文庫版 百器徒然袋 雨 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 281
  • Amazon.co.jp ・本 (754ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062751803

作品紹介・あらすじ

「推理はしないんです。彼は」。知人・大河内の奇妙な言葉にひかれて神保町の薔薇十字探偵社を訪れた「僕」。気がつけば依頼人の自分まで関口、益田、今川、伊佐間同様"名探偵"榎木津礼二郎の"下僕"となっていた…。京極堂をも巻き込んで展開するハチャメチャな妖怪三篇「鳴釜」「瓶長」「山颪」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 榎木津が大好きな身としてはうれしい一冊だが、しかしストーリーという観点からいうといまひとつの感が否めない。とにかく榎木津を描くことを目的とするのであればもっと徹底してほしいし、物語としての面白さを求めるのであればもう少し捻りがほしい、といったところ。

  • 久しぶりの百鬼夜行シリーズでしたので、ある意味良いリハビリになりました。(笑)
    榎木津さんも楽しいですが、それに振り回される人たちも滑稽で良かったです。
    自分のお気に入りは「山颪」ですかね。現時点で一番好きな「鉄鼠」とも繋がっていましたし。

  • 変人だろうが躁病だろうが、うちは榎さんが好き笑

  • 薔薇十字探偵社とそれに巻き込まれる人達。ついでに中禅寺もかなり遊んでいるように思う。
    「鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱」「瓶長 薔薇十字探偵の鬱憤」「山嵐 薔薇十字探偵の憤慨」
    全体を通して悪ふざけな中禅寺。中禅寺はこの百器徒然だと妙にはっちゃける。あの中禅寺が?ってなる。
    特に「山嵐 薔薇十字探偵の憤慨」が笑える。最凶トリオが高級茶寮乗り込んだ時点ですでに勝敗は決している。しかもやっぱり関口は美味しい思い出来ない運命。
    もはやギャグ。ギャグとして面白かった。

  • 京極堂さんの長編シリーズの合間にあった(という設定で)榎木津さんの薔薇十字探偵社がメインの中編集。

    ただ、この作者さんのお話は前の話を知っていないとイマイチわかりにくいところがあり、この本も別にいきなりこれを読んでもそれなりには楽しめるだろうけれど、やっぱり今までの京極堂長編シリーズを読んできた読者さん向けなんだよね。

    我が家的には京極堂長編シリーズは『狂骨の夢』がピークで、その後の『塗仏~』とか長すぎてグダグダだったし、どれもこれくらいの長さだといいのに…と思えた3篇が収録された1冊でした。

    まぁ、都合の良すぎることが多いけれど、それはそれで…(笑)
    それなりに味のあるキャラクターたちは、本当にたいしたものだと思いますし…。

  • 姪を有力者の息子に強姦されたが泣き寝入りを余儀なくされ,困り果てた挙句紹介された探偵社・薔薇十字探偵.そこで出会った自称名探偵,榎木津礼二郎は,調査も推理もしない変人探偵だった.「僕」はいつの間にか名探偵の下僕となり,ハチャメチャな事件に巻き込まれる.

  •  もー、この本大好きです。何回目かわからないくらいの再読です。4、5回目かと思われます。でも何度読んでも楽しいのが京極さんの作品です。
     やっぱり榎さんはかっこいいですし、魅力的です。最初はこの神様目的で百鬼夜行シリーズ読んでいたなとしみじみ思いました。榎さんの人気が高いのもわかる気がします。
     でも、今1番大好きな関口くん。作品の中で登場人物が話題にあげるたびにワクワクして仕方ないです。
     そして最後の山嵐のお話で待ちに待った関口くんご本人が登場。通勤の電車で読んでいたのですが、ドキドキが止まらなかったです。なんでこんなに好きなのかってくらい大好きです。
     この勢いで次は陰摩羅鬼読みます。

  • 百鬼夜行シリーズを全部読もうと思い、買ったのはいいが長い間積んでおいた作品の一つ。
    とあるコーヒー屋さんの娘さんと、京極さんの話になり、「そういえばまだ読んでいない作品があったな」と思い読み始めた。読み始めると、意外とすぐに読み終わってしまった(阿部寛さんが解説で、「ところが、ひとたびページをめくればストリーにグイグイ引き込まれてゆく・・・・・・(このことは京極作品のファンのならみなさん経験ずみのことでしょう)。737~738頁。」と書いているようにスルスルと読んでしまった)。
    次読む作品は、百器徒袋ー風(書いているこの時にはもう読んでいるのだが)。

  • ★4.0
    再読。「そうだ!僕だ。お待ちかねの榎木津礼二郎だ!」。ハチャメチャ探偵・榎木津をメインに据えた、スピンオフ的な位置づけの1冊。とにかく榎さんの暴走が面白くて、彼の一挙手一投足に笑いが止まらない。そして、お馴染みの主要なキャラクターたちが、全3編に余すところなく登場する。中でも、何度も話題に上りつつ、満を持して登場した関口が印象的。また、語り部となる“僕”の名前すら明かされないのも楽しい。「瓶長」「山颪」は「陰摩羅鬼の瑕」の後日譚になるけれど、事件の詳細には触れていないので先に読んでも楽しめる。

  • おもうがまま大暴れする榎木津さんに再会したくなり、本書を手に取る。結果、内容をすっかり忘れているシリーズ本編が読みたくてたまらなくなってしまった! うう、手元にないのに……と泣き崩れつつ、榎さんの奇矯ぶりや京極堂の弁舌を堪能。いとしの関口さんの登場を心待ちにさいごまで名前の出てこない主人公の狼狽え、飲み下したのちの順応を楽しんだ。「鳴釜」での揺らがない京極堂の発言と、榎さんの怒っている人間に「怒ってるんだろ?」と聞けるこころ。きっと初めて読んだときも眩しくおもったことだろう。榎さんの馬鹿ぶり、まったく神!

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プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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