時生 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 17220
感想 : 1458
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062751667

作品紹介・あらすじ

「あの子に訊きたい。生まれてきてよかった?」
悩む妻に夫が語る、過去からの伝言

不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、20年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った――。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。

感想・レビュー・書評

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  • 『時生』東野圭吾さん

    1.購読動機
    ナミヤ雑貨店の奇蹟。
    こちらを購読する過程で、時生も是非という声が
    ツイッターの読書繋がりの方に多かったためです。
    半年前に読みたい本に登録しました。
    そして、5月18日から23日にかけて約1週間かけて読了しました。

    2.どんな印象の本なのか?
    え?どうなるの?ハラハラ、ドキドキしたい。
    え?そうなんだ、、、
    そして、読了後に、静かに余韻を楽しみたい。
    また、欲張りだけれど、涙を流してすっきりしたい。
    そんな人向けです。

    また、高校生、大学生で、これからの人生、何を軸に? と少しモヤモヤしている方にもオススメかもしれません。
    それは、主人公が皆さんの年代に近しいからです。

    3.本書から感じとることができたこと
    東野圭吾さん。
    やっぱり、ミステリーという単純な枠でくくるのは違うよね、、、とその認識を確固たるものにする小説です。

    「人間、未来を感じとれれば幸せを感じることができる。
    未来って明日だけではないんだ。
    未来は心の中にあるんだ。」

    時生。
    彼という人物、またこの物語によって、僕たちが、今の2020年にぶつかっている困難な環境にする認識の持ち方を教えてくれるような気がします。

    ①人のせいにしない。
    ②受けいれる。
    ③自分の人生は己で決めていく。
    ④そして、何よりも、生かされていること、命あることに感謝する。
    ⑤その命は、未来を、そう、僕たちの心の中に光りを照らすものだということ。

    #読書好きな人と繋がりたい

  • トキオくんは過去を変えたのかしら?
    彼が関わった事で現在がある訳で、彼が関わらなければ彼自身生まれてない訳で...
    お話は面白く楽しく読めました‼︎

    拓実さんがお母様のことを最後に理解出来て良かった。
    拓実さんがお父様のことを知れて良かった。
    麗子さんを救って拓実さんと結ばれて良かった。
    でも、そうならなければ現在はなかった...
    トキオくんは新しい旅に出る。お話グルグル廻って行くのかしら⁉︎

    ウルっとさせられるお話でした。

  • 面白く サクサク読めました。
    涙を流す所まではいきませんでしたが・・・。

    大阪の地名がいっぱいでてきます。
    難波から谷町9丁目、上本町、鶴橋ときて最後は今里!!
    私の職場は今里で、毎日鶴橋、上本町は通っている。。

    そういうこともあり、とても面白くあっという間に読み終えました。

    ただ、一番最後の場面での私の思いとしては、トキオの旅は続くのではなく終わったように思いました。

    やっぱり 人生 人のせいにばかりするのではなく、足を地につけ しっかりと公開しないように生きないといけないと思いました。

  • 最後の一行のために読みました

  • 自分の子供が若い頃の自分に会いに来る話。
    タイムトラベラー作品で文庫本にしては厚めですが読みやすかったです。
    若い頃の主人公はどうしようもない若者で、イライラしちゃう言動が有りますが、話が終盤になるにつれて精神的に大人になっていきます。
    主人公がトキオから言われた『生まれてきてよかったと思ってる』の意味が分かるのは20年後。
    読み終わってからまた最初の方を読み返すと新たな発見が有って面白い作品でした。

  • 難病を患い、これまで精一杯病魔と闘ってきた息子(時生)であったが、
    ついに力尽き、彼の意識は途絶えた。

    無情にも『死』は夫婦の下から愛する息子を連れ去ろうとしている。
    うなだれる妻。
    しかし、夫は…

    「実はな…。話しておきたい事があるんだ。」

    ??

    目を充血させながら夫を見上げると、彼はこう言った。

    「俺は昔、時生に会っているんだよ。」

    その瞬間、

    すでに死の淵で彷徨っている時生の意識下へ
    ど~~っとなだれ込んで行く。

    死とセットになった『別れ』を、ぶつんと切ってしまった強引さ。

    死の国とも生の国とも言えぬ、
    どちらとも無い、この何もかもが始まる前の、この未知の国で。

    一体、何が起こるのか?
    時生は、まだ若い父親をどこへ導こうとしているのか?

    無我夢中で読んだ。

    何度も何度も泣いた。

    時を超え、死を越えてしまったら、もう何も残らないものだと思っていたが、
    何も失ってはいない事にも気付いた。

    最期の台詞を聞いてしまったら、

    もう一度読み返さないわけにはいかなくなる。

    読み終える、と言うこともまた、無いのかも知れない物語。

    間違いなく、名作!!

  • 3.4
    →主人公の若い頃が、どうしようもなくダメ人間で読んでいて腹がたつ場面もありましたが、時生がずっと見捨てずに、いい方向へ導こうとする姿に感動しました。
    時生の人生が、幸せなものだったらいいなぁと思います。

  • 数ある東野作品の中でも好きな作品のトップクラスにくる物語だ。
    拓実には余命いくばくもない息子がいる。
    残された時間はもうわずかだ。
    そんなとき、拓実は妻に二十数年前に出会った少年の話をはじめる。
    若い頃の拓実は投げやりな人生を送っていた。
    そんな拓実の元にトキオは現れた。
    やる気のない拓実をときに叱り、ときに励まし、消えた千鶴の行方をふたりで捜しはじめる。
    どんなストーリーなのか?
    骨組みだけを説明するなら3行で済んでしまいそうな、どこにでもあるような、誰にでも思いつくようなストーリーである。
    でもそこに、東野圭吾という作家の手が加わったとき、ありきたりなストーリーは感動的な切ない物語へと変貌する。
    拓実とトキオ、ふたりの場面が楽しい。
    まさに生きている!!と実感させるトキオの行動力や真剣さが、後々になって切なさを倍増させる。
    読んでいて本当に面白い。
    面白いのに、最後の最後に感動が押し寄せてくる。
    やっぱり東野圭吾はすごい…とあらためて実感させられる物語だと思う。
    多くの人に読んでほしい。
    そして、最後まで大切に物語の世界に浸かりきってほしい。
    きっと何にか得るものが必ずあるはずだから。

  • 拓実は、不治の病を患う息子の最期にふと、
    20年以上前に息子と同一名を乗る人物と出会った記憶を思い出す
    実は息子が死んだ直後にタイムリープし、未来に対する意味づけを行ってくれていたのだと気付く

    未来とは、単なる時系列的線上に位置するものではない
    悲惨な境遇、身体的ビハインドを負っていても、
    心の中で生(多くは愛する人が生きていること)を
    実感できれば未来(=希望)を感じることができる

    息子の死がなければ、
    自身の価値観形成や妻との出会い、曳いては息子にすら出会うことはなかった

    過去を振り返った時に「あそこで自分は変われた」と言えるターニングポイントが今後もくるだろう

    実はその出来事に感謝している未来の自分がタイムリープしてきて、
    人間関係や判断に意味づけを行ってくれているんだと考えると、後悔のない選択を意識できる気がする

  • 前々から東野作品でお勧めされていたので読んでみました。いやぁ~。正直、おもしろいっすねぇ~、東野!!って思った。難病と戦い続けるが、最期を迎える息子。そしてそれに立ち会う両親。そぅ、そして物語は動き出す。個人的には最後に主人公が発する一言が、胸を熱くさせますな。それじゃ、また困っちゃうぜ。って、ちょいとニヤニヤしちゃいますね。読み終えた後の爽快感はGoodですよ。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

「2022年 『希望の糸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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