幕末気分 (講談社文庫 の 12-1)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 34
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062750387

作品紹介・あらすじ

「幕末」は、テロや不況、災害に見舞われた幕府の末期である。歴史が激動する転換点に、江戸から長州征伐で出張した同心は大坂で遊興し、元農民の歩兵は吉原で暴れる。この危機感の欠如といい加減さは現代に酷似し、身近にすら感じられる。大混乱時のリアルで意外な実相をあらわす七つの事件。読売文学賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 幕末の裏側。
    7編からなるまぁ短編っちゃ短編けど
    切り口というか教科書とか
    よくありがちな歴史の表面だけ
    サラッと描いたとかじゃない濃い部分。
    というか何それどうなってんのとか
    幕末と一言で言えども、当たり前けどエネルギーの使い道が
    全部違ってまたそこも面白い。
    しかしこの作者の方、徳川慶喜すんごい嫌いなのかしら…とか。
    幕末はこんなにダメでした!みたいな。
    所詮寄せ集めの兵隊では何も出来ないというか
    治安もそりゃ悪くなるわな。
    吉原もそりゃ世の中傾くと今まで通り営業できないというか
    恨み辛みある人もいるだろうし。
    彰義隊の存在をこの本で知りました…むむっ
    あんまり幕末のことなんとなくだったけど
    これはとても良い。

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著者プロフィール

野口武彦(のぐち・たけひこ)
1937年東京生まれ。文芸評論家。早稲田大学第一文学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。神戸大学文学部教授を退官後、著述に専念する。日本文学・日本思想史専攻。1973年、『谷崎潤一郎論』(中央公論社)で亀井勝一郎賞、1980年、『江戸の歴史家─歴史という名の毒』(ちくま学芸文庫)でサントリー学芸賞受賞。1986年、『「源氏物語」を江戸から読む』(講談社学術文庫)で芸術選奨文部大臣賞、1992年、『江戸の兵学思想』(中公文庫)で和辻哲郎文化賞、2003年、『幕末気分』(講談社文庫)で読売文学賞、2021年に兵庫県文化賞を受賞。著書多数。最近の作品に『元禄六花撰』『元禄五芒星』(いずれも講談社)などがある。


「2022年 『開化奇譚集 明治伏魔殿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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