プラスティック (講談社文庫)

  • 講談社 (2004年9月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784062748612

作品紹介・あらすじ

2024年本屋大賞発掘部門「超発掘本!」に選出されて続々重版中!
「フロッピーディスクやワープロなど、令和の時代ではピンとこない人達もいるであろう
単語が並ぶ作品ですが、謎が謎を呼ぶその展開は、今読んでもガツンと脳みそに
突き刺さる衝撃がありました。(推薦者・ページ薬局 尼子慎太さん)

54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドが展開するサスペンスミステリー

感想・レビュー・書評

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  • ファイルを読んでいくと誰が犯人か推理していたがその前提が覆された。小説ならではのトリックに騙された。題名のプラスティックの意味も最後に分かるのでスッキリ。

  • 去年だった気がするけど、新聞の書評で紹介されてて面白いそうだなと思ったのと、以前読んだ
    『the TEAM』が面白かったというのもあり、読んでみました。

    ある事件に関わった人たちが、それぞれの視点で語っていくという話。途中で結末が予想できてしまった。普通そうなるとワクワク感が減ってしまうのだけど、この作品はそうはならなかった。話の展開が私には良かったからかな?
    関わった人たちはみんな本当の事を言っている。その中の"真"は何なのか?それを見極めるのが面白くて最後まであっという間に読めたんだと思う。題名の意味も最後に分かるのだけど、「なるほど、そういう事か⁉︎」と納得しました。

    この作品は30年前に書かれたもの。だから今では懐かしい、フロッピー、ワープロなどの言葉が出てくる。読んでて、フロッピーという言葉で悔しい思いがしたことを思い出した。私の職場はアナログな職場。徐々にデジタルになっているけど、まだまだアナログ。平成から令和に変わる時に、使っているPCが対応出来ない、という事で新しいPCに変えた時のこと。業者の人が「保存とかはどうしてました?」と聞かれたので、「フロッピーです」と答えたら鼻で笑われた感じ(これはあくまで私がそう思えただけなんだけど)で「フロッピーですか⁈」と言われた。業者の人が若いお兄さんだったから仕方ないと思うけど、私は心の中で怒ってた。「フロッピーでちゃんと保存出来てますけど、データの送信も出来てますけど、何か?(怒)」と。とにかくその時とてもイラッとしました。
    この物語には全く関係ない話ですね…。

    • kuma0504さん
      私も25年前まではフロッピーに保存していました。
      あの頃は5年ごとにパソコンを買い替えていたので、それ以降はUSBの方が便利になってきてあっ...
      私も25年前まではフロッピーに保存していました。
      あの頃は5年ごとにパソコンを買い替えていたので、それ以降はUSBの方が便利になってきてあっという間に入れ替わったという感じですね。
      ホントに大事にパソコンを使ってきたんですね。
      若者にとっては、生まれる前の文化という感じだったんでしょうね。
      2025/04/07
    • Sさん
      kuma0504さん、こんばんは。
      コメントありがとうございます。

      私の職場は必要に迫られたからパソコン買い替えたので、大事にというわけで...
      kuma0504さん、こんばんは。
      コメントありがとうございます。

      私の職場は必要に迫られたからパソコン買い替えたので、大事にというわけではないんですよね(^^;;
      職員はもっとデジタル化して欲しかったんですけど、そうはならなかったです。でも新しいパソコンになってからは、USB使ってます。初めの頃は、「USB使ってる私、カッコよくない?」と自分に酔ってました。(^○^)
      2025/04/07
  • 2024年本屋大賞の超発掘本。54の文書ファイルを読んでいくという形式の小説。混乱しながらも途中からは予想ができた。と思ったらそこからさらに2つも上をいく展開で楽しめた。30年前の小説に感謝。

  • のっけから不気味であっという間に読了。
    なんとなくそういう結末か?とは思ってたけど面白かった。
    最後のオチがいい!
    うまくできてると思う!

  • 54個の文書ファイルからなるミステリ。謎から謎へと頭が混乱しそうになるが、引き込まれて読んでしまう。2024年本屋大賞発掘部門。
    3.5インチFDとか、ワープロとか懐かしい用語が出てきますが、ストーリーは現在でも読み応えがありました。

  • えー、とっても期待して読んだのですが、私には合わなかったようです。
    期待しすぎたのかもしれないですが(・・;)

  • 2024年本屋大賞【超発掘本!】
    初刊行は30年前の1994年!正に発掘された本。
    薬局で働いているという推薦者が
    ワープロやフロッピーに馴染みがない人でも
    小説を好きになるきっかけになる本!!
    と熱く紹介していてとても印象に残った。

    どーゆこと?の連続で一気読み。
    テンポ良く続きが気になる本は読んでいて楽しい。

  • 本屋大賞の発掘部門にあり、気になって読んでみた。

    いつも通り、前情報はなるべく入れず読み始めたので、「フロッピーディスク」「ワープロ」など、時代を感じる言葉で発行年数が古いことに気付く。

    携帯の描写がなかったり、時代を感じることもあるが、読みにくさには繋がらずスラスラ進んだ。

    ずっときな臭ささが漂うが、なかなか話が見えてこなくて、続きが気になった。

    事件の全貌が明かされた時、よく出来た構成だと感心した。

    終わり方も個人的には満足。

  • アナログなアイテムが良い!!
    文字ならではの仕掛けにビックリできる、超発掘本!

    ページ薬局さんのキャンペーンで頂いた本作。
    アラフォーの心に刺さる、ワープロとフロッピーがキーになるミステリー。
    30年前に発表された作品ということですが、全く古臭くない。
    最高でした!
    正直、途中で仕掛けは分かります。
    ミステリーが好きな人なら、早めに察しがつくかも…。
    それでも読む手が止まらない!
    約380ページを5日間ぐらいで読んでしまいました。
    最後の終わり方が好きですね。
    不穏な余韻に浸れます。
    『超発掘本』と称されるのが頷ける一冊。

    素晴らしい作品に出逢わせて頂けたことに感謝です。

  • 54の文章ファイルが収められたフロッピィ。冒頭に記録されているのは、出張中の夫の帰りを待つ主婦・向井洵子の日記だった。
    彼女が遭遇した奇妙な出来事が、アイデンティティーを崩壊させていく発端となっていく。


    2024年本屋大賞の「超発掘本!」に選ばれた一冊です。
    一枚のフロッピィディスクに収められた54の日記や記録を読みながら進んで行くミステリ。初刊行は1994年で、懐かしいフロッピィやワープロなんてアイテムが出てきます。若い方だとピンとこなそう。

    様々な人物の視点から、作中で起こっている事件を見ていくのですが、違和感、矛盾、謎の連続で冒頭から引き込まれます。ほかの方も言っている通り、オチ自体は分かりやすいと思いますが、それでも最後に流れが綺麗にまとまる瞬間は気持ちがいい。
    今時こんな大々的にこのネタを扱ったミステリはなかなかないので、そういう意味でも一周回って目新しかったです。

  • 本屋大賞超発掘本!という帯に惹かれて。読書中、私はあまり楽しめなかったが、最後の読者にバーン!と委ねる一工夫されたページは面白かった。私は白紙=自殺しちゃったんじゃないかなと嫌な終わり方を想像したが、読者の分だけ様々な未来を彷彿させる。


  • 練り尽くした絡まりがとても巧妙、
    こんな話に遭遇すると俄然読書欲が上がります。

    ーーーーー
    フロッピーに残された謎のファイル。

    書き手が入れ替わり立ち替わり交替しながら
    残される文書。

    謎を解明していくようでいて、どんどん
    混乱の深みに潜り込んでいく感覚が楽しい。

    客観と没入感の両方が楽しめました。

  • いやー、びっくりした。
    初版は2004年!
    こんなに面白い小説を、20年間も知らずにいたなんて…。

    岡嶋二人氏も井上夢人氏も好きな作家さんですが、まだまだ追いついていない。
    今回、「本屋大賞 超発掘本」として紹介されていたのをきっかけに手に取ってみたのですが──大正解でした。

    物語は、夫・祐介の出張期間中に、妻・洵子がワープロ(そう、20年以上前の話です)の練習を始めるところから始まります。
    「飽きっぽい洵子が、どこまでやってくれますかね」
    そんな夫婦の仲睦まじいやり取り。

    夫不在の越してきたばかりの土地。
    ワープロ練習の合間に町内を散歩し、少しずつ行動範囲を広げる洵子。
    ある日、近所に図書館があることを知った洵子は貸出カードを作ろうとする。
    登録申請する洵子に、司書が言います。
    「二重登録はできませんよ。昨日、来られて登録されてますね。」

    ──身に覚えのない対応に戸惑う洵子。
    帰宅すると、自宅には見覚えのない図書館の本が三冊。

    次々と起こる不可解な出来事。
    そして、ついに洵子の目に飛び込んできたのは――
    自分が“惨殺され、押し入れの中から発見された”という新聞記事。

    可塑(かそ)
    ・物理的な力によって形を変え、その形を元に戻さない性質
    ・また、比喩的に、教育や環境によって変化しやすい人間の精神や脳

    中盤あたりでおおよその予想はつくのですが、たとえ気がついたとしても、この作品の仕掛けの見事さにはただただ唸るばかり。
    巧妙な構成と緻密な伏線回収に、読後もしばらく余韻が残ります。

    一気読み必須。
    そして、没入必至の一冊です。
    今年いちばんのオススメかも。

    今年の17冊目

  • 初読み作家さん˙ᴥ˙
    すごいよかったー
    不穏な雰囲気で進む序盤。矛盾だらけで混乱するんだけど、ちゃんと全部繋がってた。

    事件のミステリというより、ストーリー全体に仕組まれた仕掛けがすごかった。
    54個のファイルってそういうことね。

    他の作品も読みたくなりました˙ᴥ˙

  • これはとあるフロッピーディスクに収められた54個のファイルに書かれた物語。
    一番最初に書かれているのは新婚の主婦のワープロ練習として書かれた日記。
    出張中の夫を待つ妻の日記だったはずのそれは、やがて日常に潜む不気味な影をちらつかせるようになる。
    そしてその後、それを証明するかのようにある事件が起きる……。


    まず、これ結構昔のお話なんだなという驚きがありました。
    節々に出てくるアイテムが何かこう、今と違うなぁなんて思いながら読んでたんですけどね。
    だってワープロとかフロッピーディスクとかもう最近だと死語みたいなもんじゃないですか(現役で使ってる皆様がいたらごめんなさい)。
    寝台特急とかも何となく懐かしい気持ちで読んでました。
    登場人物は多いんですけどファイルの冒頭のタイトルがそれぞれの人物の名前になっているので「今これは誰が書いてるの?」と混乱することはないかなと思います。


    いやーそれにしてもこの仕掛けよく考えたなぁ。
    や、何となく「あれ?これってもしかして?」とは割と序盤からなるんですよ。
    でもそれを越えてくる真実に「そういうことか!」となるし絶妙にファイルが配置してあるなぁと思いました。
    「ははぁ、これは読めたなこの話」と思っていても実は読みきれてなかったー!ってなる人多いんじゃないだろうか。
    いや、文章ならではの仕掛けだと思います。
    世の中には実写化不可能と謳われるミステリー小説が沢山ありますがこれもその仲間ではないかと思います。
    だって実写にしたらすぐ分かっちゃうもんこれ、ファイル読まなくていいもん。


    個人的に幹也が苦労人なのにいい人過ぎて幸せになってほしいと思っちゃいました。
    登場人物の中で一番頑張ってるし本当にいい人なんだよ……。

  • 井上夢人さんの本はずっと気になっていたけどはじめて読んだ。
    序盤なんだなんだ?という感じで読み進めたけど、終盤になって一気に数々の疑問がわかっていくのが気持ちよくて一気読み。

  • 2024年本屋大賞 超発掘本
    切り口が面白い
    創刊されたのが1994年で微妙に古臭く、時代の進化で現在では通用しない部分が多くおそらく若い人には化石のように感じるだろう
    67歳の自分が古臭い内容の物語だと感じた

  • 2024年本屋大賞超発掘本。
    ずっと気になっていた作品を読んでみた。
    54個の文書ファイルが順に展開されていく。
    ファイルごとに語り手が変わり、語り手により言っていることや自意識に相違があったり、コロコロと色を変えていくのでページが進みました。
    30年前の作品にもかかわらず、フロッピーディスクのデータに収められた文章とという程での物語は初めてで、かなり前の作品であるにもかかわらず、構成の斬新さはすごいなと思いました。
    なんとなく先が読めたところもありましたが、主婦、お隣のおとなしい女性、謎の気性の荒い男等々、いろんな視点のデータが出てきますが、まさかぜーんぶ同一人物で、多重人格障害だとは…

  • 読んでるうちに、あー苦手なパターンかなこれはと思い始めたけど、頑張って読んだらやっぱりそうだった…

    諦めずに最後まで読んで良かったとは思う。なるほど私が。

    この時代、携帯電話がないのは勿論だけど、会社が存在するか調べるのに図書館へ行かないといけなかったのか。

  • 日記や手記のようなスタイルで、数人がかわるがわる語ったり、行動を記したり、回想をしながら進んでいく。
    最初はザワッとする日記から始まり、違和感がつきまとう手記や行動に続く。
    これは一体どういうことなのか?混乱し始めるも途中で、もしかしてこういうこと?と話の展開が読めてくる。
    他の方々のレビューでも同じように、途中でオチが分かったというコメントが出ているが、それは作者も想定していて、そのうえで話が進んでいるのでご安心を。
    展開やこのストーリーの仕組みが分かった上で、最初の様々な出来事を振り返ると、なぜそこに至ったのか想像し得て、理解もできるだろう。
    こんなことが現実世界で度々起こっていたら、それはかなり恐ろしいだろうと思う。安心して過ごすことなど出来ないだろうから。
    自分を守るためにこんな事が起こるなんて、人間の脳と精神はなんて不思議なんだろう。

    流れが読めたあとも、ストーリーは楽しむことができた。
    これはダニエル・キイスの例の小説がヒントになったのかなぁ、とも思う。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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