズ第3弾にして異色の一品。タイトルからわかるように、取り上げられるテーマはあの名探偵です。今回も主人公にとっては事件そっちのけでとある核心に迫っていくわけなのですが・・・ネタ、というか薀蓄が相変わらず多く、原作を読み返しながら進むと良い、というか見直さないとわからないところも屡。ラストの「ある核心」では衝撃の事実(結構有名な説のようですが)が明らかに

  • 今回はシャーロックホームズの謎について。
    小学生以来読んでいないシャーロックホームズが題材ということもあって、読むことができるだろうかと思っていたが、さして大きな影響もなく読むことができた。
    シャーロックホームズの謎を解く形で、実際の事件の謎も解いていく。むしろ、今回の事件を解きあかすためにホームズがテーマに選ばれたのではないかと思う。

  • 毎回論文のような考察と殺人事件が混ざり合うシリーズ。今回はホームズ論に一石を投じる。普段ホームズにあまり興味が無い私からすると衝撃の展開だった。これを読んで以来ホームズを目にすると実はモリアーティなんだよな……、と考えてしまう。ホームズもきちんと読んでみたい。

  • ホームズの謎が明らかに…。百人一首と六歌仙が相当時間がかかったのに対し1日で読めてしまうぐらいに簡単な謎解き。
    祟の説が正しいのか❓❓

  • シャーロキアンと言う存在を初めて知りました(笑)

  • 今回は歴史ミステリではないですが、ホームズ譚の検証が面白い。それが動機になるのはよいのですが、本編はおまけ程度ですかね

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「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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