ダレカガナカニイル... (講談社文庫)

  • 講談社 (2004年2月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (704ページ) / ISBN・EAN: 9784062739498

作品紹介・あらすじ

 

みんなの感想まとめ

多様な視点で描かれたストーリーは、読み進めるうちに自然と引き込まれていく魅力があります。信仰宗教をテーマにしつつ、恋愛小説としても楽しめる内容で、クライマックスには驚きと感動が待っています。特に、未来...

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと表紙から、ホラーかと思いきや、これは切ないです。

  • タイトル通り、誰かの意識が自分に入っちゃった話。

    ちょっと『寄生獣』みたいだった。
    あまりファンタジーとかSFとかが得意でないので楽しめるか不安だったけど、杞憂だった。
    本の厚みを感じさせない面白さだった。
    この設定でこれだけ面白く書けるのは才能なんだろう。

    一体どういう結末がハッピーエンドなのか判定がつかず、だから物語がどの方向性で進むのかも察知できず、そういった要素もこのミステリ(?)の成功に繋がってる気がする。

    でも、考え得るなかで一番ツライ終わり方だった……。西岡、可哀想すぎる……。

  • 確かに多様な見せ方を持つストーリーではある。
    が、長さの割に見せ場が少ないような。
    とはいえなんとなく読み進めて気づいたら終盤、という辺りストーリーテリングにはまったのかもしれない。


    以下ネタバレ

    未来の晶子が死ぬ直前渾身のポアにて魂だけに。
    うっかり過去に飛んで、過去の西村に乗り移っちゃったぞ☆
    本人もポアで忘れちゃったけど、頭の中にいたのは、過去からの晶子だったぁ!

  • スピリチュアルな言葉や展開についていけず、読んではやめ、読んではやめを繰り返しようやく読み終わった。

    ヒロインを好きになれるかどうかがポイントだと思う。
    私は好きになれなかった。

    あざとい面やしたたかな面が見え隠れして、魅力的というより危ない女性に傾いた。

    終盤まで男の候補がでてこないことから、夢の男は多分、主人公なんだろうなぁとは思ったが、その過程までは予想できなかった。
    切ないラストで終わるのだが、やっぱり晶子への警戒心は解けず、消化不良。

  • 徳山さんが亡くなったニュース見て、もう10何年も前に読んだ本の再読。当時自分が若かったこともあって、なんて熱い愛が故の行動か…!とか思ってたけど、この年になって読むと全然印象違ったな~。ミステリーとしては好きだけど…、昔ほどの衝撃はなかったかも。

  • あらすじは他の方が書いてるので省略。

    長い、という感想が多いですけど、僕はそれによってミステリーファンの裏をかきまくってる風に読みましたね。
    退屈なシーンですが、「犯人?と思われる男は誰か」ということを考えてたり、「教団内部にいるはずの女の子が見つからないのはなぜか(途中で声はでてくるが本物かわからない)」とか考えてると、この分量は読者を引っ掻き回すために仕方なかったと思ってます。

    ヒロインがなぜ主人公に惚れたのかの根拠が薄い、という批判もありますね。それはまぁ確かに。
    でも、一目惚れってあるし、自殺する直前に誰もいないはずの場所に現れた男ってとこで特別感を覚えたって説明はしている。

    また、「まどかマギカ」じゃないが、輪廻を重ねることによって主人公への愛も無意識的にふくらんできたのかもしれない。
    それは作中では言及されてないが、そういうかいしゃくはできるんじゃないかな。

    簡潔に感想。
    切ない純愛物語だった。
    素敵な恋人が死んでしまうのは定番ですけど、それ故に鉄板で心に響きます。

  • 同じことを繰り返す文章が多くて無駄に長かった。
    精神科医とのくだりは省いて
    夢の部分も2度目からは簡潔に
    もっと短い話にしたら良かったのに。
    そうしたらラストがもっといきてくるのにな。

    • もりっくさん
      精神科医のくだりは、教祖を燃やした犯人は精神科医だとミスリードさせるための仕掛けだったのかなと。
      冗長に見えますけど、男が誰だったのかを推理...
      精神科医のくだりは、教祖を燃やした犯人は精神科医だとミスリードさせるための仕掛けだったのかなと。
      冗長に見えますけど、男が誰だったのかを推理する上ではあのシーンは上手かったかと僕は思いましたよ。
      でも、無いなら無いでもっとスリムになって読みやすかったとも思います。
      2020/07/23
  • 声の正体が分かった時、切ない気持ちになり、もう一回読み返した。
    最初と違った気分で読めた。

  • 厚い、とにかく厚い。文庫で約700ページもある。手に持つとズッシリ(文庫でこんなに暑いのは京極夏彦くらいではなかろうか)。だから正直これ、最後まで読みきれるかなー、と思ったんだけど、その予想はまんまと裏切られたね。とにかくグイグイ惹き込まれ、こんな厚いのにもかかわらず一気に読んでしまった。先が気になってページをめくる手が止まらなかったわ。
    怪しげな宗教、それを追放せんとするちょっと怖い荒くれ集団、宗教団体が火事で消える、残された美人な教祖の娘、他人の意識が入り込んできて1人が2人になる主人公、火事事件の真相を「2人」で追う主人公、などなどこの本にはあらゆるジャンルの面白さが詰まっている。宗教団体の火事事件の真相を追う(ミステリー)、1人の人間の中にもう1人が存在する(SF)、イチャラブ(恋愛)、この本の宣伝文句でもあるが、色んなジャンルが融合されている(解説ではジャンルミックスといっている)。しかもそれぞれのジャンルの良い所をとことん味あわせてくれるのだからお腹いっぱいだ。この事件の犯人は誰なの!? 入り込んできたもう「1人」の意識は誰なの!?、とミステリー要素で引っ張ってくれるし、1人が2人になることで、意識と無意識、心と身体、といったSFチックな要素で興味をそそられる。それだけなく、かわい子ちゃんとの恋愛要素もあるわけだから、読書の様々な欲求を満たしてくれる。これにより長編にも関わらず、飽きずに読むことが出来るだろう。
    主人公と「声」の掛け合いが面白い。最初は反発しあってた仲だが、段々と一体感を見せてきて、シュールな掛け合いを見せてくれる。
    例えば、

    p.182
    トイレで用を足していると〈声〉がまた言った。
    《ねえ、ちょっと訊いてもいい?》
    なんだ。
    《それ—指で持ってると、どういう感じなの?》
    「............」
    はっとして、目を上げた。
    「ばかやろう!」

    といった具合に、思わずクスッとしてしまうやり取りがいくつもある。ちなみに、「声」がどんな音色であるかの描写がないので、自分なりに色々変換して、脳内再生して遊んでみるのもいいかもしれない。
    あなたは、この小説のジャンルを、「ミステリー」色が強い作品と捉えるか、それとも「SF」色が強い作品と捉えるか、かたや「恋愛もの」小説と捉えるか、いや「どれにも属さない」、いやいや「全部融合している」と捉えるか、これもまた人によって違うだろう。
    とにかく長いし、内容も宗教、意識と無意識、心と身体、といった精神世界に踏み込んでいるためやや難解である。クセが強い作品のため、万人におすすめできるわけではないが、それでもこの長さを一気に読ませる著者の手腕は見事だ。厚いし重いしかさばるので、持ち歩いて空いた時間にちょくちょく読むよりは、自宅や図書館あるいはカフェなどで、じっくり腰を据えて読むのがオススメだ。

  • 今回もアタリ作品。

    読んでいる間中の違和感、結末まで読んでようやく解消。
    今作は騙されたというより綺麗な形で腑に落ちた。


    まだまだ、他の作品をむさぼるように読みたい。

  • 宗教というものも、こんなふうに爽やかで優しいものだったら皆に毛嫌いされる事もないんだろうに。しかしかわいい女の子というだけでずいぶん感じ方がかわる。ただしイケメンに限るというやつか・・・

  • 井上夢人さん、ソロ再デビュー作。
    新興宗教や宗教用語が頻繁に出てくるので、某宗教団体が頭にちらついてしまった。
    ただし、あの事件前に書かれたものだというのがなんとも凄い。
    読み始めたら止まらなくなって、一気読みしてしまいました。
    哀しさを残すラストではあるものの、どんでん返しはお見事。
    予想外でした。
    人としてどうかと思うようなところもある主人公でしたが、主人公と<声>のやり取りにクスリとさせられるところもあって面白かったです。
    主人公のように、ある日突然頭の中に誰かが舞い込んできたら嫌だろうな。

  • SF色が強い本書ですが、ある制約条件下で起きた謎を解決するお話なので、ミステリーとして十分に楽しめる作品だと思います。監視カメラのトリックから真犯人を突き止める辺りはなかなか読み応えがありました。
    180度方向転換したようなオチは驚きましたが、何か丸めこまれたような感じでスッキリしませんでした。

  • 岡嶋二人解散後のソロデビュー作。

    面白かったんだけど、長かったよ。

    すごい時間かかった。

  • 凄い面白いというわけではないが、妙な牽引力に引っ張られて最後まで読まされてしまう。
    どきどきわくわくさせられるというより、手が空いたときについつい手にとってしまうそんな魅力がある。絶品の高級フランス料理というよりついつい箸が進んでしまう沢庵のような読み心地があると言っては変だろうか。
    西岡の心に入ってきたのはいったい誰であったのか。予想することはそれほど難しいことではない。ラストのオチは完全に予想が当たっていたわけではないが、集中して読んでいればいくつかの候補の一つにはなっているだろう。その部分の驚きというより、本当の真実はどこにあるのであろうか。そう弱弱しく聞いてくるような不可思議さが楽しかったり。
    インパクトというより面白い知恵の輪を渡されるような吸引力がある本書はもう少し短くてもいいような気もするがお勧めだなと思った。

  • 初めて井上 夢人さんの作品を読んだ。きっかけは文藝別冊「伊坂幸太郎」の中で伊坂さんがえらぶ100冊に入っていたため。

    個人的には新興宗教を扱った小説は苦手だったが、この物語はそんな事を吹き飛ばすくらいに面白かった。文章が軽く、非常に読みやすいので、さくさく読めた。

  • 分厚い小説なんだけれどあっという間に読み終えられた。顧客の電話を盗聴しちゃって左遷され、挙句の果てに無職となった男が、なぜかセフレはいるし、さらに美人に好かれて同棲するというすごく違和感のある展開ながら、とても読みやすく、著者の力量がわかる小説。
    主人公の中にいるのは誰なのか、どうやって入ったのか、徐々に明らかになっていき、最後にやられたとなる。ただ、それだけ?という疑問というかがっかり感があるので、星は三つだけ。

  • 新興宗教の警備中、教祖が焼死した瞬間頭の中で声が聞こえるように。声の主はタイミング的に教祖と思われ、半信全疑の主人公と共に真相を探る…というまさかのラブストーリーミステリ。

  • 読んでる最中はそうでもなかったのですが、
    読み終わったあとにじわじわくる作品。

    怖いお話っぽいタイトルですが、そんなことはないです。

  • ラストのSF的処理にはびっくり。なるほど、伏線もきいていて、うまく風呂敷をたたんだ感じ。読んでるときはオカルト、読み終わったら、悲恋の物語になってるんだなぁ。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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