ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 644
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749046

感想・レビュー・書評

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  • 「羊をめぐる冒険」のその後の"僕"ストーリーです。

    今作も色々なものを失いながら進んでいく主人公が描かれます。
    村上春樹作品の中では一番好きな主人公です。

  • 『羊をめぐる冒険』を読み終えたら、つい手にとってしまう本。

    ユキとの出会い。
    五反田くんとの出会い。

    何度読んでもぐいぐい引き込まれます。

  • 初期三部作の続編。
    主人公が現在の自分にとても似ていて驚いた。
    ユミヨシさんを部屋まで送ったときの、壁に手をつくあたりの主人公にときめいてしまった。

  • 資本主義へのアイロニー、孤独、短調な日常生活。でも誰かには必要とされ、認められる。

  • 『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』の「僕と羊」三部作の更なる続編。

    僕はキキを探しまわる。
    もう一度、札幌のいるかホテルに行ったが、そこにあったのは新しくなった別のドルフィンホテルだった。そこでフロント係の女の子とデートをして、羊男の幽霊に出会い、中学時代の同級生で俳優の五反田君が出ている映画を観て、偶然出演していたキキを見つけて、13歳の女の子ユキ(喫煙者)に出会う。
    ハワイに行って、ピナ・コラーダが飲みたくなる。

    伏線(らしきもの)を張っておいて、特に回収しない。というのは書き手にとってなかなか勇気のいることなんじゃないかなと思う。

    飯が旨そう。なんでもないような朝飯を旨そうに描写するところはすごい。

    そしてなんでも経費で落ちる、という洒落。

    --

    memo:

    上巻
    p25
    「朝御飯、なにがある?」と彼女は僕に尋ねる。「特に変わったものはないね。いつもとだいたい同じだよ。ハムと卵とトーストと昨日の昼に作ったポテト・サラダ、そしてコーヒー。君のためにミルクを温めてカフェ・オ・レを作る」と僕は言う。「素敵」と彼女は言って微笑む。

    p32
    僕は三年半の間、こういうタイプの文化的半端仕事をつづけていた。文化的雪かきだ。

    p57
    もしみんなが無駄というものを一切生み出さなくなったら、大恐慌が起こって世界の経済は無茶苦茶になってしまうだろう。無駄というものは矛盾を引き起こす燃料であり、矛盾が経済を活性化し、活性化がまた無駄を作りだすのだ、と。(僕)

    p171
    戦争というのは必ずあるんだ。いつでも必ずある。ないということはないんだ。(羊男)

    p191
    灰色の雲がトーストをさえ灰色に染めていた。食べると綿ぼこりみたいな味がした。地球の終わりを予言するような天気だった。

    p218
    「ふふん」と彼女はどちらかというと否定的に言った。
    「ふふん」と僕はどちらかというと肯定的に言った。

    p317
    「キャンプの朝みたいだ」と僕は言った。「かっこう」とメイが言った。

    下巻
    195
    住むんなら港区、車はBMW、時計はロレックスってね。

    p202
    車だって相手の顔を見るのだ。やれやれ、と僕は思った。マセラティだって。

    p358
    こういうのには名前がつけられるぜ、と僕は思った。喪失感、と僕は口に出して言ってみた。あまり感じの良い言葉ではなかった。

  • スタンスとして村上春樹作品は人生の警句だとか教訓といったものはなくて、ただただ時間かけて比喩を紐解き、解釈を楽しむという娯楽にピッタリだと思っています。

  • やっぱり1番しっくりくる。
    村上春樹の長編の中で唯一読んでいなかった本書を今のタイミングで手に取ったのは大正解。
    この感じ、好き嫌い分かれるのもわかる。
    でも、私にはすっと入ってくる文章だ。
    なぜ?とか本当に?とか問おうとも思わせず、素直に届く。
    文化的雪かき。私の毎日の仕事はどんな雪かきなんだろう。
    村上春樹は私の処方薬。下巻も楽しみだ。

  • 「努力は報いられるはずのものであり、言葉は保証されるはずのものであり、美しさはそこに留められるはずのものであった。」

    いるかホテルが私を呼ぶ。今までは避けてきた。しかし、そこに行かなければ先に進めない。そのいるかホテルで、私は羊男に出会う。私の配線を管理する者。キキ探しは終わらない。そんな上巻。

    先を読む手が止まらない小説であった。大変面白い。雰囲気が好き。文章が好き。今まで読んできた村上春樹さんの作品の中でも特に面白いと思う。

  • 2015.1.12 再読。
    ユキが好きだ。村上春樹の小説に出てくる少女は不安定で魅力的。

  • 学生時代に読んだっきりだったが、久々に再読。一番好きな彼の本はこの作品だったりする。

    こうして読み直すと、初期の作品には出てこなかったグロテスクさが少しずつ表れてきており、90年代の作品に繋がっていくという流れが感じられた。詳細へ下巻で。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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