銀行狐 (講談社文庫)

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レビュー : 116
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748483

作品紹介・あらすじ

◆2015年7月スタート日本テレビ系ドラマ「花咲舞が黙ってない」ドラマ化エピソード収録作! 主演:杏◆

欲望が事件を生む 銀行ミステリーの傑作!!

狐と署名された脅迫状が、帝都銀行頭取宛に届けられた。「あほどもへ てんちゅー くだす」。具体的な要求はないが、顧客情報漏洩、系列生保社員の襲撃と犯行はエスカレートする。狐の真意と正体は?(「銀行狐」)。元銀行マンの江戸川乱歩賞作家ならではの緻密でスリリングな表題作ほか、5編収録の短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 金融ミステリの短編集。
    おもしろかった。

    ドラマ「花咲舞が黙ってない」の原作のひとつ。
    ドラマで事件の真相を知っていてもなお、引きこまれる魅力がある。

    不可解な状況への疑問。
    お金を扱う仕事のひりひりとした緊張感。

    短編だけれど、中身の濃い、質の高い話ばかり。

  • 池井戸潤の短編集。池井戸潤のミステリーは初めてだったが、企業小説の方が好きだなと感じた。
    期待していた、下町ロケットのような胸の熱くなるような感じはなかったので、残念。

  • 長編レベルのスケールを感じさせる短編集。
    流石の一言に尽きる。

  • 池井戸潤さんが乱歩賞を受賞された頃の初期の金融ミステリ作品集です。本書を読んで気づいたのは著者の書く文章の圧倒的なスピード感で少々専門的な銀行用語が出て来ても言葉の持つ熱と勢いでねじ伏せてグイグイと一気に読ませる独特な魅力があってこれは多忙な現代人のニーズにピッタリだなと思いましたね。事件の謎を追う刑事や銀行員達は半沢直樹の如く地味で平凡なタイプですが、みんな責任感の強いプロで負けてたまるか!と執念で謎を解き明かす粘り強さが最大の魅力ですね。また意外に身近にいる犯人の虚像と実像のギャップが印象的でしたね。

  • 銀行が絡んだ推理小説5つの短編作。

    ・金庫室の死体
    ・現金その場かぎり
    ・口座相違
    ・銀行狐
    ・ローンカウンター

    銀行の内部や商品の仕組みなど裏打ちされた知識が、リアルにトリックに使われ面白い。

    「ローンカウンター」では犯人の手がかりが、ATMのキャッシュディスペンサーから・・・というのは、池井戸さんならでは。

    「銀行狐」では雑誌連載からの初出となる「銀行総務特命」の指宿が。

    難題あり、警察モノとしての面白味あり、贅沢な文庫。

  • 銀行にまつわる短編集。
    銀行の裏側などが詳細に描写されていて興味深く読める。
    銀行が舞台なので、お金が絡む話が多く、少し暗い印象。

  • 元銀行員の池井戸潤らしい視点の短編ミステリ。
    いつも思うことだが、池井戸潤の短編は終わり方が曖昧でモヤモヤしてしまう。
    その方がその後のことを想像できて良いという人もいるかもしれないが、自分の場合は、はっきりと終わらせてもらいたいと思う。

  • 短編の中でも銀行の裏側がリアルに見えてくる。
    ただし現在の銀行ではないだろう。
    銀行員の賢さと、底意地の悪さが見える。

  • 銀行を舞台にした推理小説5編が収録された短編集です。

    「狐」と署名された脅迫状が帝都銀行頭取宛に届けられた。
    「あほどもへ てんちゅー くだす」。
    脅迫状が届いた後に起こる顧客情報漏洩や系列生保社員の襲撃。
    銀行に対して悪意を持つ者の犯行なのか、
    あるいは金銭が目的の犯行なのかが分からないまま、
    徐々にエスカレートして行く犯人の行動に自体は困窮を深めて行く。
    【銀行狐】

    表題作である「銀行狐」をはじめとして、
    銀行を舞台とした推理小説全5話が収録された短編集です。
    (金庫室の死体/現金その場かぎり/口座相違/銀行狐/ローンカウンター)

    池井戸潤さんの著書で初めて読んだのが「下町ロケット」。
    下町の部品製造工場が銀行や同業他社に翻弄されるという物語ですが、
    それでもひたむきに突き進む社長の姿が共感を呼んだ一冊でした。
    終盤では目が潤んでしまうほど感動的な物語だったんですよ。

    それ以来、暇を見つけては池井戸さんの著書を読むようになりましたが、
    長編であっても短編であっても、
    グイグイと引き込まれる展開なのはさすがに直木賞受賞作家さんだなと思います。

    ■銀行を主な舞台としての物語進行が面白い

    池井戸さん自身が銀行に勤務されていたということもあって、
    物語の核となっているのは銀行や融資に関することが多くて、
    私自身が縁遠い世界だけに余計に引き込まれてしまうのかもしれません。

    また、事件を巡っての様々な攻防やその裏にある謀略、
    思いがけない出来事からの展開など推理小説としての展開も、
    江戸川乱歩賞を受賞した著者ならではの卓越した力を感じさせます。

    私が池井戸潤さんの作品に魅せられてしまうのは、
    そういった物語の構成や展開だけではなく、
    物語に描かれている人物が非常に魅力的だからだと思います。
    それは主人公として描かれている人物だけではなく、
    悪玉として描かれている人物にも表れています。

    主人公は銀行や企業での謀略を暴くという立場ながら、
    自分の昇進と引き換えに交渉を進めるなど単なる正義の味方ではなく、
    また、悪玉とされる登場人物も自分の家族を守ろうと必死になるなど、
    単一のキャラクターとしてではなく実に人間くさいところが良いんだなと思います。

  • 池井戸作品は、最後に溜飲が下がるから好きなのだけれど、これも期待を裏切らない。五話とも楽しく読めた。

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著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家を志すようになる。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、特に「半沢直樹」と「下町ロケット」は非常に高い人気を誇った。 2019年6月21日、人気作『陸王』が文庫化される。2019年7月開始の大泉洋主演ドラマ『ノーサイド・ゲーム』原作を担当し、6月14日に単行本化。

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