昭和史 七つの謎 Part2 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 91
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749879

作品紹介・あらすじ

お待たせしました! ベストセラー第2弾
あらためて知る「戦後」

皇太子と秋篠宮の発言の深層に迫る!
付・対談「宮中祭祀というブラックボックス」

もはや「戦後」は歴史の彼方にある。ベストセラーの第2弾は、陸軍中野学校の秘密、昭和天皇に戦争責任はあるか、吉田茂、岸信介、田中角栄の知られざる肖像などますます充実。さらに「宮中祭祀」という平成皇室のブラックボックスを衝き、皇太子や秋篠宮発言の深層に迫る原武史氏との対談を新たに収録。

感想・レビュー・書評

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  • 昭和史の謎についての著者の考察第2弾。特に、「東條英機に利用されたゾルゲ事件」、「田中角栄は自覚せざる社会主義者か」、番外篇の「宮中祭祀というブラックボックス」が面白かった。
    著者は、ゾルゲ事件が与えた共産主義浸透の恐怖が、東條をして「恐怖の憲兵政治」へと駆り立てたのではないか、という。また、東京裁判において、七人を絞首刑にした後にGHQが戦犯容疑者をうやむやのうちに釈放したことには、決して許した訳ではないぞ、という恫喝の意味が込められていたのではないか。そして、ロッキード事件にも、ソ連や中国に接近してアメリカの傘下から離れようとした日本に不安を覚えたアメリカの意思が強く働いたのではないか、と。いずれの考察も的を射ているように思うが、それぞれの事象についてもっと詳しく知りたくなった。
    宮中祭祀という、世間一般にはなかなか伺い知ることの出来ない皇室行事について、皇室内に意見対立があるらしいことも初めて知った。

  • A級戦犯の復権、大本営発表の歪み、中野学校の真の姿、天皇の戦争責任等、それぞれ30ページ位で短く興味深い内容にまとめられている。第二次世界大戦後の情勢で米国の日本への対応の変化もおもしろい。10.7.25

  • 昭和史七つの謎に続いて買ってみた。個人的にはこちらの方が参考度が高かった気がする。特に大本営発表の章と陸軍中野学校の辺り。海軍もあれば尚いいけど、残念ながらそちらはなし。

  • 相変わらず「虐殺」を信じていたり、何度もこの人から聞いたとか、そう思われる、では無いかといった感じの推測が多いわけですが、今回はネタ的に面白かったです。
    陸軍中野学校、田中角栄、大本営発表、宮中祭祀このあたりは非常に興味深く読めました。
    角栄に関しては、なんかのTVの特番でもやっていたりしたけど、まったく違う方向や、TVでは語られなかったコトなどがズラズラ出てきていた。やっぱり、あれは大物だし、すごい人だ。
    ゾルゲ事件とかも書いてあるけど、Pert1でもやったことの焼き直しみたいだったし、吉田茂のネタも微妙ですねぇ。
    今回は読む価値アリです。

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著者プロフィール

1939年生まれ。同志社大学卒業。ノンフィクション作家。とくに昭和期の軍事主導体制についての論考が多い。

「2022年 『時代の反逆者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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