黒い仏 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 637
レビュー : 96
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062739368

感想・レビュー・書評

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  • 美濃牛のように正統派ミステリかと思いきやまさかの…!という感じでした。
    アンチミステリになるのかなぁこれは…。
    人によっては、なんだこれー!って投げつけそうな感じ。
    私もまさかこんな感じとは思わなかったので二章の最後のあたりでかなり驚いたけど『あぁ、こういう世界観なんだ…』と思えばこれはこれで楽しめました。

    続きもこんな感じなのかは知らないけど読んでいきたいです。

  • 反則か?という感じの終わり方だった。でもまあ楽しめたからいいか、という感じ。

  • 仏ゾーンかと思ったらジョジョだった。
    マジンボーンにアントニオというブラジル人がいるせいで助手のアントニオの声が吉野裕行で再生されてしまう。
    言動もちょっと似てるところがあるし。

    「いやこれ飛べば余裕っしょ」とか思ってたら余裕で飛んでいた。
    「シュノー!シュノー!!!」と笑ったね。

  • 九世紀の天台僧・円載にまつわる唐の秘宝探しと,ひとつの指紋も残されていない部屋で発見された身元不明死体。この二つの接点をめぐる作品。名探偵・石動偽作は,ひとつの指紋も残されていない部屋で発見された身元不明死体の事件の犯人と目されるベンチャー企業の社長「大生部」のアリバイ作りに利用されていた。名探偵のメンツに掛けて,アリバイを崩す。深夜に石動偽作に会ってから福岡に向かって殺害したのではなく,殺害してから東京に行き,深夜に石動偽作と会ったのだと。ひとつの指紋も残されていない部屋を借りていたのは,大生部だと指摘した。
    普通の本格ミステリであれば,ここまで。しかし,この作品は普通の本格ミステリではない。天台宗がいまだに鎮護国家を目指し,妖魔と戦っている世界の話であり,指紋が一つも残っていない部屋で殺されていたのは慈念という僧侶だった。慈念を殺害したのは,大生部である。しかし,実際は,妖魔である大生部が,石動偽作に会ってから,妖魔の姿になり,福岡まで飛行し,慈念を殺害していたのである。星慧という妖魔側の僧侶は,大生部が殺したことに違いないので,大生部が逮捕されれば事件が上手くまとまる…として,過去にさかのぼり,石動偽作の推理に合った証拠を作ってしまうという話だ。
    本格ミステリそのもののパロディ的な作品である。本格ミステリとして読んでしまうと本を投げてしまいそうなオチだし,バカミスともちょっと違う。しかし,石動偽作とアントニオのキャラクターと読みやすい文体などとあいまって,とても好きな作品である。★4で。

  • なんでこんなにもミステリなのでしょうか…
    こんな離れ業(反則技)かましてるのになんで…
    びっくりするくらいロジカルなんですよ…

    殊能さんを読むのは『ハサミ男』以来2年ぶりくらいですが、こんなにも妖しい作家だと知っていたらもっと早く読んでたのに…
    下手物喰らいの僕にはぴったりです

    ただ、叱責、批判もっともで、評価するしないは完全に好みの問題。
    ミステリ歴とか全く関係ないでしょう。

    それと本書をより楽しむために、クトゥルフ神話を表層的にでも知っておくといいと思います。

  • 素晴らしい!
    途中まで普通の推理小説なのに、中盤あたりから、もうなんでもありな展開

    ここまで予測不可能なストーリー読んだことがない
    最後の一行につい苦笑してしまった。

    石動戯作シリーズの第一作の「美濃牛」をまだ読んでいないため、登場人物たちの設定がよくつかめなかったので、こちらも今後、目を通したい。

  • 再読。多くの本格ミステリファンが激怒したというのは十分想像できるのだけど、作中で名探偵石動戯作が「とんでもないカヴァー」の例としてあげていたサン・ラによるデューク・エリントンナンバーのように、わからなくても面白がることはできると思うんだ。太陽神サン・ラが邪悪なわけはないから、石動は(今回の事件の「真相」同様)まったくわかっちゃないのだけど。

  • 賛否両論の作品。間違いなく名探偵の推理は正しく、事件は解決しているのだが、ラスト一行の破壊力はお見事。面白いと感じるかどうかは読み手次第だろうが、こういうエンディングのような雰囲気の作品が流行ったこともあるなあと思い出した。トラベルミステリー的アリバイトリック物と陰陽師的憑き物落とし物のア
    ンチナーゼと理解できれば一定の評価はできるだろう。個人的にこの作家の作品はどれも意外な結末が用意されているのが好きなので、贔屓目は否定できないが。

  • 本格ミステリだと思っていたからびっくりしたなぁ。。。。
    本格ミステリとしても、伝奇ミステリとしても楽しめるっていうのはすごい。

  • あとにも先にも、これ以上のオチが出てくるとは思えません。

    とにかく、えっ!て言います。

著者プロフィール

1964年、福井県生まれ。名古屋大学理学部中退。1999年、『ハサミ男』で第13回メフィスト賞を受賞しデビュー。著書に『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』『キマイラの新しい城』(いずれも講談社文庫)がある。 2013年2月、逝去。

「2016年 『子どもの王様』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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