風の歌を聴け (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 15596
レビュー : 1451
  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748704

感想・レビュー・書評

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  • 久し振りに読み返した。やっぱり最近は世界と折り合いを付けられないでいる鼠の心情に共感することが多い。初めて読んだときは「すらすら読める」とか「スマートに生きる僕」とか「壜入りのコーラうまそう」ってのが印象に残ったんだけど、歳を重ねてもっと切迫した毎日を送るようになってからは、どうしても「僕」にこう言ってしまいたくなるのだ。鼠と同じようにね。「あんたは本当にそう信じてる?」、「嘘だと言ってくれないか?」。

  • うーん、どこが面白いのか全くわからない。

  • 村上春樹のいいところの一つは、何度読んでも初めてみたいな感じがすることだ。内容を全然覚えていないから。アガサ・クリスティじゃこうはいかない。どっちがいいという話ではないけれど。

    このヒリヒリとした、ガランとした、世間からちょっとだけ、でも致命的にずれている感じ。不思議な香気みたいなものは、40年のうちに村上春樹の作品から少しずつ揮発して失われていったように思う。村上春樹も大人になったんだな。デビュー当時とずっと変わらない、というのも作家としてどうかとは思うけれど、ちょっと寂しいのも事実。

    最新作「騎士団長殺し」は読んでいない。たぶん、読むだろうとは思う。何年も経ってから、何かの拍子に。

  • 再読。
    いちばん最初に読んだのが一番最後のダンス。次に羊-を読んだので、このデビュー作は掴めなかったわたしは20代の終わり。
    わざと分かりにくく書いたと思ってた。今読むとなかなか尖ってて荒削りな感じ。

    村上作品に登場する「僕」の淡々として個人主義的なスタイル(態度、姿勢という日本語じゃなくてスタイルのカタカナ)に憧れてたけど、多少の読書遍歴後の今読むとアメリカ小説にもにて鬱々としている。生活といううすのろに負けそうな倦怠感みたいなものが感じられる。

    この時からすでに地中深くに潜ることに気付いてなかった。言いたいことの半分しか言わないと言いながら、みんな同じだと言う描写に『言いたいこと全部言っててキツ!』と思ったり、氏が作家になるまでにしたたくさんの読書への感想、自分なりの意見、表現したかったフレーズをここに著わしたんだろうと思った。

    指が四本しかない女性の描写にズキンとする。中学生の時先天的にそういう女の子がいたもので、衝撃の光景だったもので。

    それにしても21歳ってこんなにお金もってて大人かな?21歳の主人公の心に29歳の精神が宿ってる??

  • 村上春樹の作品は「ノルウェーの森」以来に読みました。

    あの作品は衝撃的過ぎたのと、文字と言葉の持つ影響力の大きさに、衝撃を受けた記憶があります。

    それ以来、数々の話題作が出版されましたが何故か村上春樹の作品は避けていました。

    今回、沢山の人がこの「風の音を聞け」の影響を受けたという事で、読んでみる事に。

    ストーリーは主人公の回顧録の様な展開。
    その時、その時の心の動きと、生きている事への哲学を感じました。

    200ページも無い短い小説なので、すぐに読めます。

    村上春樹のニヒルさと、何とも言えない儚さと、登場人物のユーモアだけど、何か考えさせられるセリフが面白く、あっという間に読めました。

    話の展開も早いです。
    ちょっと理解に苦しむ章もありますが、そこも想像力を働かせてくれました。

    言葉の持つ力強さ、影響力。
    こるが村上春樹作品の原点。

    何度も読みたいし、読む度に新たな発見がありそうです。

    人間の葛藤を描いている印象ですが、最後の

    「宇宙の複雑さに比べは」

    この言葉に全ての答えがある様な…

    何処に行き着いたか分からないと、村上春樹自身も述べてますが、その抽象的さがまたこの作品の良さなのだと思いました。

  • 何回か読んでるけど、いつも内容をすっかり忘れてしまう。それで、短いからとタカをくくって読むと、うわわかんないってなってる。今回も、そう。飲みながら、ポテチ食べながら読んでたら、グッと入り込んでくらくらした。笑

    ケネディ、4本指、ラジオ、いくつかの太字など
    さまざまな「あれ?」という疑問が頭をかすめながらも
    謎だらけをそのまま読み進めてもなんだか面白い。

    デビュー作で原点だけど、いろいろ読んでから読むと、
    大学時代の彼女の自殺や4本指のモチーフなど、
    彼の中で書きたいことはそんなになくて、決まってるのかな・・・と思った。

    謎を解くには日にちを推測すると良さそう。
    いろんな人の考察ブログを読むのも楽しいです。

  • 難しいけど面白いです。


    ・1970年8月8日から18日後、8月26日までの出来事。僕は物書き。1967年の春、鼠と出会っている。

    ・好きな文章『しかし、正直に語ることはひどく難しい。僕が正直になろうとすればするほど、正確な言葉は闇の奥深くへと沈みこんでいく。』

    ・『〜ム……聴いたことないね。あんたは? 』口癖から鼠はDJなのではと思った。

    ・塩を持ってる人はそれを活用して世に貢献しないといけない。のであろうか。

    ・鼠は少しずつ塩を運び、いずれは大量の塩となる


  • ■「完璧 な 文章 など といった もの は 存在 し ない。 完璧 な 絶望 が 存在 し ない よう にね。」

    村上春樹. 風の歌を聴け (講談社文庫) (Kindle の位置No.9-10). . Kindle 版.

    →文章は人の性格が色濃く反映されたものだと思う。人間が完璧でないように、その人間から生まれた文章が完璧ではない。ただ、逆にそれがいい。それを理解した上で、表現する村上の作品。

    →作品自体、短い章がいくつか繋がっていて、時間順序もバラバラ。なぜ、そのような構成にしたのだろうかを考えると、

  • 久しぶりの村上春樹さんでした。
    うん、そう、そうなんだ!という感想です。
    何かを考えて、誰かに語ろうとするも、それさえ完璧ではなく、少しは心が軽くなったような気もするが、何も解決してない。

    でも人はそうやって毎日過ごしているんですよね。
    彼と鼠さんがずっと仲良しでいて良かった。

  • 一行目で、読んだ価値はあった。描写がかっこいい。音楽がきこえてくる。小説を好きになる。ビールを飲みたくなる。恋をしたくなる。村上春樹の主人公はどこか孤独で、みんなかっこいい。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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