ほぼ日刊イトイ新聞の本 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749015

作品紹介・あらすじ

49歳の誕生日に初めて買ったMacからすべては始まった。小さな自前のメディア『ほぼ日刊イトイ新聞』は、ベストセラーを生み、イベントを成功させ、「すぐそこにある幸せ」を伝える、1日100万アクセスの超人気HPになった。新しい「仕事」のかたちを探る『ほぼ日』の、試行錯誤と成長のドラマ。新章を加筆。

感想・レビュー・書評

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  • 糸井さんには、ものすごく昔、お世話になった(カワウソ屋という吉田戦車グッズを作った時のオープニングセレモニーに「メインコピー」を書いて頂いたことがある。そのときに…当時の糸井さんはコピーライターの頂点に居たと思う…「ギャラはいくらくらい払えばよろしいでしょうか?」と恐る恐る訊いたところ「うーん、100万円か無料だな」と言われ「後者のほうでお願いします」と返したことを思い出す)。とか、そんな思い出とは関係なく、この本は素晴らしい。正直、糸井さんが「ほぼ日」を始めた時は、「バス釣りの次はネットか…機を見るに敏な人だな」という意味で「やっぱ凄いな」と思ったが、そんな浅はかな見方をしたことを詫びたいくらい。そのページから匂ってくる「汗」の存在に、もっと本質的な所で、「糸井さんは凄い!」と、改めて尊敬した。ブラックボックスに囲まれた世界で、不安に苛まれながら生きる、我々にとって、人生を楽しむためのバイブルにもなると思う。

  • すごくおもしろかったです。
    『ほぼ日』はたまたまネットで調べ物をしている時に出てきた時に読む程度でしたが、立ち上げた時にはこんな波乱があったとは思いにもよりませんでした。
    なんせ色んなメディアで見る糸井さんは、いつも余裕のある大人に見えたので、広告業界に行き詰まりを感じていたという話にも驚きを感じます。
    これからの社会と人との関わり方という点でも参考になる本です。

  • たくさんの学びがあった。ビジネスとしてはほぼ日はあまり優秀な事業ではない。しかし間違いなくビジネスをやるうえで大切にしなければならないこと、そのエッセンスも詰まっている。なにより僕は、糸井さんの考え方が大好きだ。力が入り過ぎていなくて、それでいて人の心をグッとつかむ文章を書いている。きっとこの本で見えた糸井さんの像は、氷山の一角でしかない。もっともっと潜ってみたいと思わせるには、十分すぎるほど魅力的な本だ。

  • ”腹が減っているから食べるメシではなく、腹は減っていないのに、つい食べちゃおうかなっていう何かをつくりたい。(p159)”皆が皆何か大きな使命感を持って生きることが出来る訳ではない。必要でないのに、ちょっと大事なような気がすること。必要でないのに、そこにあると心地が良いもの。そんなもの、こと、ヒトがコンテンツになりうる時代の到来を緩やかな、そっと心に入ってくることばで綴っています。
    『おもしろき こともなき世を おもしろく すみなしものは 心なりけり』の現代版也。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「腹は減っていないのに」
      良いですね!
      糸井重里の「なんでもない日、おめでとう」とか、「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。...
      「腹は減っていないのに」
      良いですね!
      糸井重里の「なんでもない日、おめでとう」とか、「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。」(となりのトトロ)と言った考え方が、妙にシックリきて好きなんです。
      2013/06/28
  • 「今新しいことをやっている」
    って顔をしている人たちに読んで欲しいなぁと思いました。

    もうだいぶ前に糸井さんがやってるよー

    って。

    なんとなく、一度大きく成功している人が違うことをやり始めるっていうのを懐疑的な目で見てしまうので、
    どうしてもつっかかりがありました。
    (これはイチャモンかも)

    文章のまとめ方が本当に上手くて、魅力がある方ですよね。

  • 西岡壱誠さんの、「東大作文」で紹介されていた本。
    読者が読みやすいように配慮して書かれた言葉選び。

  • 糸井さんがほぼ日を立ち上げていく過程の本。
    アクセス数に足をとられないように、というくだりがよかった。アクセス数の増加をついつい目指しがちだけれど、「アクセス数の増加を自己目的化すると、どうしても必要なホームページになろうとするから。必要なホームページは資本で作り出せる。こいつらしかできないと思えるものを作るには、「必要」の助けを借りない方が練習になる」ここが心に響いた。

  • ほぼ日刊を作るまで、作った後。

    これだけ読んでいると、楽しそうだな、という
    気持ちばかりがあります。
    当然、見えない大変さもあっただろう、とは思うのですが
    金儲けを考えずにやろうとすれば、それは趣味になり
    楽しい仕事、となるのだ、と。

    楽しいと思うから、期待に応えるから
    欲しい、と思うものが出来ているのだな、と思います。

  • 一つ一つの表現が面白い

  • 自分で事業をしていると、『ここは譲れない』っていう部分があって、そこは人間性だったり、自分の本質なんじゃないのかなって思う。

    本質から遠ざかると、自分で立ち上げたものなのに、どんどん自分が作りたかったものと遠ざかっていく。

    環境・状況によって流されそうになるんだけど、大事なものを忘れずに守っていくのってすごく難しいなとこのごろ思います。

    ほぼ日刊イトイ新聞の誕生と成長を綴っています。
    彼が何を大事にして『ほぼ日刊イトイ新聞』を作ったか。
    やっぱり糸井重里さん、好きだなぁーと思いました。

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著者プロフィール

1948年群馬県生まれ。株式会社ほぼ日代表取締役社長。71年にコピーライターとしてデビュー。「不思議、大好き。」「おいしい生活。」などの広告で一躍有名に。また、作詞、文筆、ゲーム制作など幅広い分野で活躍。98年にウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げてからは、同サイトでの活動に全力を傾けている。近著に『かならず先に好きになるどうぶつ。』『みっつめのボールのようなことば。』『他人だったのに。』(ほぼ日)などがある。聞き手・川島蓉子さんによる『すいません、ほぼ日の経営。』(日経BP)では「ほぼ日」の経営について明かしている。

「2020年 『いつか来る死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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