ピピネラ (講談社文庫)

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  • 講談社 (2005年1月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784062749725

感想・レビュー・書評

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  • 加奈子の自分に求められた役割を意識すると本当の自分がわからなくなる苦悩の話のように読んでいたけれど、夫の物語であるように感じた。
    夫は両親のいない欠落から自分が好意を与える相手を狂わせると感じているけど、それを加奈子に見せることはしない。
    互いに辛さを見せ合って解決することもあるかもしれないけど、まずは自分自身を探すことも必要かもしれない。だけどそれは苦しく、他人に委ねたくなる。だから鳥籠とピピネラに翻弄されるのようにも思う。
    加奈子は本当に小さくなってるのか、加奈子の手紙を受け取った夫は帰ってきてくれるのか。
    不穏な疑問は多いけど、2人が向き合う姿を見たいと思った。

  • 再読。不思議な読後感の残る作品。
    ピピネラという謎の言葉を残して失踪した夫の後を追って旅をする。
    こういった感じの話は好きなのだが、色々な事がすっきりしないまま終わる・・。深読みすればするほど謎は深くなる。何回も読んでしまいそう。
    話の中に出てくる陶器の人形が心底見てみたいと思った。

  • ツッコミ所が多すぎて、そういうのが気になる人には向かない。よくわからない不安げな雰囲気を楽しむとか、あるいは伏線のようで放置される多くの断片について考えてみるとか、そういう本。

  • またまた松尾由美。
    今回は、主人公の夫が行方不明になる話。しかし、主人公も自宅に帰ると身長が1mから1m20cm位に縮んでしまうという不思議な状況に陥っていた…
    ピピネラとは「ドリトル先生」に登場するカナリアの名前。そこから作者お得意のジェンダー論が展開されていく。
    終わり方が少しあっけなく感じるのだけれど、まあこういうのもありなのかな。

  • 自分探しとでもいうのだろうか。 自分の体の変調、夫の失踪。その人の置かれている立場で精一杯頑張ればいいんじゃないのか。自己否定にもとれ読後、違和感が残った。

  • 2005年12月14日購入。
    2006年1月7日読了。

  • 出版社に勤める夫と社宅のマンションで暮らしてる加奈子。
    一年半前に加奈子の体に異変が起きた。
    家に帰り靴を脱ぐと身長が1メートルに縮んでしまったのだ。
    靴を履いて外出する時は、元の大人の身長に伸びるのだが、たまに街中でも縮んでしまう事が・・・。

    夫の同僚から電話が来た。
    夜に上野駅の改札で夫が乗り込んだのを見たと言う。
    そしてその日は、夫が戻って来なかった。
    会社に置いていった背広に残されたメモを見て、上野発の寝台列車で北に向かった事を知った加奈子は、偶然会った同級生の千紗とともに夫の足跡を追う。
    夫を探すその旅は、加奈子の体の変調の原因を探る旅へと変調する。

    ちょっと不思議な小説です。

    ん〜小川洋子の雰囲気をちょっと持ったような感じの物語りかな?
    読んでてちょっと不思議な感じがします。
    文章は、読みやすく女性だと共感する事がある所もあるのでは?
    ないかな?
    SFちょっとちょっとファンタジーのサスペンス?かな?
    ちょっとジャンル分けが難しいですが、なかなか面白かったですよ
    ま〜読んでみれば解ります

  • かなり現実離れしている・・・。
    ピピネラとはカナリアなんですね。
    鳥籠とその中にいる鳥。本当の自分ってなんなんでしょうか・・・。

  • 2005年2月28日読了

  • このカテゴリーでよいのか迷いますが、ここに。いろいろ考えさせられました。
    最後がなんともいえない終わりでしたので星三つで。大団円で終わったと願いたいです。

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著者プロフィール

一九六〇年、石川県生まれ。会社勤務を経て作家になる。八九年『異次元カフェテラス』を刊行。九一年「バルーン・タウンの殺人」でハヤカワSFコンテストに入選。主な著書に「ニャン氏の事件簿」シリーズ、『おせっかい』『ピピネラ』『九月の恋と出会うまで』『嵐の湯へようこそ!』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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