- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062752527
作品紹介・あらすじ
吉川英治文学新人賞に輝いた傑作短編集
安政7年3月3日、井伊家の密偵・可寿江(かずえ)は水戸浪士の不穏な動きを察知し、主君でかつて恋人でもあった直弼に通報しようとするが。「桜田門外の変」「箕輪心中」などの事件を題材に、江戸市中で懸命に生きる人々の、運命を変えた1日を描いた時代小説短編集。全4編を収録。<第24回吉川英治文学新人賞受賞作>
感想・レビュー・書評
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連作短編集、といってもテーマは運命を変えた一日を取り扱ったもの。変わってはいるが、なかなかに、なかなかである。素晴らしい。
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うーん
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昨年の大河ドラマ「篤姫」を見て
自分の中で幕末ブームが続いていて。
大老「井伊直弼」の愛妾だった女性の話が
読めるというので手にとってみたのが、読むきっかけ。
「桜田門外の変」以外にも
歴史的な1日を様々な角度から
切り取って描かれた短編集。
うまいです。
構成とか視点とか。
時代物がニガテな方にもオススメできます。
江戸時代に想いを馳せました。 -
解説で、短編の名手阿刀田高が、この連作短編の妙味を賛している。いずれも江戸期のある一日を描いた好短編。
読後の感想としては、歴史上悪評の高い荻原重秀の罷免を描いた「立つ鳥」、桜田門外の変を井伊直弼の妾の視点から描いた「釜中の魚」が、特に印象に残った。
同作者の「奸婦にあらず」(井伊直弼の妾・村山たかが主人公)も読みたくなった。 -
L
短編集。どれも実話に絡めた話。に、しても重い。オモイ〜。 -
ちょっと読みづらいなぁ。
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井伊直弼の暗殺を防ぐために奔走する女の、暗殺当日の朝までの一日など、主人公の人生を変える一日を切り取って描いた短編集。
夫と妻、親と子、男と女、すれ違う人々の結末は色々だが、江戸の昔の人々も、現代と同じように生きていたんだと感じさせてくれる。
短編なので、時代小説初心者でもいける作品。女性らしい視点も新鮮です。 -
諸田玲子の筆の上手さを見せつけられた見事な連作短編集。
まずは読むべし!!