プラスティック (講談社文庫 い 72-4)

  • 講談社
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本棚登録 : 2898
感想 : 252
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748612

作品紹介・あらすじ

54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。(講談社文庫)

感想・レビュー・書評

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  • 「なんだか不思議な話だな」から始まり、「そういうことだったんだ」って繋がっていく流れが楽しかったです

  • のっけから不気味であっという間に読了。
    なんとなくそういう結末か?とは思ってたけど面白かった。
    最後のオチがいい!
    うまくできてると思う!

  • 54個の文書ファイルからなるミステリ。謎から謎へと頭が混乱しそうになるが、引き込まれて読んでしまう。2024年本屋大賞発掘部門。
    3.5インチFDとか、ワープロとか懐かしい用語が出てきますが、ストーリーは現在でも読み応えがありました。

  • えー、とっても期待して読んだのですが、私には合わなかったようです。
    期待しすぎたのかもしれないですが(・・;)

  • 2024年本屋大賞【超発掘本!】
    初刊行は30年前の1994年!正に発掘された本。
    薬局で働いているという推薦者が
    ワープロやフロッピーに馴染みがない人でも
    小説を好きになるきっかけになる本!!
    と熱く紹介していてとても印象に残った。

    どーゆこと?の連続で一気読み。
    テンポ良く続きが気になる本は読んでいて楽しい。

  • アナログなアイテムが良い!!
    文字ならではの仕掛けにビックリできる、超発掘本!

    ページ薬局さんのキャンペーンで頂いた本作。
    アラフォーの心に刺さる、ワープロとフロッピーがキーになるミステリー。
    30年前に発表された作品ということですが、全く古臭くない。
    最高でした!
    正直、途中で仕掛けは分かります。
    ミステリーが好きな人なら、早めに察しがつくかも…。
    それでも読む手が止まらない!
    約380ページを5日間ぐらいで読んでしまいました。
    最後の終わり方が好きですね。
    不穏な余韻に浸れます。
    『超発掘本』と称されるのが頷ける一冊。

    素晴らしい作品に出逢わせて頂けたことに感謝です。

  • 本屋大賞超発掘本!という帯に惹かれて。読書中、私はあまり楽しめなかったが、最後の読者にバーン!と委ねる一工夫されたページは面白かった。私は白紙=自殺しちゃったんじゃないかなと嫌な終わり方を想像したが、読者の分だけ様々な未来を彷彿させる。

  • 54の文章ファイルが収められたフロッピィ。冒頭に記録されているのは、出張中の夫の帰りを待つ主婦・向井洵子の日記だった。
    彼女が遭遇した奇妙な出来事が、アイデンティティーを崩壊させていく発端となっていく。


    2024年本屋大賞の「超発掘本!」に選ばれた一冊です。
    一枚のフロッピィディスクに収められた54の日記や記録を読みながら進んで行くミステリ。初刊行は1994年で、懐かしいフロッピィやワープロなんてアイテムが出てきます。若い方だとピンとこなそう。

    様々な人物の視点から、作中で起こっている事件を見ていくのですが、違和感、矛盾、謎の連続で冒頭から引き込まれます。ほかの方も言っている通り、オチ自体は分かりやすいと思いますが、それでも最後に流れが綺麗にまとまる瞬間は気持ちがいい。
    今時こんな大々的にこのネタを扱ったミステリはなかなかないので、そういう意味でも一周回って目新しかったです。

  • 2024年本屋大賞超発掘本。
    ずっと気になっていた作品を読んでみた。
    54個の文書ファイルが順に展開されていく。
    ファイルごとに語り手が変わり、語り手により言っていることや自意識に相違があったり、コロコロと色を変えていくのでページが進みました。
    30年前の作品にもかかわらず、フロッピーディスクのデータに収められた文章とという程での物語は初めてで、かなり前の作品であるにもかかわらず、構成の斬新さはすごいなと思いました。
    なんとなく先が読めたところもありましたが、主婦、お隣のおとなしい女性、謎の気性の荒い男等々、いろんな視点のデータが出てきますが、まさかぜーんぶ同一人物で、多重人格障害だとは…

  • 読んでるうちに、あー苦手なパターンかなこれはと思い始めたけど、頑張って読んだらやっぱりそうだった…

    諦めずに最後まで読んで良かったとは思う。なるほど私が。

    この時代、携帯電話がないのは勿論だけど、会社が存在するか調べるのに図書館へ行かないといけなかったのか。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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