99%の誘拐 (講談社文庫)

著者 :
制作 : 西澤 保彦 
  • 講談社
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本棚登録 : 3541
レビュー : 517
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062747875

作品紹介・あらすじ

末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには八年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして十二年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。その犯行はコンピュータによって制御され、前代未聞の完全犯罪が幕を開ける。第十回吉川英治文学新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 20年前、5000万円の相当の金を要求する誘拐事件が起きた。
    未解決のまま幕を閉じた、その事件をなぞるかのように再び起きた誘拐事件。
    要求額は10億円相当のダイヤ。
    IT技術を駆使して完全犯罪に挑む犯人と警察の攻防。
    読む手が止まらず楽しめました。

    30年前にここまでの技術があったのか、機械に疎い私には解りませんが、これだけのことを考えつく作者には脱帽です!

  • たまたまブックオフでタイトルを見つけて即購入。

    岡嶋二人! 中学校の時に作品を読みまくっていたミステリー作家さんでした。
    久しぶりに読み返してみて、あれ、ほとんど内容を覚えていない…ということに愕然。しかしスピード感に溢れ、最後までどうなるんだ!?とドキドキさせる物語の展開はさすが、やっぱり私が好きだった作家さんだ、と満足しました。

    フロッピーディスクとか、公衆電話からのパソコン通信とか、時代を感じさせるアイテムが出てきますが、あまり違和感は感じませんでした。

    第十回吉川英治文学新人賞を受賞している作品だったんですね。知らなかった。

  • 誘拐モノ史上最高傑作だと聞いて。

    面白かった!
    これまであまり岡嶋二人作品に感心しなかったんだけど(言うほど読んでないけど)、これは肌に合った。
    多分ヒトが死ななかったのと、犯人の非道さが強調されがちな誘拐モノとは違った視点の物語だったからだろう。

    未解決の誘拐事件から19年、その事件をなぞるような第二の誘拐事件が起こる。
    特に後半の誘拐事件は、読者に犯人が明かされている状態で展開するので、身代金の受け渡しが成功するかどうかと、犯人を暴く人が現れるかどうかが読者の注目点になる。
    生駒慎吾=犯人の動機が充分なだけに、気がつくと応援してる自分が居たり。

    まぁ、でも確かに復讐の方法としては間違ってるかもね。なんの罪もない(誘拐された)子供の心に大きな傷を負わせることになるもんね。
    そうは思うけど、目には目を、の精神で復讐劇を実行する慎吾に肩入れして読んじゃったよね。

  • クラインの壺以来の岡嶋二人さん。
    スマホや携帯電話、Internetすら存在しない時代の80年代後半の作品。パソコンが一般家庭にすらない時代のハイテク機器を駆使した犯人の駆け引きが良かった。
    パソコンのアスカは、犯人の慎吾とは別の人格に思え、まるでAIの世界を思わせる。

    様々なことが便利になる世界は、ひとの創造力がなくなっていくようにも思える。アナログであればあるほど、物語の中で、読者が想像しうる選択肢も増えてワクワク感が増すのは気のせいでしょうか。

  • 犯人に肩入れしたくなる誘拐事件。
    初めから最後まで、パソコンや人口音声を使用して、犯人は全く表に出ず、まんまと10億を奪おうとする話。

  • 1980年代ということはまだまだコンピュータ黎明期なはずなのですが、今読んでもそこまで違和感がないのが凄いところです。当時ここまで考えられる岡嶋さん(というか井上さん)流石。かつて誘拐事件の被害者となった男が、誘拐を目論みます。その手際の良さ…。凶悪事件とジャンル分けされるべき類のはずですが、死傷者が出ない上、軽めなので読後感最悪ということはないかと。むしろ、主人公が過去と向き合い前に進みだす姿に心地良ささえ感じます。完全犯罪、99%の誘拐。どこで1%の過ちを犯したのか…。うん面白い。

  • ハイテク犯罪の裏にある、心理的な動きやそれぞれの事情が描かれたハラハラする本でした

  • 【答えがあって、式を語る】

    どうやってよりも、なぜが面白い作品。わかってる答えを、どうやって導くか、それは一つの物語になる。しかし、母親が何億も手にし、息子も何億も手に入れるとなると、なんとなく笑ってしまう。

  • 面白かった!誰の命も殺める事なく、妙なお涙頂戴も盛り込まれず、物語は淡々と進むのにぐんぐん吸い込まれる勢いがあった。

  • 緊迫というよりも愉快な誘拐
     19年という時を隔てた2つの誘拐事件は、犯人vs警察といった構図ではなく、犯人がどのように身代金を奪うのかに焦点を当てている。技術は急速に進歩し、コンピュータ制御された犯罪としての魅力は半減している。それでも、犯人の手のひらで踊らされる様は見ていて気持ちがいいし、綿密な計画性には感心した。
     エンターテイナーである著者の代表作。

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