風の歌を聴け (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 15656
レビュー : 1455
  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748704

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹のデビュー作
    1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。
    (Amazonより)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    村上春樹を読み倒そう!企画第1弾(笑

    村上春樹は高校生の時に大好きな友人がいて。
    確かけっこう貸してくれて読んだ記憶があるのですが。

    なんて言うか当時は意識高い系の高校生あたりが一度は通る道だったような。
    もちろん私はちょっとつまむだけでした。
    意識高くなーい(笑

    だからちょっと憧れもあったな~。
    大人になった今、あの頃を思い出しつつ読み倒してみたい!

    ...と読み始めて、やっぱり意識高い系だなぁと改めて思う。
    きらめくような文章。
    何とかハートフィールド。(違
    ボブディラン。
    漂う倦怠感。
    それすらオサレ感あるわ(笑

    印象に残る言葉や言い回しがたくさんあって、
    ありすぎて忘れちゃうくらい(笑

    舞台は1970年。
    ...古いな(苦笑)。

    と言うことでどんな時代か調べてみましたー。

    ヒット曲1位は!「黒猫のタンゴ」
    日本一のプロ野球チームは!「読売ジャイアンツ」
    なんとMVPが長嶋茂雄さん!

    よど号ハイジャック事件。
    大阪万博。(20世紀少年!)
    ウド鈴木誕生!(関係ない?)

    ...などなど、まだまだ国内は不安定でありつつも
    高度成長期の名残を残した万博とかもあり
    割と混沌とした時代だったのかな...?と。
    (混沌としてない時代があるとしてですよ)

    僕と鼠の関係性がいまいちよく分からない。
    そして村上春樹の作品は割とどれもそんな感じだと思うけど、登場人物が淡々としてる。

    大声でわめいたりしないよね。
    そして結構会話を打ち切る返事するよね(´・ω・`)
    とんちんかんと言うか?
    AKYと言うか?

    私だったら「何言ってるの?」って言っちゃいそうだけど...w
    それすらきれいな洒落会話だわ。もう。

    退屈してるわりにいろんなことはきれいに流れていく。
    女性とも出会うし肉体関係もさらりと持つし、
    気がついたらきれいに別れている。

    そのことに対する執着も何もないところが
    人間的な体温を感じないのかも...

    それはこの混沌とした時代特有なのか...
    いや村上春樹と言う作者のある意味技術なのか...

    とは言え、この恋人同士の距離感はなんだかいいですね。
    今みたいに近すぎたり近づかれすぎたりしない。
    既読スルーにもやっとしたりする人はいない(笑

    指が痛くなるまで電話する、とか
    このときってまだダイヤルですかね?
    プッシュですらないですか?

    個人情報だだ漏れだったり
    平和な時代だったのかも知れないな~

    この時にこんな風に生きてみたかった、かも。
    (このあともう少ししたら私も生まれますけどねw)

    でも僕と鼠の物語はまだ続くようです。
    続きも読み倒すぞー。おー。

  • 僕は「ダンス~」だか「ノルウェイの森」だか「世界の終り~」だかから村上春樹を読み始めてキャリアを遡っていったのだけれど、初読時、このデビュー作には躓いた。80年代村上春樹の代名詞とも言うべき「やれやれ」が薄いと感じたからだ。

    だが、読み返して思う。
    ここにあるのは強がりだ。主人公の(そして作者の?)若さが諦観を見えにくくしている。虚勢を張って、必死に覆い隠そうとしているのだ。

    鼠の古墳と小説を語るくだりと、ラジオDJの「僕は・君たちが・大好きだ」の台詞に泣きます。

    • denmameさん
      私は15年前に読みました。
      内容は覚えていないけれど、純文学になれない年齢の頃に読んだので感動がわかっていません。
      レビューを拝見し、再...
      私は15年前に読みました。
      内容は覚えていないけれど、純文学になれない年齢の頃に読んだので感動がわかっていません。
      レビューを拝見し、再度読み返したいと思いました。
      2014/10/08
  • デレクハートフィールドはいない。

  • 人はそれぞれの物語の中で生きているが、その中で出会い別れ、お互いに風のように通り過ぎて行くだけだ。「我々には生もなければ死もない。風だ」と作中で書いたデレク・ハートフィールドの影響を受けた筆者が諦念の後に吹く乾いた風のような文体と、若い感性が生みだすウイットに富んだ会話で読者を惹きつけるデビュー作。

  • 初の村上春樹。
    デビュー作からが良いと言われ、知人に借りて読んだ。
    巷で色々言われる春樹評がなんとなく分かったような。
    とりあえず難解。
    文章そのものは難しくないのでサクサク読めるけれど、書いてあることの意味を咀嚼するのに時間がかかる。
    比喩というか、寓話なのか?と思うほどで、結局その謎は最後まで解明されず、モヤモヤ感が残った。
    しかしつまらないというわけでもなく、評価が難しい。

    文中に度々登場するデレク・ハートフィールドなる作家は架空の人物らしい。
    作者の自伝的小説の風合いが強いので、実在するのかと思ってググったら架空の人物と判明。
    大学図書館などでは、彼の著作を読みたいという学生からの問い合わせに司書が首をかしげることも少なくないとか。
    あとがきに筆者の名前入りで再びその作家について語り、参考文献(これも架空)まで提示していたら、読者が間違えるのも無理ないと思うが。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「モヤモヤ感が残った。」
      読んだ人間にアレコレ考えさせるコトを強要する。答えの無い問いにウダウダ考えて、ベターなところに落ち着かせる癖を、...
      「モヤモヤ感が残った。」
      読んだ人間にアレコレ考えさせるコトを強要する。答えの無い問いにウダウダ考えて、ベターなところに落ち着かせる癖を、、、←と、このように無駄に考えるのも楽しい。
      2014/05/10
    • 虹風 憂璃さん
      読者に考えさせるのは嫌いじゃないですが、どこかしらに作者の考えというか、答えが分かるヒントのようなものは欲しいですね。
      読者に考えさせるのは嫌いじゃないですが、どこかしらに作者の考えというか、答えが分かるヒントのようなものは欲しいですね。
      2014/05/10
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「答えが分かるヒントのようなものは」
      確かに、、、だから解説本が色々出るんでしょうね(読みませんけど)。
      「答えが分かるヒントのようなものは」
      確かに、、、だから解説本が色々出るんでしょうね(読みませんけど)。
      2014/05/10
  • 村上さんのデビュー作。
    話が飛ぶんで読みづらい人は読みづらいけど、あんま考えないで読めるクールな小説です。ページも180Pぐらいだし。

  • 自分という人間への不安、自分の存在への嫌悪や疑念、生への疑い等々をそれこそ切実に感じたからこそ、「宇宙の複雑さに比べれば、この我々の世界などミミズの脳味噌のようなもの」であって欲しいという彼の願いも腑に落ちる。デビュー作というだけあって?彼の他の作品よりも心に訴えかけてくるものを直接的に感じた。

  • なんとも言えない読後感。
    ただ共感は出来る。なんてことのない出会いと別れがあって。
    忘れられない季節の空気があって、人がいて、会話があって。
    それでも時間は過ぎ去っていって、それぞれ別々の生活を営んでいく。
    二度と合わない人がいて、未だに繋がりのある人がいる。
    131124

    再読
    再読してみるとハートフィールドの小説の
    火星の地下道を探索し、再び地上に出た時に聞いたのが風の声なんだなあと思った。
    それから鼠が女の子と山に登った時、
    古墳を見て悟った自然観みたいなものが、この小説のテーマなんじゃないかと思った。
    140721

  • なぜか日本ではない景色が目に浮かんだ。

  • 世界の村上春樹が、文章を書くことは苦痛な作業といい、同時に楽しい作業だと言う。苦痛を伴ってでも書き続けられたのはハートフィールドのおかげで、尊敬してるんだなと思った。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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