流星ワゴン (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 17738
レビュー : 2243
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749985

感想・レビュー・書評

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  • 過去のたいせつな日にいくという設定が考え深く素敵でした。現実はそう変わらなくても、ひとつひとつの出来事の重み?を知っているのと知らないのとでは気持ちの持ちようや人との接し方が本当に違ってくると思いました。

  • 人生にやり直しはきかなくても、なぜ家族がバラバラになったのか考え直すことが大切なんだな。そうすれば再スタートできる。

    あとがきを読んで、、
    "父親になっていたから書けたんだろうな"に打たれた。
    そうか、そうだよね。本って、父親ではない私をその目線に立たせてくれる大切なものだと思う。全部ではないけど私のお父さんはこういう世界を生きているのかなって。そう考えると少し、ほんの少し、今まで知らない部分のお父さんを知れた気がする。

    年を重ねればやっと分かる、親の気持ちもそうなのかも。
    なんで就職で家を出てはいけないの、なんで寂しいのワガママで私の将来は優先されないの、って
    ほんの数ヶ月前は思ってたことだけど、今思えばあの頃のお母さんも必死だったんだって思う。

    お母さんもお父さんも今まで経験したからこそ言える言葉を私にかけていたんだろうね。

    だから、だからこそ、自分で決めた道をしっかりやり抜いて、その姿をお母さんに見てもらいたいなと思った。

  • 父と子の関係に存在する微妙なずれ、
    そのことによりそれぞれの結末を迎えた3組の親子の話。

    過去を周り、それぞれの後悔を回収しにいく話ですが、
    タイムリープものによくある、
    「やり直し」をして未来を変えられる類ではない。

    後悔をやり直して、もういいやと思えたところで、
    現実の日に戻る。
    そこからはじめるのは自分自身。

    明確な救いや答えがあるわけではなく、
    希望の兆しを示す、重松清さんらしい作品でした。

  • この子のためだったら、なんでもするから、って思える親に、私はなるだろうか。
    自分の親は今までどんな瞬間に、そんな思いを持ったことがあるんだろうか。
    あの人が今の私だったら、私が今のあの人だったら。
    そんなことをよくよく考えるけど、これはとても疲れるし、誰かの共感を得られるものではない、から、どんどん疲れてしまう。
    くたびれてしまうんだよね。

  • 死にたがってる人、死んだ人、死にたくなかった人が一つに交わって展開する不思議な話。
    何一つ変わらないとも言えるし、全部が変わったとも言える、この後味の良さ。

  • 読もう読もうと思いつつ、重松清作品の"身に迫る痛さ"に尻込みしてずっと後回しにしていたものを、今回やっとの思いで読了。覚悟していたにも関わらず、度重なる現実の滅多打ちにヒィヒィ言わされ、主人公と共に憤ったり悲しくなったりしながら、それでも最後には、冒頭とあまり変わりのない"サイテーでサイアクな現実"でも、それを受け容れて乗り越えようとする父親の姿に、仄かな爽やかささえ感じつつ読み終えることができた。淡々とした描写の中にさり気なく、時には明瞭に、人物の感情を表現する様は見事。そのあっさりさ故に突然胸を突かれて苦しくなるのが、そうそう、これこれ、これが重松清作品だよ、、、という懐かしい感じ。父子メインの話のため、女性の存在感は恐ろしく薄いが、特に気になるほどではない。ただ男女で感じ方が分かれそうな作品だなとは思う。今度は自分が親になってからもう一度読んでみたい。

  • ドラマも見ずに、本の厚さになんとなく尻込みして、ずっと積読でしたが、いよいよ読んで見ました。
    重松さんの描写や表現が好きで、電車の中で読んでも泣くことがあるくらいなのですが、この話は…どんどん読めたけど、切ない部分も沢山あったけど、泣けなかった。。
    同じ男親子でも、「とんび」の方がグイグイきた。
    崩壊の原因が、ちょっと時代?を意識して狙った感があるからかな。
    ドラマは上手くまとまってるのか気になって観たくなりました。

  • 父親との関係回復が良かった。
    父親との関係は良くも悪くも受け継がれていくものなのか。考えさせられる。
    母親は、、、うーん。とんでもない。

  • 重松清の言葉選びがとても好き
    ただ少しだけ中だるみがあって残念

  • 解説にもあるけれど、これは上手くいってない三組の父子の物語。
    不器用なだけで誰が悪い訳でもない。
    そんなもやもやとする現実感が上手いし、時空を超えるワゴンというファンタジーをかますことで、現実的過ぎない雰囲気になってると思う。
    前に読んだ『ブランケット・キャッツ』はなんだか辛い印象が残ったけど、これなら大丈夫。

    解説 / 斎藤 美奈子
    カバー写真 / 高橋 和海
    カバーデザイン / 鈴木成一デザイン室

著者プロフィール

重松 清(しげまつ きよし)。1963年、岡山県生まれの小説家。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て、フリーライターとして独立。ドラマ・映画のノベライズなどを手がけたのち、1991年『ビフォア・ラン』で小説家デビュー。
1999年『エイジ』で山本周五郎賞、2000年『ビタミンF』で直木賞、2002年『流星ワゴン』で「本の雑誌年間ベスト1」、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。
山本周五郎賞、講談社ノンフィクション賞選考委員を務める。2017年、早稲田大学文化構想学部客員教授に就任。
『とんび』、『青い鳥』、『流星ワゴン』をはじめ、多くの代表作がドラマ化、映画化されている。

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