照柿(上) (講談社文庫)

著者 : 高村薫
  • 講談社 (2006年8月12日発売)
3.48
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  • レビュー :97
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752459

照柿(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 単行本版は既読。高村薫作品で最も愛する1冊。
    もう何度読み返したことか。

    高村女史の作品は文庫本化にあたって大幅に改定されるんで
    未読だったこちらを読んでみた。
    冷血下巻の図書館順番待ち中でもあったので。
    元より読みやすくなっている気はする。特に違和感なし。

    いやー久しぶりに読むとあまりに官能的でびっくりするね。
    他作品には無い生臭さ。全編に汗の匂いがするような。
    合田雄一郎を愛してやまないのだけれど
    この作品の彼が人間臭くて一番好きなんだよね。

    さてと
    下巻に出てくるハズの秦野のとの手本引きのシーンは改定してるくだろうか。
    大好きな場面なんで弄っていて欲しくないんだけど。
    不安と期待を胸に下巻へと進む。

  • 単行本との違いを読みたいために。

  •  昔々、テレビドラマでやってたのを見たけど、何がなんだか分かんなくて途中で放り出した記憶……(´ェ`)ン-…

     原作を読んでみたら、それも当然だと思った( ´ ▽ ` )ノ
     とにかくめんどくさいキャラばっかり( ´ ▽ ` )ノ
     合田という潜在的同性愛者がそれを自覚せず(もしくは自覚してるのに頑として自己肯定せず)、悶々と悩み続ける話( ´ ▽ ` )ノ
     相手は幼なじみの工員であり、元義兄の検事であり……その両者もまた、合田と同じ潜在的同性愛者( ´ ▽ ` )ノ
     そこに、一目惚れした謎の女だの義兄と双子の元妻だの、間に挟まってくるから、ほんとにややこしい(>_<)
     同性愛を認めたくないがゆえに、ムリに自己設定した三角関係(>_<)
     偽りの恋心・欲情だから、彼女らをどうしたいのか・彼女らにどうしてほしいのか、合田ら自身にもわからない(>_<)

     こりゃ、筋だけなぞって映像化しても面白くはならないや( ´ ▽ ` )ノ
     基本、心理劇だからね( ´ ▽ ` )ノ
     幼なじみが殴り合ったら、それでモヤモヤが解消されてすべてチャラ、ってのがこの手の話の常道なんだけど、本作ではそうならない(>_<)
     一筋縄ではいかないキャラクターぞろい( ´ ▽ ` )ノ
     リアルと言えばリアル、変といえば変( ´ ▽ ` )ノ
     そこが一番の読みどころなんだけどね( ´ ▽ ` )ノ

     溶鉱炉のリアルさもまた異常( ´ ▽ ` )ノ
     警察組織を微に入り細に入り描きこんだミステリーは星の数ほどあるけど、工場仕事をこれだけ緻密に描写した作品は他にないのではなかろうか?( ´ ▽ ` )ノ
     ここまでやると、もうなんの話だか分かんなくなるくらい( ´ ▽ ` )ノ
     仕事に取り憑かれてるって点では、合田も幼なじみもまったくの同類だね( ´ ▽ ` )ノ

     肝心のホステス殺しは彼らの心理描写の陰に隠れてしまいがちだけど、こっちもこっちで興味深い展開( ´ ▽ ` )ノ

     下巻の展開が楽しみ( ´ ▽ ` )ノ
    「マークス」みたいなことにならないといいけど( ´ ▽ ` )ノ


     しかし、合田に「ごうだ」ってルビが付けられると、どうしても「ゴーダくん」、さらには(おなじ業田良家作の)「執念のデカ」をついつい連想しちゃって困るな……(´ェ`)ン-…

    2018/01/01

  • 2人の主人公、達夫と雄一郎が30代のはずなのに親父臭い。2人が再会してそれぞれの目線で相手を見るようになって、ああ、若いんだと感じた。
    それにしても、お互い草臥れていて、僻みっぽくて、なんだかセコイ。

    この作家さん初めてで、読んでる最中は絶対男性だと思ったけど、wikiってみたら女性⁈しかも大学はICU⁇
    一体どういう人生歩んできたんだろう?

  • 高村作品、なかなか入り込めない

  • 高村氏の小説を読むのはレディジョーカー、マークスの山に続き3作目です。
    中年の男性同士の嫉妬や感情の絡みがテーマでしょうか。一見ミステリー風ですが、ドロドロの人間関係が描かれ、濃厚で壮絶で苦しいです。普遍的でありながら目を背けたくなる箇所を容赦なく突いてきます。
    後半は夢中で読み、あっという間に読みきりました。誰にとってもやるせなく、切ないです。
    万人には薦められないですが、深い痛みや挫折を経験したことのある人には共感できる部分があると思います。ずっしりと重いです。

  • 久々の高村ワールド。
    白いスニーカーがトレードの合田、どこかクールな彼が嫉妬に苦しむところも面白い。
    タイトルの「照柿」は色なのですね。
    臙脂色などの描写も非常に印象的です。
    早く下巻が読みたい!

  • この読後感をどうしたらいいのかわからない。
    不条理に満ちた世界をつきつけられ、そこにカタルシスはなく、その不条理さを受け止められなくて、やりきれない。
    達夫に共感出来るかといったら、同情がせいぜいだけれど、落ちていく姿には、「人間、こういうものかも知れない」と思わされる。
    合田刑事は……あなた、それやったら刑事としておしまいでしょう、という行動ばかりで、さまよう彼に、ついていけなかった。
    『マークスの山』のときの、迷いながらも突っ走る刑事の姿は何処に……

    高村さん、「隠微」っていう表現が好きなのね。
    と頻出するので思うのだけれど。
    合田刑事の元義兄、加納検事。
    結局、合田と加納と合田の元嫁であり加納の妹である三人の関係は何なの……加納と合田の間が隠微なのか、加納と双子の妹の間が隠微なのか、すっきりしない。


    画伯にこの不条理感を訴えたら、
    「レディ・ジョーカーで、少しすっきりする。雲間からのぞく光くらいだけど、それでもすっきりする」
    だそうで……読むよ!

  • 2013.9
    私には読みにくかった。
    一度に、押し寄せるてんでバラバラの感情。追い込まれる様。
    なんか苦しかった。

  • 相変わらず序盤のスピードは弱め。
    大いなるフリが続く。
    これがダメな人もいるだろう。

    合田とその周りのキャラもなんとなくつかめてきた。

    今後どうなっていくのかは気になる。

    マークスの山の最後を超えるものになるかなぁ。

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