プラスティック (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 935
感想 : 107
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748612

作品紹介・あらすじ

54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。(講談社文庫)

感想・レビュー・書評

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  • 何を書いてもネタバレになるので文庫の裏に書いてあるあらすじだけ!

    フロッピーディスクの中に名前を題名とした54のファイル(文章)がある

    一つ目のファイル『向井洵子』にはワープロの練習をしながら出張の帰りを待つ主婦の話となっているが、主婦の周りでは自分では無い自分が居るかのような不思議な出来事が起こっていた・・・


    ワープロとフロッピーディスクと言う言葉が懐かしかった!
    本書が書かれたのは1994年!
    奇しくも翌年にWindows95が発売されることによりワープロが職場や家庭から姿を消していく事になるのであった!
    フロッピーディスクに至ってはフラッシュメモリが主流となるまで第一線で活躍!WordやExcelの文書はいいけど、写真や画像の重さには耐えられずその姿をゆっくりと消していく。昔のパソコンにあったA ドライブ、今では外付けのをわざわざ買わないと・・・

    本書発売の頃にAドライブが無くなることを予測できた人はいただろうか?

  • ココ最近続けて読んでいる井上作品。

    今作は割と始めの方でオチは分かったものの、
    辻褄がどうにも合わず、最後まで読んでスッキリ。

    『〇〇〇〇』をネタとして扱っている小説の大半が、
    その原因となる要素として幼児期の虐待をあげているけれど、実際のところはどうなんだろう。

    しかし、読み易い作品というのは本当正義だと思う。

  • 最初の向井洵子の日記から、先が気になってはいたものの、頭を整理しながら読むのが大変だった。

    途中で、もしかしてと思い始め、でも、どこまで?ってなって、え?もしかして?ってなってからは一気に読み進められた。

    自然に生まれたってのが不思議だな。

    日本にはいないって、この小説の中では言ってたけど、実際にいるし、そういう本もたくさん出てるから読みたいなと思う。

    結末は、結局は読み手が決めることだけど、受け入れられる器がその人にあるとは思えないけどな。

  • どんな感想を書いてもこの物語の根幹に触れてしまいそうだ。
    主婦・向井洵子が慣れないワープロを相手に四苦八苦しながら書いた日記から物語は始まる。
    どこにでもあるような平凡な主婦の一日。
    だが徐々にその平凡さは崩れていく。
    自分の名前を騙って行われた図書館の貸出登録。
    夫の会社へ電話をしてみればありえないような対応をされる。
    何が起きているのか。
    洵子は不安でたまらなくなる。
    次々と書き手は変わり、それぞれの立場で起きた出来事が綴られていく。
    洵子の名を騙っていたのは誰なのか?
    事件の犯人は?
    そして、真実はどこに?
    ワープロでさえ珍しい頃に書かれた物語である。
    けれど、物語の面白さにはまったく影響していない。
    中盤以降、結末の予想がついてしまうのが惜しいけれど、それでも読む楽しみが激減することはなかった。
    しっかりと構成が練られているからこその面白さがある。
    時代を経ても変わらない魅力のある物語だった。

  • 「メドゥサ、鏡をごらん」が面白かったので他の作品も読みたくなり購入。

    今作も十分楽しませてもらった。
    見事に予測を裏切られた結末に満足です。

    まだまだ何作か読んでみたい作家さん。

  • ネタはバレバレ。でも面白い!
    7人位の人の話がフロッピーに日記形式で収められている。そのうちの1人が殺人を犯しー。結局多重人格で、1人事情のわかっていない人格に事情を説明するためのフロッピーだった。ネタはとにかく面白い。

  • どういうこと?えっどういうこと?とぐいぐい引き込まれ、一気に読み進めた終盤ではなんとなくそうかなと思った展開だった上にそれはずりぃよって思ったところがあったのでちょっとテンション下がったりしたものの、最後にやられた!となり全体的にはとても満足しました。
    最後のページ、直感的にバッドエンドだと思ったんだけどどうなのかな

  • どんな作品かを知らずに読む本はやはり面白い。先の読めない面白さを味わうことができた1作だった。うすうすそうじゃ無いかなと思い始めてもなかなか確信へとは至らない。さらに、読みすすめていくと予想を超えた結末が待っていた。ジャンル絞った読書もいいけれど、たまには自分の範囲外の本を読む楽しさを思い出させてくれる作品でした。

  • ・最初から中盤まで不思議な夢を見ているような体験で、謎が謎を呼ぶ展開が続いていた。終盤になり全体像が明らかになってきた時点でなんとも言えない切なさや悲しさを感じた。この小説の持っているパワーに終始圧倒され、夢中になって読み進めた。最後に残った感情は希望だと思う。本屋大賞の超発掘本に選ばれた本作は受賞するに値する素晴らしい作品でした!

  • 2024年本屋大賞「超発掘本」
    54個の文書ファイルを順に辿っていくミステリー。序盤でうっすらわかってくるものの、途中で新たな発見もあり最後まで一気に楽しく読めた。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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