ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 36585
レビュー : 2892
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748681

感想・レビュー・書評

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  • 「 死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」
    過去に失ったものをひきずって生きる人が沢山でてきて、多くの人か自殺し、暗いといえばこのうえなく暗いのだが、生きることに背中をおしてくれる人物も何人か存在感大きく登場するため、絶望的ではなく、生きていこうという意思が根底にある話。

  • 私が初めて村上春樹という人を知った作品。身内が自殺してから間もない時に読んだので、上巻はとにかく動悸がして、脂汗が出て不安で…こわいというか不気味な死を感じた。けど目が離せなくて、いつ読んでも圧倒させられるすごい作品。好きなんだけど、

    なんかこう…呪いみたいなものがかかっているような読むと死にたくなってしまう作品。

  • 一見、普通の大学生の恋愛話という身近なテーマの様ですが、ヒロイン直子のガラスの様に繊細で触れると壊れそうな危うさや精神性と心の病について丁寧に描かれています。
    主人公のワタナベ君は、どこにでもいそうな等身大の19歳の青年なのですが、彼を取り巻く人間模様や大学生活に、読んでいて何故か夏目漱石の『三四郎』の世界を彷彿とさせられました。
    作品の中では、直子の描写が特に秀逸で、主人公が思いを募らせた後に半年ぶりに再会した際の女性として美しく成長した姿等、作者は物語に登場させた『直子』に本当に恋心を抱いていたんだなと感じさせる様な丁寧な描写でした。
    また、作中に登場するビートルズの曲『ノルウェイの森』(原題 Norwegian wood)や、アメリカの作家スコット フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』(The Great Gatsby)など、村上流のハイセンスな引用が物語の良いスパイスになっていると思います。
    『グレート・ギャツビー』は洋画『華麗なるギャツビー』の原作と言った方が分かりやすいでしょうか?
    村上春樹翻訳のグレート・ギャツビー、一度読んでみたくなりました f^_^;

  • 多埼つくるがよかったので、こちら購入。文庫本はいいですね。コンパクトで。

    ワタナベトオルの周りの個性的に見える人々は、決して特別ではなく、むしろ普通なんだ・・・・と。しかし取り巻く環境や、心の持ちようや、それぞれのキャパでみなそれぞれの人生を歩んでいく。そして、その歩む道もなんら特別なわけではない。それは、悲しい最期の人々の人生さえも。

    映画も見てみたいと思いました。ブログで詳しいレビューしています* 
    http://egaodekurasu.jugem.jp/?eid=570

  • 言葉が心地よく、春の暖かさに包まれる。ノルウェーの森の世界に引き込まれる。こんなに穏やかな気持ちになるのは、久しぶりだ。

  • 再読。初めて読んだ村上春樹作品であり、村上春樹が嫌いになった作品でもある。それから「ねじまき鳥クロニクル」を読んで村上春樹にハマり、他作品をむさぼる様に読んだ今、久しぶりに「ノルウェイの森」を読む。当時は何処となく漂う御洒落感と唐突で支離滅裂な物語展開の印象が強かったが、改めて読むと登場人物たちの満たされない渇望感と断絶した孤独感そして突如起こる喪失が村上作品の特徴を色濃く出している。

    鬱蒼と茂る森の奥に佇む井戸は漆黒の闇を抱える一方通行のブラックホールであり、人々はある日突然そこに吸い込まれ「無」となり、喪失した側はその意味を問われる。キズキや直子の絶命に理由はないのかもしれず、その理由を捉えようとする側に理由が生まれるのかもしれない。それにしてもなぜ冴えないワタナベがそんなにモテるのか、そしてこの小説は結構エロ小説だなと思った。

  • 全体を通して見ると大きな山場があるわけでもなく、何か事件が起きるわけでもない。
    けれど何故かスラスラと読める。退屈になることもなかった。初めて村上春樹さんの小説を読んだけれど、これが世界に通用する作品というのは十分理解できた。

  • 再読。直子の言動や手紙の内容がずしりと胸に入り込んでくる。結末を分かっているからこそ直子の言葉に敏感になる。死の匂いがする中で、ワタナベトオルはどうするのか再読して、また私自身の新たな感情を芽生えさせたい

  • 飛行機の中で「ノルウェイの森」を聞いた主人公は、大学生活を思い起こすーー。

    自殺した親友、その恋人で精神を病んでいる直子など、精神的に不安定な人々が多数登場して物語が進んでいきます。

    彼らの行く末がどうなるのか・・・下巻が気になります。

  • あの曲が頭の中に響く。それほど好きというわけもないけど、つい再読してしまう。設定は70年代なのだろうが、内容が時を選ばないのは描いている対象が人間の内面で本質をついているからか。食事の時間を削っても読みたくなる村上作品。本当に決して好きではないのだが。筋はおもしろいかというとさして面白くもない。でもどの作品も「小説とはこういうものだ」と思わされるのだ。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月7日発売の『文学界』で短編小説を2作掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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