ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 36579
レビュー : 2892
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748681

感想・レビュー・書評

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  • 寒々とした冬のイメージが、心をからっぽにしてくれる作品。文章表現がとても豊かで、お気に入りの文章がたくさんあります。

  • 「ノルウェーの森(上)」
    暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの「ノルウェイの森」が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ20歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱し、動揺していた。


    主要登場人物はワタナベ、直子、キズキ、緑。他には突撃隊、レイコ、永沢といった個性的な人達も登場しますが、彼ら4人を中心として物語が進んでいきます。といっても、キズキは直子とワタナベの思い出の中で登場する訳ですが。キズキはワタナベの唯一の友人であり、ワタナベと直子の初めての出会いは高校2年の春。この2人との出会いがどうやらワタナベの人生に大きな意味を与えているよう(下巻が真髄?)。


    読んだ感想としては、時代を感じませんでした。大学での抗争が頻繁であった時代の話ではあるので、その時代の葛藤や混沌がもっと前面に出てきて、その時の時代を感じるのかなと思っていましたが、思った以上にそこは感じず。その理由として、ワタナベが論理的でその時代にあった考え方をしていないからではないかと思います。


    例えば、ワタナベは大学解体を求めてストを先導していた革命派の学生が、スト継続中にも関わらず、大学の授業に出席し、授業の単位を落とすことを怖がっている様を見て「こんな連中が大学解体を叫んでいるなんて滑稽だ」と言います。これはまさしく痛快でその時代にはそぐわない考え方です。


    また、生と死に関する価値観や人と人の関係への価値観などを表す台詞がとても印象的です。物語には様々な小説や音楽、演劇なども登場し、それらが価値観という重要なテーマに対して程よい楽さを提供してくれている感じがします。何が言いたいかと言うと、思っている以上に読みやすいということです。


    特に直子は下巻でも人に関する価値観をがつがつ提供してくれそうです。

  • 歴史に残る小説であるが読んだ人の年齢等によって受け取る印象はかなり変わる。
    私は中学生の頃に始めて読んだが「ふーーーん」くらいにしか思えなかった。
    大学生の頃に改めて読んだら読後2~3日、本の世界から帰ってこれなくなるくらい没入した。

    映画公開に合わせて3回目の読書をしたが「懐かしい青春の(苦い)思い出」と客観的に捉えられるようになっていた自分に「自分も年を取ったもんだ」と感じた。

  • 映画化したころに読んだ本。村上春樹さんの文章はどこか懐かしいようなデジャヴな感じになる。
    静かな流れの中で、みどりの変な発言が良かった。

  • 読まず嫌いを直そうと思って読んだ作品。高尚なエロ小説という気がしてならない。

  • 上巻を読んだに過ぎないけれど、現時点の所懐を述べておきます。
    予想外でしたよ、いろんな意味で。もっと硬質なイメージだった。なぜこれが多くの人に読まれるのか、凄くわかる。売れる/売れないというものさしで語るけど、本が売れるためには、普段本をよく読む人の心をつかむ必要があると仮定します。ちゃんとつかむことに成功している気がするなあ。

    「文学っていうのは突き詰めると性・愛だからね」と、国語の先生が言っていたのを思い出しました。

  • 大学1年時、英語(リーディング)の授業で英語版を読み、日本語でちゃんと読んでみたくなって購入。言語の特徴なのか、英語版の方が表現がシンプルだった気がする。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「英語版の方が表現がシンプル」
      村上春樹の癖と言うか、特徴を英文にするのは難しいのかも。。。
      「英語版の方が表現がシンプル」
      村上春樹の癖と言うか、特徴を英文にするのは難しいのかも。。。
      2012/06/26
  • 初めて読んだのは高校生の時。エッチな本を読んでしまったという罪悪感しか残らなかった。

    リトライは大学生の時。ワタナベのフワフワ、フラフラした感じが許せなかった。自己中なミドリも好きになれなかった。

    3度目は社会人3年目の時。ワタナベなりの精一杯の愛し方があったことを知った。ワタナベが愛しくなった。ミドリも最高にユニークでキュートな女の子に映った。逆に直子はズルいと思った。

    年を取ればとるほど、登場人物が色んな顔を見せてくれる作品だと思う。直子を受け入れられる年齢になったら、また読んでみたい。

  • ストーリーは大したことないのに、平易な文章で表現が多彩なので、ガンガン読まされるって感じ。
    村上春樹の表現力ってすげーなーって思った。

  • 「喪失」の話。
    登場人物の中では緑が好きです。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月7日発売の『文学界』で短編小説を2作掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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