流星ワゴン (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 17719
レビュー : 2243
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062749985

感想・レビュー・書評

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  • 血のつながりなんて関係なく、親子間の無償の愛は本当にすごいものだと思った。チュウさんのキャラクターも大好きだし、橋本さんの頼りないけど愛情溢れる人柄も心が暖まる。
    たとえ現実を変えることが出来なくても、過去の大切な場所に戻って、そこが大事な分かれ道だったことに気付き、後悔や思い残したことをこの主人公の様に自分なりに消化出来るのか私には自信が無いけれど、物語の様に過去に戻ることが出来ないからこそ、今生きている現実をちゃんと大切にしていこうと思った。

  • まず最初に言いたいのは、感動。

    父親が大嫌いな主人公は
    橋本親子のワゴン車に乗せられて
    やり直しの世界を経験する。
    そこには同い年の父親。

    見過ごしていた大切な時間を
    やり直しの世界で気がつく。


    家族の気持ちが複雑に絡み合って
    最低の現実で生きている主人公。

    やり直しの世界で経験したことは
    決して現実を変えられるものではなかったけれど、少しだけ周りの人達の心を動かすことができた。


    家族の絆がとても感じられる作品です。

  • 父と息子の物語。信じるとは未来があるから、未来がわからないからできること。現実はサイアクサイテーのように思えても、信じて行動すること大切さと、男の不器用さを描いてる本。
    読んでて千鳥が演じてるように思ってしまった。チュウさんなんて大吾ぴったり。

  • 生きている限り、人生の分かれ道は日々訪れる。元はお腹の中にいた子だって、一緒に暮らしていたって、ほんの一部分しかわかってあげられない。それを忘れずに大切な人を気にかけていくことが大事なのだろう。

    親であり、子供でもある時代の難しさややるせなさを見事に描いている。

  • 親になると重層的になる、というのは常に実感している。
    重松氏の場合は父親、私の場合は次女を見ながらまず長女とが重なり、次に私が重なる。
    母親への想いは、本書にあるように8割が不満。笑笑
    寂しさ。
    でもそこから、娘への接し方を学ぶ。

    こういう時はこうすべき
    こういう時はこうしてはいけない
    そんなルールばかり伝えてきたのではないか
    本書を読み終えてふとそんな気になってしまった。

    そんなにルールを叩き込まなくても
    この子たちはもう大丈夫、
    あとは自由に呼吸のしやすい環境を
    作ってあげればいいのではないか。

    そんなふうに思った。
    この本に出会えて良かった。

  • 2018年1月28日読了。
    2018年41冊目。

  • 「感動もの」という感覚で購入し、暫くのあいだ積読本だった本書。読み出しがとてもカッタルイと思ったが、物語が進むにつれてどんどん引込まれていく。親父を中心に語られる物語は、女性が読むと違和感があるかも知れないが、2児の父親として読むと、妙に納得してしまう。特に、終盤は自然と涙が溢れてしまうという感じ。装丁の暗闇にガソリンスタンドの看板と小さな月(?)が、良く合っている。

  • あー

    なんていうか

    胸がいっぱい。

    あったかい。


    こういう形で誘われる涙は、最高。



    頑張れ、一雄。

    サイテーな現実を一歩ずつ一歩ずつ変えて、必ず広樹と美代子と一緒に花を手向けに行くんだよ。

  • 泣いてしまった。わたしはまだ結婚もしていないし自分の家庭を持たない、子どもであるが、それぞれのキャラクターに導かれて、自分ならどうだろう、と考えられた。家族とは、自分とは、どうなんだろう。
    色々と考えさせられることがあった。

    父に、読んでほしい、と初めて思った。
    2013.06.03


    (2013.06.25 追記)
    妹と母に勧めたところ、二人とも涙していた。特に、母は重なる部分があったらしく、胸がぎゅっとなったそう。勧めてよかった。

  • 話は「時をかける少女」お父さんバージョンみたいな感じなんですが、決定的に違うところは、どんなに過去に戻ってみても、未来が変わらないところ。どんなにやり直したいと思っても、そこには他者の考えや行動がついてくるわけで、自分の思ったとおりには行かないという現実。だからこそ人は今いる自分で頑張らなきゃいけないし、繰り返すことができないのだから、一瞬一瞬を大切にしなくてはいけない。
    主人公の和夫も息子の広樹は結局引きこもりだし、妻はテレクラであった男と肌を重ねている。でも主人公が過去の過ちを知ったことで、現在の自分の在り方を変えることができた。だからこれからの未来は過去を知らなかった自分とは違う道へと進んでいけるのかもしれない。とても明るい終わりで、そして考えさせられました。

著者プロフィール

重松 清(しげまつ きよし)。1963年、岡山県生まれの小説家。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て、フリーライターとして独立。ドラマ・映画のノベライズなどを手がけたのち、1991年『ビフォア・ラン』で小説家デビュー。
1999年『エイジ』で山本周五郎賞、2000年『ビタミンF』で直木賞、2002年『流星ワゴン』で「本の雑誌年間ベスト1」、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。
山本周五郎賞、講談社ノンフィクション賞選考委員を務める。2017年、早稲田大学文化構想学部客員教授に就任。
『とんび』、『青い鳥』、『流星ワゴン』をはじめ、多くの代表作がドラマ化、映画化されている。

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