1973年のピンボール (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.39
  • (538)
  • (954)
  • (2268)
  • (298)
  • (54)
本棚登録 : 10096
レビュー : 720
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749114

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 立て続けに村上作品読んでたときはだいぶ慣れて大丈夫だったけど…。
    久々に読んだら、読み進めるのが正直苦痛でした(笑)
    短いお話でよかったー。長かったら挫折してたかも。
    そんなわけで、むっちゃ流し読みしたせいか、意味をまったく理解できないで終わってしまった。
    「僕と鼠」シリーズ(?)の1作目なのに最後に読んだのが悪かったのか。
    でも「羊をめぐる~」に続く感じはわかったのでよかったかも。
    「羊を~」は内容覚えてるくらいおもしろかったんだけど、この作品は忘れると思う(-_-;)

  • きょう読了。村上春樹の初期作品?
    カフカがだめだったので、初期ならいけるか?と思っていたのだけど、こちらの方がもっとだめだった…。独り善がりさが、無自覚にさらけ出されていすぎる感じ。鼠の描写が短すぎる気がしたのだけど、これは意図したものかしら?
    私には、ハルキはやっぱりだめなのかなぁ。

  • この本を読む前は必ず「風の歌を聴け」を読み、この本の後は必ず「羊を巡る冒険」を読んできた。だから何度もこの本を読んでいるのに、印象が薄かった。
    そして10数年ぶりに読んで、やっとこの本の面白さが分かった気がする。この本にはその後の村上春樹作品をかたち作るするすべの要素が凝縮して収められている。二つの世界が同時並行で進む構成、無駄な位冗長な日常生活と風景の描写、そしてそこから感じられる風景、匂い、空気感、そして主人公の思い。自分探しのモラトリアムをずっと続けているだけの甘ったれに見えるのかもしれない。でも、やっぱり本当にやりたいことも見つけれず、今いる自分の立ち位置が世間的に認められているものなのに、酷く居心地が悪い。そして出て行ってしまう。突然欲しい物、やりたいことが見つかると行動してしまう。こんな価値観もひょっとしたらもう時代遅れなのかもしれない。
    ひょっとすると、この作品は村上春樹の最高傑作なのかもしれない。

  • 実家に無造作に置いてあったのでつい手にとってしまった。
    そして読んでしまった。

    村上春樹の初期3部作(「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」)の中ではこれが一番好きです。

    ちなみに、某大学院入試の面接時に、「村上春樹の初期3部作が~」というような話をしたら某教授に、「そうかー、若い人達の間ではあれはもう初期なのかー。」というような嫌味(?)を言われた思い出があります笑

    それはさておき、僕はあまり村上春樹について詳しくないので偉そうなことは言えませんが、この作品の何が良いと言われたら、双子が良いとしか言いようがないですね。

    僕も24年間生きてきたはずなんですが、双子と同棲できたことはまだ一度もありません。そして今後もないと思います。


    うーん、やっぱりそういう意味では、特に昔の春樹作品は、今で言う中二病の極地って感じなんでしょうかね。

    解説や分析を踏まえて作品を読めば感想は変わるのかもしれませんが、何かそれをやっちゃうと純粋に楽しめないような気がして・・・。
    頭からっぽにして、「こういうの良いな~」と読むものだと思います。少なくともこの3部作とダンスダンスダンスは。

  • ほんとに雰囲気小説だなあ。薄暗い閑散とした部屋で、古いシーリングファンの回る音だけが聞こえてくるような感じは嫌いじゃないけど。

  • ひんやりとした空気、リアルな温度が胸に届く。読むことで、別の世界に潜っていけるから好き

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「別の世界に潜っていける」
      リアリティがあるけど、何か違う感じが尾を引いて、胃の底に澱のように溜まります。。。
      「別の世界に潜っていける」
      リアリティがあるけど、何か違う感じが尾を引いて、胃の底に澱のように溜まります。。。
      2012/10/31
  • 村上春樹初期三部作の第二弾。
    『風の歌を聴け』も『羊をめぐる冒険』も、学生時代に読んでいながら、この作品だけずっと読まずに今まで来ていました。
    著者の、まだ青さの残るノスタルジックな文章は久しぶり。

    タイトルに『1999年の夏休み』を連想しますが、当然ながら、全く違うストーリーでした。
    静かな悲しみと喪失感に満ちた物語。

    井戸や双子の女の子が象徴的に作中に登場し、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が、この小説の発展形となっていたことを知りました。
    この作品では、まだ象徴の兆しのような程度でしかありませんが、長い時間をかけて、イメージを膨らませ、彼の作品を語る上での重要なファクターとしての命を与え、大きく育てていったことがわかります。

    東京で過ごす僕と、故郷の港町に暮らす親友の鼠の二人を並行させて、話は進みます。
    恋人を失った僕と、恋人から離れる孤独感に苦しむ鼠、二人のメロウでアンニュイな感情が流れていきます。

    恋人を、おそらく彼女の死によって失った僕は、心の穴を埋めるように、憑かれたようにピンボールマシンに熱中しますが、そのマシンも、ある日突然失われてしまいます。
    再び別れを経験し、消えたピンボールマシンを探し回る僕。

    それは、出口の見えない閉塞した現在から脱出しようとしているようにも見えます。
    マシンとの思わぬ再会。異世界への入り口のような描写が印象的です。

    僕が、そうした出会い、別れ、再会、再別を体験している間、遠く離れた場所にいる鼠は、彼女の元を去り、なじんだ世界を離れることへの計り知れないおそれにおびえています。

    どちらも、今いる場所からどこか出口を探して、向かっていこうとしていますが、その先に明かりは見えず、全てが曖昧。
    なんとか変わっていかなくてはという焦燥感もあるのでしょう。
    見えない明日が闇にまぎれて忍び寄るよっていくなよるべなさも、文章から伝わってきます。

    癒えぬ喪失体験を抱えたまま、都会に暮らす二人。
    この初期三部作が、後に『ノルウェイの森』につながっていくのも、わかります。
    結論があるわけではなく、どこか未消化な感じで終了するのはいつものこと。

    『風の歌』と同じジェイズ・バーも登場します。オーナーのジェイは中国人だそう。
    『風の歌』にも記述があったか、もう忘れてしまったのか、思い出せません。
    さらに、バーをやっているのに一滴もお酒が飲めないと語られており、これは『風の歌』にはなかった記述です。

    最近の彼の物語を読んでから、初期作品に立ちもどると、文章はバランスに欠け、かなり荒削りで、方向性を決めあぐねているといった印象を受けますが、私は、まだ暴力的な気配が出ていない、やるせなさに満ちた初期作品の雰囲気の方が気に入っています。
    『風の歌』と『羊』を、久しぶりにまた読み返してみようと思いました。

  • 村上春樹の作品の中で一番初めに読んだ作品で、一番好きな作品。

    こういう空気の流れている小説を読んだことがなかったから、とても衝撃的だった。
    この本を読むまで、同じ本を何回も読むという習慣がなかったけれど、これはもう何回も読んでいる。

    ただ、この本が好きっていうのはなんとなく恥ずかしいんだよな。
    かんか、こう、「お前、アンニュイに浸る自分に、酔ってるだけだろ?」みたいな感じがして。

  • 心の隙間をうめてくれるような懐かしい匂いのする文章。

    過去の思い出が、映画のワンシーンのように描かれている。

    「配電盤のお葬式」と、3フリッパーのスペースシップに再会する場面がよかった。

  • ゲームをやるためにはゲームセンターか飲食店に出向いていかなければならない
    そういう時代の話だ
    引きこもりたくても引きこもれない時代の話である
    昔はまったピンボールが、昔の女みたいに語られる

全720件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

1973年のピンボール (講談社文庫)のその他の作品

村上春樹の作品

ツイートする