煙か土か食い物 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3156
レビュー : 555
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749367

感想・レビュー・書評

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  • オールタイムベスト

  • たしかに多くの方が指摘するようにテンポが良い。口語的な文体はそのうえを滑るように読む感覚がある。特徴的で癖のある文章、その序盤で僕はアラン・シリトーがピカレスクを目指した『土曜の夜と日曜の朝』を思い出す。主人公、奈津川四郎の態度が何処と無くアーサー・シートンみたいな“80年代英国の怒れる若者”のように映る。ただし、四郎が故郷に戻り福井弁で会話しだすとまた違った個性が確立されて魅力的になってくる。

  • 色々破綻してるんだけど、それがそのまま破天荒な面白さに直結してる。
    もの凄い情報量なのにそれを感じさせないのも凄い。

  • 【読了日】
     2014.07

    【タグ】
     小説 

    【経緯】
     脱「舞城」童貞のため

    ----------------------------------------------

    即物的なタイトルが冠された家族の情愛の物語。
    構成上やや稚拙なのではないかと思われる箇所もありましたが、読後には「おもしろいものを読んだ」という満足感がありました。
    方言で語られ、短い会話をつなぎあわせていくリアルな台詞の数々が、この作品に大きな魅力を与えているのは確かだと思います。
    よく言われる独特のスピード感やドライブ感については、そんなに強く印象に残ったわけではありませんでした。

  • 手術シーンにスピードがあった

  • 面白い。
    家族愛の話だった。泣けそうだったけど泣かなかった。
    改行がないくせに文章が口語体だから疾走感がすごい。
    っていうかルンババ出てきてビックリした!笑
    こっちがデビュー作だから「世界は〜」の方がスピンオフ作品なわけね!
    トリックもいちいち凝っていて楽しかったけど、やっぱり家族、兄弟の絆を一段と強く強調した作品だと思うし、そこが良かったと僕は感じた。
    あと、陽子が丸雄とどうして結婚したのか知りたかった。

  • 福井に旅行に出向くとき、途中読む本は…と鞄に入れたら、まさにドンピシャ。
    渡米して活躍する敏腕外科医が地元に戻り、福井弁で暴れまくるノンストップムービーでした。
    文体にのっかるまでちょっとかかるけど、のっかったら最後までぐいぐい引っ張って行かれる力強さ。

    ミステリ要素のあれやこれを景気よく蹴っ飛ばしていくのも、過剰な暴力描写も、「家族愛」というメインテーマを描くための個別の要素なんだろうなと思いました。

  • 山場が多い
    ダーッと読める、疾走感、家族愛
    でも平均すれば普通でした

    ぶっ飛んだ主人公は好きですが、共感できない方向にぶっ飛んでいていまいち身がない
    それでも印象は強いので内容をさっぱり忘れることはない、気がします



    それからこうも言った。「生きてても虚しいわ。どんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。

  • 久々に舞城が読みたくて、本作は読み直し。奈津川四郎の頭脳、肉体、発想、行動力は爽快であり、ミステリー仕立てのハードボイルド小説は、この久々感を充分に満足させてくれた。まあ、じっくり読むと、論理的なこじつけや、無用なギミックも目立つけど、それはご愛嬌。キャラ立ちするような登場人物も多く、まさにラノベとして楽しめる一冊。

  • 敬遠していたのを後悔。

    何よりも「文圧」という言葉がぴったり。
    特に語り手が医者であることの意義が発揮される場面のすさまじさ。
    一見、ヘイヘイマザファッカーみたいないきがったフレーズが眼につくが、それだけではない確かな文体。(筒井康隆の文章を信用できるのと似ている)

    またこの手の文体ではアクション、アクションで詰め込まれぱんぱんになった小説が多いが、
    本作はいわば語り手のCPUが高性能であるがゆえの言葉の本流なので、内面描写が意外と多い。
    それが後半の不思議な抒情につながる。ただの説教節じゃないんだ。

    テーマは家族。

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著者プロフィール

1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。12年には『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、『月夜のグルメ』(漫画・奥西チエ)の原案、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳ほか、短編映画『BREAK』や長編アニメ『龍の歯医者』の脚本、短編アニメ『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などをつとめている。

「2018年 『されど私の可愛い檸檬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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