煙か土か食い物 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2004年12月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784062749367

作品紹介・あらすじ

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。(講談社文庫)


これが噂のMaijoだ
小説界を席巻する「圧倒的文圧」を体感せよ!

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。

みんなの感想まとめ

暴力、狂気、そして家族愛が交錯する物語が展開されます。主人公はアメリカで働く救命外科医、奈津川四郎。彼の母が連続事件の被害者となり、急遽日本に帰国。帰国後、彼は母や他の女性たちを狙った凶悪な事件の真相...

感想・レビュー・書評

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  • 密度の濃い文章で、スピード感ある展開。
    タイトルは、祖母の死に際の言葉
    「人間死んだら、煙か土か食い物や」から。
    とても印象的で収まりの良いフレーズなので、どこか古典に出所があるのかと思いましたが、舞城さんの創作のようですね。
    アメリカで働く腕利の外科医四郎。本人は、神の一人とまで言う。そこへ、日本の実家から母親が事件に巻き込まれた連絡が入る。急遽、帰国。
    久しぶりの実家で、母親も含めた5人の女性の殴打生埋め事件の犯人探し。
    事件解決への見事な推理を展開しつつも、振り切った暴力描写に何故か溢れる家族愛。
    時折、ハイテンションな軽めの会話が入るけど、作者の頭の良さが滲んでいるから認めましょう。
    細かいストーリーは、もう考慮しないで良いです。
    全体的に面白いって感じで、どこへ向かうかわからなかったラストも不眠症も治りそうでハッピーエンドかな?


    動物占いは、すぐ気がつきましたが、あれは、算命学の一術式からの発想らしいですよ。算命も占星術と言われれば、そうなのだけど。

    • 土瓶さん
      「暗闇の中で子供」という続編もあります。
      俺は好きでなかったが評価は高いらしいので、気に入るかもですよ。
      「暗闇の中で子供」という続編もあります。
      俺は好きでなかったが評価は高いらしいので、気に入るかもですよ。
      2023/11/24
    • 1Q84O1さん
      人間死んだら、煙か土か…、なるほどなるほど!
      食い物…!?怖っ!!
      人間死んだら、煙か土か…、なるほどなるほど!
      食い物…!?怖っ!!
      2023/11/24
    • おびのりさん
      舞城さん読むのは、パワーが要りますね。
      ぼちぼち読ませていただきます。
      舞城さん読むのは、パワーが要りますね。
      ぼちぼち読ませていただきます。
      2023/11/24
  • 暴力、性欲、狂気、生と死、そして家族愛! 疾走感とリズミカルな文章に浸れる傑作 #煙か土か食い物

    海外で外科医をやっている主人公は、母が事件に巻き込まれたと連絡を受ける。急いで日本に戻って事件解決のために尽力するが、彼の家庭環境は壮絶だったことが明るみになっていく。猟奇的な殺人と家族のゆがんだ関係性は解決に至るのか…

    猛烈なバイオレンス、スピード感で迫る本作。これがうわさの舞城節ですか。

    改行がほとんどなく、文章が襲い掛かってくる感じ。まるでスラッシュメタルやメロコアパンクの音楽を聴いているような感覚に陥りますね。これは癖になる、読む手が止まらない。なんだこれは!

    しかも猟奇性あるあふれる言葉、冗談めいた言葉、死に関する言葉が次々出てきても、嫌な気分にならない。不思議な感覚。
    登場人物も強烈な人たちばかりで、気がふれた変態やおかしな人が次々登場。まともな人がいねーよ。

    お話としては、なんとか起承転結が追えるという感じで、一応はエンタメ小説ですね。ミステリーとしても不可思議で、正直凡人には意味が分からないです。

    本作の一番の魅力は、なによりテーマ性ですね。哲学や純文学に近い。
    何が言いたいのか、分かるようで全然分からないのですが、ただ「愛」と「死」だけは強烈に伝わってきました。

    日々つまんないなーとぼやいている人は、是非一度このドライブ感を体験してみてほしい。おすすめです!

    • 土瓶さん
      autumn522akiさん、こんばんは~^^
      「煙か土か食い物」いいですよね。
      なんていうかギリギリのスピード感で、なんとかストーリー...
      autumn522akiさん、こんばんは~^^
      「煙か土か食い物」いいですよね。
      なんていうかギリギリのスピード感で、なんとかストーリー上に踏みとどまってる感じで。
      それでもおっしゃるとおり癖になってしまい、どんどん読まされてしまう。
      不思議な快感でした。
      この後、この作家さんの作品はどんどんキツくなっていきますが(ストーリーを理解するのがたいへん)「淵の王」は良作でした。
      ご縁がありましたら手に取って見てください。
      いきなりのコメント失礼しました。
      2022/07/18
    • autumn522akiさん
      土瓶さん、コメントありがとうございます。
      読んでみたかった作品で、思った以上に度肝を抜かれました。

      たぶんストーリーとか、二の次なん...
      土瓶さん、コメントありがとうございます。
      読んでみたかった作品で、思った以上に度肝を抜かれました。

      たぶんストーリーとか、二の次なんでしょうね。
      本は読むんじゃない、感じろ!
      という感じで純文学に近いと思いました。

      「淵の王」おすすめありがとうございます、いつか読みたいです!
      「ディスコ探偵水曜日」も気になってます~
      2022/07/18
  • 主人公は米国の救命外科医奈津川四郎。母が連続事件の被害者となり帰国、事件解決に向けて暴走する。物語の根幹となるのは親子の確執。バイオレンス強めのミステリー。

  • バイオレンス、ハードボイルド、ミステリーがごちゃ混ぜになったメフィスト賞作。いつか読みたかった作品をついに読了。文章や表現力がうまく、特に中盤の過去描写には引き込まれました。

  • ほぼ改行無しの文字で埋め尽くされたページがノンストップで眼に、頭に、猛スピードで流れ込む!ヘイヘイヘイ、まさに文字の暴力!!面白過ぎて一気読み確定でした。

  • ハードボイルド。
    オラオラな主人公が周りのみんなを使って、頭脳で謎を解くっていうパターン。
    生活環境って大事。
    ちょっとなんで?って部分もあったが、
    スピーディーで読みやすかった。
    復讐は復讐を生むだけだ。

  • 面白かった!
    出だしからいかにも眠れない人の頭の中らしく、しっちゃかめっちゃかうるさいのだけど、喧しさは不快ではないし、つるっと滑ったりもしない。すごく忙しく動き回ってるけど、バスケットボール選手の足元のように、キュッキュとシューズが機敏に滑り止める感じで危なっかしさはない。うまい。湿っぽいのもシリアスなのも嫌いだけどだからといっておちゃらけすぎちゃうのは違うよね、というギリギリ路線の提示、デビュー作からこのブレなさはすごい。
    名前がふざけてるから(ごめん)もっとチャラい人だと思って敬遠していたけど、私的にこの人は本当に作家だと思う。

  • 学生の時に読了した衝撃の本。
    まず圧倒的な文体。マシンガンを撃ち込まれているかのようなリズム感。展開も面白かった。
    人は結局は、煙か土か、、になるかあ、確かに!

  • 男!男!男!男!男!暴力!暴力!暴力!暴力!暴力!疾走する文体に彩られためくるめくバイオレンス冒険譚。この作品の何がすごいかと聞かれればそのバランス感覚と言うことができるだろう。苛烈な暴力描写は軽快な文章によって緩和され、しかしその軽快な文章もまたライトノベルのような薄さや甘さを帯びることはなく独特のビートを刻み続ける。ミステリーとも冒険モノとしても読むことができるかもしれないが、この小説の根底にあるのはどうしようもない「愛」だと思う。そんな不器用なテーマを暴力でくるんで血で煮詰めてチャッチャッチャッチャッとミステリーをまぶしたような、そんな作品。4兄弟と父親を中心にしたキャラクターの個性もブッ飛んでいるし、絶え間なく登場する福井弁の響きも心地よい。早くも2019年度最強の良書に出会ってしまったかもしれない...

  •  面白いです!
     文章が軽快なロックを聴いているみたいに、グイグイと入ってくるので、スラップスティック的な印象を与えるけど、内容はかなりヘヴィーでシリアス。
     ちょっとグロい表現もあるので、そういうの苦手な人は避けた方がいいかも(映画化されたら間違いなくR指定されるだろうな)。
     推理小説としては、「おいおい」と突っ込みを入れたくなる箇所も正直あるし、不安定な印象も受ける。
     それと作者の個人的趣味嗜好を押し出している箇所(レイモンド・カーヴァや町田康に対する記述など)はやはり素人臭いというか、ちょっと遊び過ぎという気がしないでもない。
     その点が少し残念だったので星4つなんだけど、一読の価値はある非常に面白い作品だとお勧めできます。

  • 甘えと依存と逆恨み、あと逆恨みじゃない普通の恨みで
    ぐっちゃぐっちゃドロッドロの家庭がまず存在し
    それがなんだかよくわからない
    連続主婦殴打事件にまき込まれるという
    ミステリのようでミステリでない
    ちょっとミステリ風の小説だ
    次男はゆがんだ形の愛を父親に向けていて
    父を殺したくもあり、父に殺されたくもあり
    ひょっとしたら母を邪魔に思ってるかもしれない暴力的変態
    つまりなんらかの承認、あるいは証明を欲しているが
    主人公である四男は
    そんなもんなくても愛によって人は自由だと直感しているらしい
    それはだからファザコンとマザコンの戦争なんだな
    とてもおもしろい
    ただ、主人公のトラウマにあたる「煙か土か食い物」
    ってやつの扱いがなんだか
    とってつけたファッショントラウマみたいでアレだ
    くるってる

  • 暴力的な文字の洪水で流し込まれるバイオレンス描写。
    こんな個性的すぎる文体なのに何故かテンポよく読みやすくて、怒涛の暴力描写の説得力が増して大迫力の読み応えだった。

    真犯人の登場がちょっと唐突だったり謎の真相に飲み込みにくい部分はあるけど、この勢いで「解決!あと家族の絆も雨降って地固まった!以上!」って言われたら「そ、そうだな……」って納得しちゃう。
    とりあえず舞城先生の文章だいぶ好きなので他の著作も読みます。

  • サンディエゴで医者をやっている四郎のもとに、母親が事件に巻き込まれたとの知らせが届く。故郷に帰り、事件を解決しようと奮闘する物語である。
    しかし、そこに舞城王太郎先生の直接脳に意味が届くような文体と、四郎を始めとする登場人物の清々しいほどの暴力、暴言、天才的な比喩表現でスイスイと読めてしまう。
    小説、音楽、映画の名前が多数登場するため調べながら読みすすめるのも楽しかった。
    親、兄弟、友達への愛、恨み、怒りがダイレクトに伝わってくる本当にすごい作品でした。

  • 何とも形容しがたい作品。
    文体に関しては好意的なレビューが多いが、個人的にはあまり好きな文体ではない。改行が少なく登場人物の会話も続けて表現されているので正直読みにくく何度か挫折しかけた。自分の読解力がないせいもあるが・・・
    中盤~後半にかけて黒幕が判明したあたりもやや強引だった気がする。しかしテンポは良くなり最後はまずまず楽しめて読み終える事ができた。四郎の内面が想像以上に繊細であり、最期に救われたのは良かった。最初は★か★★であったが後半楽しめたことで★★★まで評価を上げた。
    初読み作家さんであったが次作を読むかどうかは正直微妙である

  • 『淵の王』がなんかよく分からないけどすごく良かったので、他の作品も読んでみたくなった舞城王太郎。

    奈津川四郎は、不眠症で腕のいい外科医だ。サンディエゴの病院で働いていて、女にはモテモテでセックスだってし放題。あるとき、日本にいる彼の母親が何者かに殴られ、土に埋められて意識不明の重体だという連絡が入る。四郎の地元では同じ手口の事件が続いていて、同一犯の仕業である可能性が濃厚だという。

    日本に帰った四郎。彼はもちろん四男だ。一郎二郎三郎。名前が覚えやすくて親切だ。それにまずわたしは感動した。ちなみに二郎は失踪して行方知れず。
    飛び切り冴えてる脳味噌を持つ四郎は、この事件の犯人を突き止めるべく動く。


    バイオレンスに続くバイオレンス。果てしなく続く暴力の描写は色鮮やかで、やることはとことんえげつなく、傷は気が狂いそうに痛そうだ。ラストなんて本当に笑っちゃうくらいすごい。


    こっちを先に読んでいたら『淵の王』は読まなかったかもしれない。これが面白くなかったというわけではない。むしろ面白かった。だけど暴力の描写が多過ぎる小説は、読むと魂が疲弊するのだ。
    順番間違えなくてよかったと思った。
    色んな顔を持つ作家なんだな、彼は。

  • 壮絶で野蛮で乱暴で、2度と読みたくないくらい怖くて辛くて不快だけど、とても美しい作品。
    完璧です。素晴らしい。

    圧倒的文圧という噂は聞いていた。
    常に躁気味で発狂寸前の主人公奈津川四郎のモノローグは滅多に改行されないから、見開きの全空間が文字で埋まってるって意味での文圧はあるけど、リズムがいいし表現が的確なので読むには全く苦労しない。その上疾風怒濤の展開なので、ストレスをほぼ感じない。ヤカラ感いっぱいの福井弁がこの疾走感を更に煽る。
    このスタイルの新しさ(といっても約20年も前の作品)の引力に持っていかれた。

    母親が連続主婦殴打事件の被害に遭い、アメリカで外科医をしている四郎は急遽福井に帰国。犯人に自ら復讐するため、元同級生を巻き込みながら真相に迫っていく。
    …って文字にすると全然違う。こんな行儀の良い話じゃない。
    きっと、ミステリの仮面を被った、「家族」というものの逃げようのない狂おしくも愛しいしがらみを書いた作品、と言った方が当を得ている。

    一郎、二郎、三郎、四郎の4兄弟と、父親丸雄との関係が語られるにつれ、男社会の野蛮さにただただ慄かざるをえない。正直、怖い。
    特に二郎の暴力性が執拗に回想される下りは、あたしミステリ読んでたはずだよね?って気分にさせる。
    暴力、虐待、折檻…そうした家族関係に覚えのある人はとても読めないのではなかろうか。身に覚えのない私でさえ辛かったもの。

    巻き込まれる同級生のルパン、マリック、白碑と四郎の、お互いの黒歴史を知り尽くした上での関係がまたイイ。
    んで、ミステリ的な謎は高等なのに出てくるそばから惜し気もなくすぐに解決する(四郎が頭いいから)ので、清々しいことこの上ない。
    ミステリに不可欠の名探偵は一応出てくるけど、ホントに名探偵ぽいのに全くの脇役だったり、ミステリ的にもいろいろ型破りだ。

    マリックのくだりは堪らなく切ない。俺に解けた謎をあいつが解けないはずはないという信頼感、毒親を持つ者同士のシンパシー、限りなく犯人に近いという猜疑心、そうした複雑な感情と、あっという間に失ってしまった哀しみは、読んでるこっちも堪(こた)える。

    クライマックスは、ミステリ的には伏線の見事な回収なんだけど、切り刻まれた家族を縫うシーンの四郎は、自分のこれまでの人生は今日この日のためだったんだ、という天からの「啓示」を得たんだと思う。

    とにかく、何もかも繋がる。
    何もかもに何らかの答えが与えられる。
    美しい作品だった。

  • 理不尽に対する怒りと不信と暴力と、その向こう側にある圧倒的な光と愛が詰まったお話だった。
    熱量がすごい為、止まらずにあっという間に読める。

  • 初の舞城王太郎。おもしろかったー。
    改行のないスピード感と疾走感のある文章で、読んでいる方まで変なテンションになってくる。内容もぶっ飛んでいてバイオレンス度が高めだが、どこかさわやかささえ漂っている。
    こんな不思議な作品と出会えたこと自体がうれしい。

  • 舞城王太郎は、ミステリーの「ミクスチャーロック」だ!
    ミステリーを読んでいながら、まるでラップのリリックを読まされているような疾走感。それでいて重厚で、感情移入できる緻密なストーリー。

    これが、噂のMaijoか。

  • ミステリとしては星3つくらいだが、純文学としてはとても出来が良いと感じた。とにかく文章力が並外れている。読んでいて気持ちがいいテンポの良さ。不道徳的なシーンが多いので人によっては気分を害するかもしれない。だがそこがいい。
    読後、タイトルの意味に納得する。

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著者プロフィール

1973 年、福井県生まれ。2001 年『煙か土か食い物』で第 19 回メフィスト賞を受賞しデビュー。03 年『阿修羅ガール』で第 16 回三島由紀夫賞を受賞。16年『淵の王』で第 6 回 Twitter 文学賞で第 1 位に。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。

「2026年 『短歌探偵タツヤキノシタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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