QED ベイカー街の問題 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 97
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062738446

作品紹介・あらすじ

好調第3弾、今度の謎は「ホームズ」だ!!

シャーロキアンのクラブ「ベイカー・ストリート・スモーカーズ」のパーティーに出席した、桑原崇と棚旗奈々がまきこまれた連続殺人事件。しかも現場にはダイイング・メッセージが。現実の事件と「ホームズ譚」の謎が交錯する中、崇の推理がたどりついた真犯人とホームズの秘密とは? 好調シリーズ第3弾!

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「QEDベイカー街の問題」4

    著者 高田崇史
    出版 講談社文庫

    p239より引用
    “食生活の偏り、それを正さずして、我慢し
    ろだとか忍耐だとか精神力などという、形だ
    けのお題目を唱えても、何にもならない。人
    間の感情などは、いとも簡単に脳内物質にコ
    ントロールされてしまうのだから。”

    目次より抜粋引用
    “冒険
     回想
     生還
     挨拶
     事件簿”

     博学な変人薬剤師とその後輩を主人公とし
    た、長編ミステリ小説。同社刊行作文庫版。
    シリーズ第三弾。
     雪の降りそうな冬の日、主人公・棚旗奈々
    が出勤すると上司と同僚が言い争いをしてい
    た。どうやらクリスマスの出勤予定について
    のことらしいが…。

     上記の引用は、太り気味な登場人物に対す
    る評に関しての一節。
    人は飲み食いした物から出来ているというの
    は、誰も逃げる事の出来ない真実でしょう。
    調子が悪いと感じた時は、体に摂り入れたも
    のについて見つめ直すのが、復調への近道な
    のではないでしょうか。
     全二作とは少し趣が変わり、海外の古典作
    品の謎が扱われています。架空の小説が始ま
    りでも、好きが高じて現実へ大きな影響を及
    ぼすというのを思うに、オタクやマニアの情
    熱は世界を変えるほど強く、世界共通なのか
    もしれませんね。

    ーーーーー

  • いつもと毛色が違うと思っていたら、解説を読むと意外な共通点があったのですね。
    シャーロック・ホームズは子供の頃に読んだ切りで詳しい記憶は殆ど無かったのですが、最近現代版のドラマを見たのでタイミングが良かった。
    シャーロキアンのようなマニアックさは持ち合わせていないものの、大人版を読んでみたくなりました。

  • 再読。
    殆ど忘れてて新鮮に楽しめました。
    推論のくだりは、子供の頃に疑問に思ったことのひとつの解をもらって、良かったです。
    次作もまた楽しめそうです。

    それにしても毎回カクテルがおいしそうで、ショートグラスを気取って傾けたい気分になります。

  • ホームズはコナンと大逆転裁判での知識しかないにわかですが、何とかギリギリついていけました。
    きっともっと理解出来てた方が面白い気がします。

    全編を通して古典文学ならではの議論と言うか…誰にも答えが分からないあの感じ…最高に好きです!
    作者様( コナン・ドイル )が本当は何を考えてそうやって描写したのか…気になってしまいます。

    事件の方は相変わらず『オマケ』のような感じで、それ以外がメインです。
    ホームズ=モリアーティ教授説はにわかの私でも知っている位の説なので、出てきた時に「知ってる!これ知ってる!」と思いましたが、それすらにわかでした…笑

    色々な説を読むうちに本当はどうだったのか…とても気になる1冊でした。

  • ※2008/9/15 ブログより転載

     薬剤師の棚旗奈々は、大学時代の先輩・緑川友紀子に誘われ、シャーロック・ホームズマニア、通称:シャーロキアンの会合に顔を出すことになった。
     先輩である桑原崇(タタル)を誘い訪れた会合の最中、会員の男が殺害され、連続殺人事件に発展していく。
     ホームズ作品に由来するダイイングメッセージが、意味するものは!?
     連続殺人事件と平行し、「ホームズ譚」の解釈にも立ち向かうタタルは真相に辿り着けるのか!?

     著者は殺人事件を書いているのではなく、知識や薀蓄、研究結果を披露するこのシリーズ。
     今回は今までの様な日本古来のしきたり、風習、歴史ではなく、ホームズを解剖します。
     殺人事件は並、研究結果の論文発表がお好きな方のみお読みください。

  • QEDシリーズ第3弾にして異色の一品。タイトルからわかるように、取り上げられるテーマはあの名探偵です。今回も主人公にとっては事件そっちのけでとある核心に迫っていくわけなのですが・・・ネタ、というか薀蓄が相変わらず多く、原作を読み返しながら進むと良い、というか見直さないとわからないところも屡。ラストの「ある核心」では衝撃の事実(結構有名な説のようですが)が明らかに

  • 今回はシャーロックホームズの謎について。
    小学生以来読んでいないシャーロックホームズが題材ということもあって、読むことができるだろうかと思っていたが、さして大きな影響もなく読むことができた。
    シャーロックホームズの謎を解く形で、実際の事件の謎も解いていく。むしろ、今回の事件を解きあかすためにホームズがテーマに選ばれたのではないかと思う。

  • シャーロックにさほど興味もなかったので後回しにしていた本作
    案の定 なんのこっちゃらわからぬまま読了

    緑川さんと奈々とタタルで三角関係になったらおもしろかったのになー

  • 毎回論文のような考察と殺人事件が混ざり合うシリーズ。今回はホームズ論に一石を投じる。普段ホームズにあまり興味が無い私からすると衝撃の展開だった。これを読んで以来ホームズを目にすると実はモリアーティなんだよな……、と考えてしまう。ホームズもきちんと読んでみたい。

  • ホームズの謎が明らかに…。百人一首と六歌仙が相当時間がかかったのに対し1日で読めてしまうぐらいに簡単な謎解き。
    祟の説が正しいのか❓❓

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著者プロフィール




「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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