ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.58
  • (3145)
  • (3877)
  • (6513)
  • (927)
  • (322)
本棚登録 : 36579
レビュー : 2892
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748681

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 再読。初めて読んだ村上春樹作品であり、村上春樹が嫌いになった作品でもある。それから「ねじまき鳥クロニクル」を読んで村上春樹にハマり、他作品をむさぼる様に読んだ今、久しぶりに「ノルウェイの森」を読む。当時は何処となく漂う御洒落感と唐突で支離滅裂な物語展開の印象が強かったが、改めて読むと登場人物たちの満たされない渇望感と断絶した孤独感そして突如起こる喪失が村上作品の特徴を色濃く出している。

    鬱蒼と茂る森の奥に佇む井戸は漆黒の闇を抱える一方通行のブラックホールであり、人々はある日突然そこに吸い込まれ「無」となり、喪失した側はその意味を問われる。キズキや直子の絶命に理由はないのかもしれず、その理由を捉えようとする側に理由が生まれるのかもしれない。それにしてもなぜ冴えないワタナベがそんなにモテるのか、そしてこの小説は結構エロ小説だなと思った。

  • 全体を通して見ると大きな山場があるわけでもなく、何か事件が起きるわけでもない。
    けれど何故かスラスラと読める。退屈になることもなかった。初めて村上春樹さんの小説を読んだけれど、これが世界に通用する作品というのは十分理解できた。

  • どれどれ、これから村上春樹なるものを読んでみようではないか、という読者諸君。この本を手に取ってはならない。悪いことは言わないから、『ねじまき鳥クロニクル』あたりから始めなさい。いや、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』でも、『風の歌を聴け』でもいいけど、『ノルウェイの森』だけはおやめなさい。
    そもそも、村上春樹ほど人によって好き嫌いの分かれる作家も珍しいが、だいたいにおいて、嫌いになる人はすべからく『ノルウェイの森』から入っている、というのが私の持論である。彼の小説は「喪失感」というのが重要な要素をなしているのだが、『ノルウェイの森』はその喪失感がハンパないのである。であるからして、相当のハルキストであっても、この本を読むと手ひどく心を痛めつけられてしまう。ましてや、初めて読むのが『ノルウェイの森』となると、痛みのあまり怒りが湧いてきて、村上春樹全体を嫌悪するようになるのである。
    そして、
    「取り立てて何のセックスアピールもない男が、なんでこうも簡単に女と寝ることができるのだ!」
    とか、
    「やれやれとか、オーケーとか、そんなセリフ吐くやつ現実世界にいないし!」
    とか、
    「そのくせ海外文学とかジャスとかクラシックに造詣が深くてペダンティックだし!」
    とか、
    「持って回ったようなメタファーなんなの!」
    とか言い出すに決まっているのである。つまり、村上春樹ファンが愛してやまないすべての村上春樹的な要素が、ことごとく鼻に付くようになるのである。
    だから、もう一度言うが、『ノルウェイの森』を最初に読むのだけはおやめなさい。もっとも、あなたが「村上春樹は文学ではない!」とか「ノーベル賞貰えなくてザマアミロ!」とか言ってアンチハルキストと徒党を組みたいのなら勝手である。そうではなくて、文学であるとか文学でないとか関係なく、読書という営みの奥深い妙味を人々と分かち合いたいのなら、他の本からお始めなさい。

  • 読書とはほぼ無縁だった大学時代、村上春樹を好きになるきっかけになった本。
    人間の内面の葛藤やまどろっこしいほどの長々とした描写に惹かれた
    また時間があるときにゆっくり読み返したい。

  • 村上春樹なんて読みたくないと思っていましたが、すすめられて読んでみました。

    結局、直子ともレイコともセックスしてんじゃねーか!と主人公に憤りを感じつつ、一番好きな人物は永沢でした。

    「自分に同情するのは、下劣な人間のやること」彼女は大事にしないし、酒癖は悪いけど、生きていくために本当に重要な要素を自分でわかっているのは、素敵でした。

    村上春樹さんの言葉はユーモアでわからないところもあったけど、言葉を使える人って絶対モテるやんと感じた一冊です!

  • クセがスゴイ!
    村上春樹を始めて読みました。
    綺麗な情景が浮かんでくるステキな文章、比喩表現、言葉のチョイス。
    それに慣れるまでに何度読み返したか。。
    後半へ続く

  • 再読。直子の言動や手紙の内容がずしりと胸に入り込んでくる。結末を分かっているからこそ直子の言葉に敏感になる。死の匂いがする中で、ワタナベトオルはどうするのか再読して、また私自身の新たな感情を芽生えさせたい

  • 再読。上巻だけでも昔、受けた印象との違いが面白い。筋は知っているけれどその見え方、感じることが最初に読んだ時とまた違う。違った感じ方をした上で、どういう印象を新たに受けるのか下巻も楽しみ。

  • 新刊に惹かれるものがなかったので、『金曜日の本屋さん 秋とポタージュ』を読んで、ちょっと読んでみたい気になっていたこの本にしてみた。
    嫁さんに言われてブックオフで探すが、2軒目で上下巻揃いが見つかる。
    そうして気がつけば、季節は恰もノーベル賞発表の時期にあたり、読んでいる最中で、今年もまた残念でしたの報に接することとなった。
    イシグロさんが「次は村上さんが受賞するのを見たい」と語ったが、そうなるといいねぇ。
    本の感想は下巻にてまとめて。

  • 飛行機の中で「ノルウェイの森」を聞いた主人公は、大学生活を思い起こすーー。

    自殺した親友、その恋人で精神を病んでいる直子など、精神的に不安定な人々が多数登場して物語が進んでいきます。

    彼らの行く末がどうなるのか・・・下巻が気になります。

全2892件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月7日発売の『文学界』で短編小説を2作掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)のその他の作品

ノルウェイの森(上) 単行本 ノルウェイの森(上) 村上春樹
ノルウェイの森 (上) (講談社文庫) ペーパーバック ノルウェイの森 (上) (講談社文庫) 村上春樹

村上春樹の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三島 由紀夫
村上 春樹
江國 香織
フランツ・カフカ
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする