発火点 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062751995

作品紹介・あらすじ

あの夏、なぜ父は友人に殺されたのか

12歳の夏に父を殺されてから、怒りと苛立ちを胸に1人で生きてきた。親を殺された者を見る、好奇の視線に抗うように。あの夏に何があったのか。なぜ父は友人に殺されたのか。21歳の今、敦也はなくした9年を埋めるために再び故郷を訪れる。胸に迫る衝撃の真相。著者の心情が強く投影された、魂の軌跡。

感想・レビュー・書評

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  • 9年前12歳の自分を振り返り事件を追いかけ成長?する物語り
    主人公もクズなんだけど、私は3ページくらいしか登場しない、劇団女優にイライラした。
    この女優の描写は秀逸。嫌いだわ、この人。
    で、全体を通して何度も思ったのは
    「なんでお母さん我慢したんだろう?」
    ってこと。もう少しお母さんの気持ちが表してあっても良いかな?と思ったけど、
    最後の最後、この文章が何のために書かれたかってところで、ああ、お母さんの気持ちは主旨と違うのか、、と納得。

  • まあまあ

  • 12歳の夏に父を殺された敦也。
    21歳になった彼は、真の殺害理由を知るため故郷を訪れる。
    自分勝手で弱くて責任感もない敦也に共感できる部分はない。
    ただ、家庭環境が人生に与える影響は大きい。
    現状を打開したいと願った12歳の彼を思うと胸が痛くなった。
    これはミステリーというよりも再生の物語だな。

  • 読んでる最中も読んだ後もなんだかもやもやしっぱなしだった。

  • う〜ん。。。

    何だろう…題材も悪くないし、それなりに読み進められたんだけど、何かが足りない。

    登場人物全てが中途半端に進んでいき終わった感じがする。

  • あらすじ
    あの夏、なぜ父は友人に殺されたのか

    12歳の夏に父を殺されてから、怒りと苛立ちを胸に1人で生きてきた。親を殺された者を見る、好奇の視線に抗うように。あの夏に何があったのか。なぜ父は友人に殺されたのか。21歳の今、敦也はなくした9年を埋めるために再び故郷を訪れる。胸に迫る衝撃の真相。著者の心情が強く投影された、魂の軌跡。

  • あまりにも酷い物語で最後まで読むのが苦痛だった。
    結局何が言いたかったんだろう?親を殺された少年が事件を乗り越えて成長していく姿?
    いや、主人公は最後までクズのまんまだった。
    あまりにも自己中で自分は不幸な人間だからどれだけわがまま言っても許される。周りの人間はなんで俺の思い通りにならないんだ的な事やってて、寂しくなったら逆に追い回して勝手に大人になった気になっちゃって、父親が殺された理由も全く理解出来ないし、ただ読んでて胸くそが悪くなる作品でした。自分に取っては初めての作者さんだったけど多分次はないかな。

    • ありんこゆういちさん
      分かります!この本は無いなと僕も思いました。しかしながらこの作者の「奪取」は青春を感じる読んで後悔しない傑作なので、これに懲りずにチャレンジ...
      分かります!この本は無いなと僕も思いました。しかしながらこの作者の「奪取」は青春を感じる読んで後悔しない傑作なので、これに懲りずにチャレンジして頂きたいです。僕の中でもハズレも多い作家さんなのですが。。。
      2018/03/04
  • いまいち!
    12歳の夏に父親を殺された少年の成長ストーリー?+その殺人の真相を探る物語

    主人公のクズぶり、回りくどい表現、真相があいまい、というところですっきりしない読後感でした!

    子供のころの自分(12歳)と現在の自分(21歳)の独白が章毎に入れ替わって話が進みます。

    その中で、まずはなんといってもこの主人公のクズっぷりがうんざりきます。
    結局そのクズっぷりは自分が嫌っていた父親と同じということにもなるのですが、あまりにひどく、いらっときます。
    さらに、犯罪被害者という立場になるわけですが、そこを掘り下げているわけでもなく、単にウジウジすねているガキをことさら強調して描いています。
    読み進めていくと、それがこっちにも伝染して、どんどん気持ちがネガティブになっていきます(笑)

    そんなだらだら感が続いて、二人の女性との出来事、新聞記者との事件から、急に主人公が成長します。
    そして、ページも少なくなってきた後半には、探偵役となって、父親の死の真相にあれよあれよと迫っていきます。
    なんで、そんな急にてきぱき、さらに理路整然と論理的に死の真相を思い描けるのか?
    あれほどウジウジのクズっぷりを発揮してきた主人公と同一人物とは思えないほどのギャップです(笑)

    さらにその真相も、本書では、確実な真相としては表現しておらず、主人公の想像の中で完結させています。
    これがまた不満です。

    さらに文章全体が回りくどく、これまたうんざりします。なんでこんな回りくどいのかというのも、最後には明らかになりますが、もう読みつかれちゃいます。

    ホワイトアウトはよかったんだけどな..

    ということで、ホワイトアウトのようなエンターテイメントを求める人には本書は不向き

  • 角田さんのエッセイで紹介されていた本。幼い頃に父親を殺された青年が過去を振り返って真相をたどる。でもミステリーというより暗い青春のお話でした。父の死の謎も最後の畳み方も正直微妙だけど、この青年のひねくれ具合がものすごい。自分でそれを意識してても直せない、甘えて、人を信じず、でもわかってほしい、愛して欲しい。本当ダメダメだなーと呆れつつ、そこに私自身の姿も見えてしまいました。

  • 奪取が面白かったので、別のを読んでみた。
    感想が難しい。。。
    なんて書いてよいのか良く解らない。

    しいて言うなら、
    面白くなくもなく
    面白くもなかった。

    題材が重過ぎて、四肢に絡みつく感じ
    ココロを抉ったり、響く言葉はあったけど
    フィクションにしては陳腐で
    ノンフィクションにしてはリアリティーがなさ過ぎて
    チョッピリ残念な一冊

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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