煙か土か食い物 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3167
レビュー : 557
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749367

感想・レビュー・書評

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  • 暴力の連鎖
    なんだこの家族
    改行がないからこそのスピード感か

  • この作家さんの作品は本当にエネルギーが直接ガンガン来るようで読んでいて食い入る
    ミステリーの体をなしているが、中身は兄弟や家族の人情モノである
    常識や倫理なんかすっ飛ばして感情と理論で立ちまわるのが清々しい

  • 福井県を舞台にした小説を読んでいます

    「家族とは何か」のテーマを中心に きつめの暴力描写や性描写を交えながら、犯罪推理まで 盛り込んだ感じ

    人間は死んだら、煙か土か食い物 になるだけだから 家族は無意味と考えるより、人間は死んでも、生きていた証を残し、生きていても 死んで も 家族は引きつけ合う という 言葉には感銘した

  • 読み始めてまず思ったのは、「ああ、今時のイキがった若者の話か、しかも医者ね。感じ悪そうな予感。」しかもほとんど改行の無い文章が延々10ページ近くも続くので、読んでいてなんだか疲れる。
    時々記述されるカタカナでの英語表現も鼻につく。
    『アイムゴウイングバックトゥジャパン』
    『ハートレス・しかもイージーでカンファタブル。』
    『リドカイン。スカルペル。トラストミー、アイルソウアップヨアマザファッキンアス!』
    うーむ、とうなりつつもだんだんこの文章のテンポに引きずられ、しまいには無中でむさぼり読んでいた。
    これが作者の意図したところだとしたらまさに術中にハマってしまいました。脱帽。
    設定にかなり無理があったり、丁寧さに欠ける印象も拭えないが、これでデビュー作というのだからたいしたものだ。

    題名の意味はしばらく謎であったが、主人公四郎の祖母である龍子の言葉でした。

    たまにはこういう本で息抜きするのもよし。

  • 大学生の時に初めて読んで、こんな小説があっていいんだ、みたいな衝撃を受けた。
    舞城王太郎を好んで読むようになったきっかけの作品。たまに読み返したくなって読み返す。
    下品さや暴力的な表現が目立つけれど愛の話。

  • 推理小説かと思って読み始めたが、実際にはミステリ要素を加えつつ家族間の確執について書いた小説だった。俺が俺がとたたみかけてくる雰囲気の文体なので、読んでいてうんざりした。特に家族間の確執や暴力に関する描写は、自分の頭の中にある嫌なことを全部吐き出してやるという姿勢を感じずにはいられなかったのだが、このような書き方ではなく、もっと冷静かつ客観的に書かれていたら、家族間の確執については興味深く読めたかもしれない。ミステリとしては、なぜ「ドラえもん」だったのかとか、野崎と二郎のつながりや二郎の現在の状況について何を根拠にわかったのかとか、いろいろ疑問が残り、強引な印象だった。
    何年か前に『阿修羅ガール』を読んだ時にこの作家は自分には合わないなあと思い、今回は気を取り直して別の作品を読んでみたのだが、やっぱり自分には合わなかった。

  • このテンポで生きていきたい

  • 初めて読んだ舞城王太郎作品。本書は主人公の独白のような形で書かれていて文章は口語体。とにかく文圧が凄い。暴力的なストーリーで人を選ぶかもしれないけれど、Maijoを体験したい人は最初の数ページでも読んでほしい。

  • 初舞城。始めのうちは、このスピード感溢れる文体(読点がほとんどない)に乗り切れず読みづらく思い、後半はそれ程気にならなくなった。この世界観がまるでジョジョのようでした!ただ残念な点は、まだ読んでいないレイモンド・チャンドラーの名作『ロング・グッドバイ』のネタバレが描いてあるということ。あ〜ぁ・・

  • 外国で医師をしている主人公の母親が連続主婦殴打生き埋め事件に巻き込まれ、急遽帰国する。戻り次第、犯人探しになるが、特殊な家族の問題に直面する。
    過去から続く家族の因縁を感じながら、スピード感溢れる物語、主人公が天才でご都合主義といわれればそれまでだが、気にせず読み進められた。
    満足です。

  • 舞城初体験。熱のこもった小説だが、作者の考え方に共感できず、心の上を滑っていってしまった。

  • 凄いスピード感とバトルもの?!と思うようなシーンが多い推理小説(笑)男の暴走と癒しと愛を求める物語でしょうか?激しすぎて彼らの言葉や行動に苦笑いしながら読んでしまいました(′ʘ⌄ʘ‵)2015.07.21読了

  • 独特な文体。推理物っぽくいろいろ手がかりや暗号が出てくるが、ご都合主義すぎる。暴力的な場面も多いのも好きじゃない。おすすめはできないなあ。

  • たんたんと読み進めることができる。ただ、ドラえもんが使われた理由がわからなかった。もう一度読んだらわかるか?

  • 4ページ以上も改行が無かったり、1ページ丸々読点が無かったり、
    かと思うと突然改行が続いたり、何だかテンポのよく分からない本。
    同じ人が全部書いたのか?って疑問を持つぐらい。
    テンション高くて、なんだか薬やってる人が書いてるみたいな。
    暴力シーンが多くて、北野武監督が映像化しそうな感じ。
    テンポで言うと、宮藤官九郎っぽいか。
    急展開が多いのもちょっと。
    なんでそいつが犯人だって気付いたのさ?そりゃ根拠が薄すぎるよ、みたいなね。
    細かいこと考えずに勢いで読む本だなぁ。

  • すべて四郎の独白形式で進んでいく物語。
    饒舌やなあ。。
    四郎さん、よく喋る喋る。
    改行がないことで、文字に捲し立てられてるような気すらしてくる。
    そして、最初は鼻につくなあと思ってた彼のナルシズムがだんだんかっこよくすら思えてくるのは不思議なことである。

    読みづらさは話の加速とともに気にならなくなった。
    真相に向かっていけばいくほど止まらなくなるほど面白い。
    が、拗らせすぎた愛に共感することは、ない。
    そしてバイオレンスが過ぎる。
    んなあほなーーー!てことがいっぱい。
    あと推理が多少乱暴なのではないかと。

  • 話の進み方が好きだった。四郎さんかっこいい。心に留めときたい文が幾つかあった。でも、あれは何だったんだ?てとこが残ってるので、もっかい読み返してみようと思う。

  •  饒舌な語り口調のまま進んでいく物語。主人公のテンションにはついていけないところがある。えっ。あれこのひとこうなの?みたいな。
     けれども、読み終えてみると、すべてものが絡みついていて面白い。

  • 【本の内容】
    腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

    連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが?

    ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー!
    故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。

    破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    主人公の心の動きを瞬時にすくい取る、速さと動きのある文章でストーリーが展開されていく。

    主人公の故郷で起きた、連続主婦殴打生き埋め事件。

    彼の母親も被害に遭い、外科医として活躍していたサンティエゴから急遽帰国、復讐を誓い犯人を捜す。

    頭の回転が切れる彼は、犯人が残した暗号を次々に解いていき、犯人に近づいていく。

    同時に明らかになっていく彼の家族の在りし日々。

    祖父母、父と母、彼を含めた4人兄弟。

    次男は常に父に反抗し、父の怒りを買う。

    父と次男の暴力の応酬が果てしなく続くと思われる、いびつな家族の日常。

    けれど主人公は家族を憎むのではない。

    腹を立て馬鹿にしながらも、理解しており愛しているのだ。

    それが強烈に印象付けられるのが、彼が外科の手腕を発揮して家族を助ける、血まみれで凄惨な最後の場面だ。

    想像したくはない場面でありながら、家族は切っても切れない不思議なつながりなのだと強く思わせるのである。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 今更ながら舞城王太郎の処女小説。
    確かにいつか死ぬのなら生きていく意味は無いんじゃないかと思うことは無いことはない。
    それでも、どこかで生きていく意味はきっとあると思っている自分もいるわけで、推理小説ではあるけど、「生きるとはなんぞや」っていうのを軸にした物語でもあるのかなと思う。
    独特の文体だし、文字も多いから人によっては忌避するだろうけど、でも読んでくれと思う。

  • 読み返すと、やはり評価が上がる舞城。
    石狩鍋を諦める兄弟の部分とか、なんで口語でこんなリアルなんだろう、下手するとペラッペラな描写になるのに。

    14.09.10

  •  『好き好き大好き超愛してる』を読んで以来。饒舌だな…というのがストレートな感想。最初は読みにくかったが、慣れたらスイスイ読めた。
     文中で他の小説や文学の話が始まったりして、ひねくれてるなぁと思う。でも、やっていることはものすごく直截的で、直截的すぎてかえってひねくれて見える、そんな感じだろうか?

     家族愛、という言葉が浮かんだが、思えば以前読んだ『好き好き~』も、”愛”というものにストレートに切り込んだ小説だった(気がするが、正直あまり覚えてない)。身近にありながら曖昧とした”愛”という概念に対して、ひねくれた、直截な著者の語り方がベストマッチしているような気がした。終盤の疾走感が特に好き。

  • 怒涛の勢いに「ああもう! 舞城さん! 好き!」と悶える。これは何? 恋? (←違)

    血と呪いと愛がやばい。甘々バイオレンス疾走エンタメ(※ただしヤンデレではない)。
    私は特に、血縁ならではの閉じたドメスティックな愛憎の描き方が絶妙だと思った。特に二郎と丸雄の関係がそうだ。「自分を捨てないで」「いい子にするから」「自分が悪かった」という二郎に対し、「お父さんが悪かった」「お父さんを許してくれ」「これからいいお父さんになる」と言う丸雄。愛の負の連鎖、そして依存。
    そんな中、やがて目覚める二郎の圧倒的とも言える超暴力。吹き荒れる力とカリスマ性。それなのに、丸雄と二郎の関係は変わらず、どんどんエスカレートしていく。何も変わらない、どうにもならない。家族だから、というその事実にぞくぞくする。血まみれになっても愛はそのまま。傷つけあっても呪いは絆。死ぬまで一緒だよ、ベイビー。

    この前に読んだのが『阿修羅ガール』だったため、この作品では「エンターテイメントを意識しているなぁ」という印象が強かった。あまりミステリー関係ないなと思うし、トリックや暗号も一体何だったんだ? と思うけれどオールオッケー。そうですいいんです、マイジョーさんだから(私は一体何様なんだ)。
    キャラもハチャメチャでよかった。特に主人公のケンカ強くて頭良くて、眠れないハイテンションスーパー外科医の四郎は最高。笑。すっげぇなー。彼が最後の最後でその腕を発揮するところは、やっぱお医者さんってすごいんだな……と素直に感動した。
    なので、彼の最後の一言が私はとても好きだ。そうだね、ゆっくりお休み、と言いたくなった。
    (ところでこのラスト、私は村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』のラストととても被るのだが、同じ意見の人はいないだろうか……?)

  • オールタイムベスト

  • たしかに多くの方が指摘するようにテンポが良い。口語的な文体はそのうえを滑るように読む感覚がある。特徴的で癖のある文章、その序盤で僕はアラン・シリトーがピカレスクを目指した『土曜の夜と日曜の朝』を思い出す。主人公、奈津川四郎の態度が何処と無くアーサー・シートンみたいな“80年代英国の怒れる若者”のように映る。ただし、四郎が故郷に戻り福井弁で会話しだすとまた違った個性が確立されて魅力的になってくる。

  • 色々破綻してるんだけど、それがそのまま破天荒な面白さに直結してる。
    もの凄い情報量なのにそれを感じさせないのも凄い。

  • 【読了日】
     2014.07

    【タグ】
     小説 

    【経緯】
     脱「舞城」童貞のため

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    即物的なタイトルが冠された家族の情愛の物語。
    構成上やや稚拙なのではないかと思われる箇所もありましたが、読後には「おもしろいものを読んだ」という満足感がありました。
    方言で語られ、短い会話をつなぎあわせていくリアルな台詞の数々が、この作品に大きな魅力を与えているのは確かだと思います。
    よく言われる独特のスピード感やドライブ感については、そんなに強く印象に残ったわけではありませんでした。

  • 手術シーンにスピードがあった

  • 面白い。
    家族愛の話だった。泣けそうだったけど泣かなかった。
    改行がないくせに文章が口語体だから疾走感がすごい。
    っていうかルンババ出てきてビックリした!笑
    こっちがデビュー作だから「世界は〜」の方がスピンオフ作品なわけね!
    トリックもいちいち凝っていて楽しかったけど、やっぱり家族、兄弟の絆を一段と強く強調した作品だと思うし、そこが良かったと僕は感じた。
    あと、陽子が丸雄とどうして結婚したのか知りたかった。

  • 福井に旅行に出向くとき、途中読む本は…と鞄に入れたら、まさにドンピシャ。
    渡米して活躍する敏腕外科医が地元に戻り、福井弁で暴れまくるノンストップムービーでした。
    文体にのっかるまでちょっとかかるけど、のっかったら最後までぐいぐい引っ張って行かれる力強さ。

    ミステリ要素のあれやこれを景気よく蹴っ飛ばしていくのも、過剰な暴力描写も、「家族愛」というメインテーマを描くための個別の要素なんだろうなと思いました。

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著者プロフィール

1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。12年には『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、『月夜のグルメ』(漫画・奥西チエ)の原案、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳ほか、短編映画『BREAK』や長編アニメ『龍の歯医者』の脚本、短編アニメ『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などをつとめている。

「2018年 『されど私の可愛い檸檬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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