風の歌を聴け (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 15604
レビュー : 1452
  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062748704

感想・レビュー・書評

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  • ああ、村上春樹はここから始まったのか。これは、凄いな。「新しかった」し、「鮮やか」だったし、「おしゃれ」だっただろうなぁ。
    そして、今でもその「新しさ」と「鮮やかさ」と「おしゃれさ」は、時が止まったみたいに当時のままのような気がする。

    だるくて軽くて憂鬱でさらっとしてて、夏でビールでレコードで若くて。
    行き止まり。
    永遠に止まった時計のような。
    世界と自分が他人で、でも一緒だった頃のような。

    風の歌を聴け。

    • 抽斗さん
      >yuuさん
      実は私も「ピンボール」を先に読んで、「??」状態だったのです。この本を読んで、ようやく「あ、こういうことだったのか」って感じで...
      >yuuさん
      実は私も「ピンボール」を先に読んで、「??」状態だったのです。この本を読んで、ようやく「あ、こういうことだったのか」って感じです(^^;)。
      映画もあるんですね。この雰囲気が映画になるところは想像できないですねぇ。。

      嬉しいお言葉、どうもありがとうございます! 読み終わってみると、不思議と「これしかない」感がするタイトルですよね。
      2012/05/02
    • yuu1960さん
      映画を撮った大森一樹監督も村上さんの高校の後輩にあたる人ですが、残念ながら映画の中に風は吹いていませんでした。
      「羊をめぐる冒険」は、止まっ...
      映画を撮った大森一樹監督も村上さんの高校の後輩にあたる人ですが、残念ながら映画の中に風は吹いていませんでした。
      「羊をめぐる冒険」は、止まった世界が終わる話かも知れません。
      お勧めして良いか躊躇いながら、やはり抽斗さんの感想を聞いてみたい。
      2012/05/05
    • 抽斗さん
      >yuuさん
      止まった世界が終わる、ですか・・・!
      感想を聞いてみたいと言っていただき恐縮です。yuuさんのお言葉で興味を持ちましたので、近...
      >yuuさん
      止まった世界が終わる、ですか・・・!
      感想を聞いてみたいと言っていただき恐縮です。yuuさんのお言葉で興味を持ちましたので、近々読むかもしれません。よろしければ、気長にお待ちくださいm(_)m
      2012/05/06
  • (2016.7.30)
    ほぼ一年ぶりに再読してのレビュー。
    親しい友人にすすめられて村上春樹というものを訝しがりつつ初めて読み、そしてまんまと衝撃を受けたのが、もう一年前。
    そして今日までに彼の小説を貪るようにすべて読み尽くしたのだから不思議なもんだ。

    このデビュー作を読んでの第一印象は、支離滅裂なような文章構成がとにかく斬新でクール。
    琴線にふれて心を鷲掴みにし、私もそれを鷲掴みに仕返して大切にとっておきたくなる一文がいくつもあります。
    夏の終わりのさみしさと、脆い青春の質感が融合して独特の世界観をつくりだす本当に素敵な小説です。
    やっぱりビールが飲みたくなる。

  • ピンボールとかこれとか初期の短編とかなんかヒリヒリしてるところがいいし読むたびに形がぐにゃぐにゃ変わって飽きない本

  • 村上春樹さん処女作。

    沈黙を破って語りだす僕。
    なぜ語り出したのか、
    なぜ文書を書くのか、
    冒頭にそれらを書いたうえで物語は始まる。


    なぜ風の歌を聴け、なのか。


    それはこの世界に生き延びるために、
    すべては通りすぎていくものであっても、
    生き延びるために今僕ができること、


    それが風の歌を聴くことなのだ。

  • 何回か読んでるけど、いつも内容をすっかり忘れてしまう。それで、短いからとタカをくくって読むと、うわわかんないってなってる。今回も、そう。飲みながら、ポテチ食べながら読んでたら、グッと入り込んでくらくらした。笑

    ケネディ、4本指、ラジオ、いくつかの太字など
    さまざまな「あれ?」という疑問が頭をかすめながらも
    謎だらけをそのまま読み進めてもなんだか面白い。

    デビュー作で原点だけど、いろいろ読んでから読むと、
    大学時代の彼女の自殺や4本指のモチーフなど、
    彼の中で書きたいことはそんなになくて、決まってるのかな・・・と思った。

    謎を解くには日にちを推測すると良さそう。
    いろんな人の考察ブログを読むのも楽しいです。

  • 難しいけど面白いです。


    ・1970年8月8日から18日後、8月26日までの出来事。僕は物書き。1967年の春、鼠と出会っている。

    ・好きな文章『しかし、正直に語ることはひどく難しい。僕が正直になろうとすればするほど、正確な言葉は闇の奥深くへと沈みこんでいく。』

    ・『〜ム……聴いたことないね。あんたは? 』口癖から鼠はDJなのではと思った。

    ・塩を持ってる人はそれを活用して世に貢献しないといけない。のであろうか。

    ・鼠は少しずつ塩を運び、いずれは大量の塩となる


  • 久しぶりの村上春樹さんでした。
    うん、そう、そうなんだ!という感想です。
    何かを考えて、誰かに語ろうとするも、それさえ完璧ではなく、少しは心が軽くなったような気もするが、何も解決してない。

    でも人はそうやって毎日過ごしているんですよね。
    彼と鼠さんがずっと仲良しでいて良かった。

  • 一行目で、読んだ価値はあった。描写がかっこいい。音楽がきこえてくる。小説を好きになる。ビールを飲みたくなる。恋をしたくなる。村上春樹の主人公はどこか孤独で、みんなかっこいい。

  • 人はそれぞれの物語の中で生きているが、その中で出会い別れ、お互いに風のように通り過ぎて行くだけだ。「我々には生もなければ死もない。風だ」と作中で書いたデレク・ハートフィールドの影響を受けた筆者が諦念の後に吹く乾いた風のような文体と、若い感性が生みだすウイットに富んだ会話で読者を惹きつけるデビュー作。

  • 自分という人間への不安、自分の存在への嫌悪や疑念、生への疑い等々をそれこそ切実に感じたからこそ、「宇宙の複雑さに比べれば、この我々の世界などミミズの脳味噌のようなもの」であって欲しいという彼の願いも腑に落ちる。デビュー作というだけあって?彼の他の作品よりも心に訴えかけてくるものを直接的に感じた。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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