レヴィ=ストロース (現代思想の冒険者たちSelect)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 89
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062743525

作品紹介・あらすじ

知の冒険者たちの思想と人間ドラマを説く 『現代思想の冒険者たち』に待望の軽装版が登場!

思想の地下水脈、構造主義の軌跡

野生の思考、神話論の誕生

レヴィ=ストロース自身の定義によれば、「≪構造≫とは、要素と要素間の関係とからなる全体であって、この関係は一連の変形過程を通じて不変の特性を保持する」。具体例で言いかえれば、たとえば人間の顔は、現存する人の数と同じだけ多様な変化をみせながら、目・鼻・耳・口などの要素間の関係としては常に「顔」でありつづける。その事実こそ、≪構造≫の端的な例と言えるだろう。(本文序章・第二章などを参照)。

付・著作ダイジェスト、キーワード解説
現代思想の二重遭難者たち――いしいひさいち

感想・レビュー・書評

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  • レヴィストロースの経歴と思想がうまく織り交ぜて描かれている。また親族構造や野生の思考についての説明も丁寧で.今まで読んだ解説本の中では1番納得がいった。彼の言う「構造」がどんなものか、ぼんやりではあるがやっとイメージできるようになった気がする。

  • 1417円購入2011-06-28

  • レヴィ-ストロースは、【中略】サルトルの「地獄とは他人のことだ」というよく知られた言葉を引いている。【中略】「汚れたもの」がすべて外部から、つまり「他者から」来るという恐れを子供の時から教え込む近代文明のあり方を示す、「文明」についての民族誌資料に他ならないというのである。そしてそれとは対照的に、われわれの内にこそ汚れたものを生み出す危険があることを意識している「野蛮な人々」の、一見些細な「食卓作法」にまで表れた「世界」に対する感受性のあり方を擁護している。「野蛮な人々」の「地獄とはわれわれ自身のことだ」という主張には「世界」に対する謙虚さへの教えが聞きとれるのだ。

  • 人格的同一性、つまり歴史の「主体」への願望により「主体」扱いもされず(西洋中心の)歴史の外にうち捨てられた未開人。彼らは世界(自然)との、宇宙との調和的な関係を欲し、自覚せずにそれを体現していた。一方で、近現代の人間は「主体」を担い手とする歴史を手掛かりに、文明という自負のもとに世界に赴いた。かくして文明vs自然、そして文明vs文明という二項対立の図式を作り、悲劇を経験する。多くの虐殺が起き、人類を滅ぼしうる兵器がつくられ、自然を酷使し続ける生産‐消費の果てなきゲームの時代が到来した。レヴィ=ストロースの中に、この二項対立から脱却し、自然の中での人間の位置を問い直すこと、人間とは何か、ということへの探求を私は感じとる。

  • 読了

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著者プロフィール

1949年、東京都生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。立命館大学文学部教授、同大学大学院先端総合学術研究科教授などを歴任。2017年逝去。専門は、文化人類学。主な著書に、『司法的同一性の誕生』、『身体・歴史・人類学』(全3巻)、『闘うレヴィ=ストロース』など。主な訳書に、レヴィ=ストロース『やきもち焼きの土器つくり』、『神話論理III 食卓作法の起源』(共訳)、『大山猫の物語』など。

「2020年 『レヴィ=ストロース 構造』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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