ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.59
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本棚登録 : 32590
レビュー : 2239
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748698

作品紹介・あらすじ

あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置くこと-。あたらしい僕の大学生活はこうしてはじまった。自殺した親友キズキ、その恋人の直子、同じ学部の緑。等身大の人物を登場させ、心の震えや感動、そして哀しみを淡々とせつないまでに描いた作品。

感想・レビュー・書評

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  • 最初に読んだのはいつだったか忘れたが、殆ど印象に残っていなかった。まだ、自分がこの本に描かれた、愛とか別れとか死とか、そういったことが身近に無かったからなのだろう。
    今回20年以上経って再読し、何故この本が国を問わず多くの人に読まれているのか、わかった気がする。
    出てくる人物は、みんな必死に生きている。自分に正直に。緑のお父さん。緑、ワタナベ。レイコさん。永沢、ハツミさん。生きている以上誰もが避けられない、けど人にはなかなか伝えられない哀しみ、苦しさ、よろこびとかを等身大のわかりやすい表現で描いているから、みんな自分が経験した事がある感情に再び出会った気がしてしまうのではないか。
    最後のほうに出てきたレイコさんの手紙に救われた、と思ったら…の展開が辛かった。

  • 主人公の哀しみについての考えやとる行動の一つ一つに賛同する。弱っている人のことを丁寧に気遣い、傷つけてしまった時は心の底から反省する。道徳的で社交性があるというのはこういうことなのでは。

  • 2019.09.12 読了。

    映画化して話題になっていたものの、出演者にあまり魅力を感じなかったのもあり、なんとなく観ないまま過ごしてきた。

    映画化の少し前に出た作品かと思っていたら結構昔の作品ということに驚いた。
    しかし、今読んでも全く違和感なく読めるのは内容の面白さからなのかな。

    村上春樹作品の中ではストーリーがしっかりあるので読みやすい。なんとなくあやふやなまま終わる、ってことがないので不満なく読める。

    ただ、直子の死が唐突過ぎて二度見した。
    読んでるページ間違えてるのかと思った。
    緑がすごく魅力的な感じだったけど、まさか恋愛ちまで発展するとは。
    緑とのその後が気になる。

    p.189
    永沢先輩の「自分に同情するな」ってすごい言葉。分かるような分からないような。個人的には刺さった。

  • 上巻だけでやめたかったけど、友達に強く勧められたし最後に何か感慨深いものでもあるのかと頑張って読んだけどがっかりしかなかった。
    ずーっと暗くどんよりしててしんどいし、根気よく理解しようと読んだ結果のあのラスト…全く共感も理解もできなかった。
    これがトラウマで村上春樹の本手に取れずにいる。

  • 今を生きるぼくは死と共存していて、それを常に怯えて生きている。何かをやるときでさえもいつも別の何かと結びつけては落ち込みダメになる。
    深く考えなくていいんだ。幸せになるそれだけでいいんだ。幸せになるのにそれを怖がる必要はないんだ。
    そして僕はノルウェイの森を聴いた

  • やはり村上春樹は素晴らしい!
    ただ、部分的に百合表現が伺われるのが難点かもしれない。
    艶やかな表現が繊細。

    最近ではあまりない、重感を伴いつつも、破天荒なような作品。

    空想世界が出てこないが、導入部から時を遡っているため、一概にそうとは言えないのかもしれない。

    去年の夏、村上春樹第一ブームが私にやってきた。
    そして、今年の夏も本に溺れようと思う。

  • 大学生の時に読んで30年以上が経ち、今久しぶりに読み終えて、経過した時間に唖然とした。ワタナベ君のように、一週間に3回も手紙を書く人なんて、今はいない(メールかLINEをするだろう)。登場する国鉄はなく、青函連絡船もない。登場する人たちは紛れもなく日本人なのだが、異国の人のようでもあり、いっそう、時間の谷間に迷い込んだ感覚が深まっていく…

  • 一つ一つの表現がとても繊細でありつつ、他の本ではぼかすような場面でも包み隠さず字に起こすというこの背反した二つのものが入り混じっていることに感慨を覚えた。

    生と死の狭間を行き来する、主人公。
    「死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ」
    この言葉がすごく刺激的であった。
    誰かの死によって自分すらも血の気を失った存在となってしまうことが、様々な場面で、現れている。

    また、自分が直子の死を悲しみんでいるときに、誰かに自分の周りの人の死について、語られた時醜い自分の心が主人公は出ていたが、それも納得できる。
    人の死は当本人、見る人によって全く価値の違うものになってしまう。
    決して同情することなんてできないんだ。

    • 高円寺 詩音さん
      小学校低学年の頃、私はよく泣いていた。
      人並みに読書はしていて、平々凡々な生活をしていた。
      哀れんでいるのではないのだけど。
      なによりも戦争...
      小学校低学年の頃、私はよく泣いていた。
      人並みに読書はしていて、平々凡々な生活をしていた。
      哀れんでいるのではないのだけど。
      なによりも戦争の根絶を願った。
      その内、思った。
      どうせ死ぬなら生まれた意味など存在しないのでは、と。

      ひたすらに生きることが辛かった訳でもない。

      ただ、毎年「俺は今年死ぬんだ」と言って憚らなかったことをよく覚えている。

      生きる意味はある。
      少なくとも、「生まれた」意味は。
      一瞬でも「生まれてきてよかった」と思えればいいのだと思う。

      小4の頃、ハリーポッターにハマった。
      小5になって、クラスメートの妹と仲良くなり、たまに一緒に帰った。

      思った。
      いつか誰も俺の名前を忘れたら、その時が私が死んだ時なのかもしれない、と。
      2019/07/24
  • この頃の村上先生の作風の方が肌にあう。

  • 主人公が性のことばかり考えてるのに違和感はあったし最後もなんでそーなるのって感じだったが、全体的に見ると納得することも多くて楽しめた。特に緑がいいこと言ってた!

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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