一号線を北上せよ<ヴェトナム街道編> (講談社文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752718

感想・レビュー・書評

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  • 筆者がベトナムの国道一号線を南北縦断した際の紀行文。筆者見たベトナム観が記されるが、個人的にはあまり共感できず。話が流れるように進むため、一つ一つの出来事描写があまり印象に残らない。

  • #115

  • 深夜特急の番外編のような感じだが旅の醍醐味が伝わってきて楽しい作品。いやあバックパッカーで旅に出たいな〜。このピークが終わったら休み取るからね〜

  • いろんな国に国道一号線がある。日本だと東海道にあたるルートがそうであるように、たいていはその国の大動脈ともいうべきルートだ。本書はヴェトナムの国道一号線を旧サイゴンからハノイまでたどった記録。
    沢木氏の旅の記録は、あんな面白いことがあった、こんなおっかないことがあったってことにはならない。何ということのない日々が続くし、珍しい所に立ち寄ったりするわけでもない。それでもしっかり読ませる力がある。気取っていないハードボイルドな味がある。……なんちゃって。実は沢木氏の著書で読んだのは『深夜特急』とこれだけだったりするんだけど。それでも前述の点は確かだろう。それと若き頃の『深夜特急』的な旅とはまた違った、円熟した旅っぷり、書きっぷりがまたよかった。

  • 沢木耕太郎著「一号線を北上せよ」講談社(2003)

    昨年12月の出張の際に立ち寄った成田空港のツタヤで見つけた沢木耕太郎の『旅する力』。インド行きの飛行機の中で、昔の世界一周した自分を思い出してしまった。そして再び2012年1月、本年度発の出張による機上の上で、再び沢木耕太郎を読み始める自分がいた。『深夜特急』以来、紀行文をあまり書いていなかった彼の紀行文を集めた本『1号線を北上せよ』。若かりし彼のユーラシア横断の旅と、大人になった時の彼の旅。旅のしかたが変わるのだろうか?

    今の自分と重複する気持ち、このむず痒さを言葉に落とし込んでくれる彼の記述。なんか大好きだなあと思った文章をいくつかピックアップしてみた。自分は昔何を考えて旅をしていたんだろうか、、、、そんな気持ちを飛行機にのりながら考えつつ、これからの自分について思いを馳せる。彼の本はいつも自分をそんな感覚にさせてくれる。

    * 歩いていると湿気を帯びた生ぬるい空気に全身を包まれ、薄く汗ばんでくる。私はこの東南アジアに独特のまったりした空気に触れると生き返ったような気分になる。水を吸った草木のように皮膚に張りが出てくるのがわかる。けたたましく走り回るオートバイの騒音もむしろ心地よく、微かに感じ取れる街の匂いも不快ではない。

    * クリスマス前のシーズンのヨーロッパが観光シーズンのオフとなるのはよくわかるような気がする。冬の寒さがこたえるということもあるが、このショーウィンドウの飾り付けが旅行者をものかなしくさせるからでもあるのだろう。なぜなら、旅人は、こうしたショーウィンドウをみるたびに、ここにはそこに飾られているプレゼントを贈る人も贈られる人もいない、ということを痛切に感じざるをえないからだ。

    * 旅をしていると大事なことがわかってくる。寒いときは暖かいお茶が一杯飲めればいい。おなかがすいているときはおむすびのひとつ、うどんの一杯が食べればいい。生きることに必要なものはほんのわずかなのだろうことがわかってくる。旅から帰ると誰もがすぐにこのことを忘れてしまう。だが、それはそれでいいのだ。旅先で覚えたその痛切な思いは決して消え去ることはない。私たちの身体のどこかに眠っていて、必要なときに呼び覚まされることになるはずなのだ。

    * その道とおぼしき通りはホテルから2,3分のところに位置していた。足を運んでみたが、見たとたん一瞬にして20年前を思い出すという具合にはいかなかった。このような通りだったような気もするが、はっきりとはわからない。おまけにいちど具体的に見てしまうと、記憶にあったものはさらに淡くなり、ふたたび記憶を呼び物して目の前のものと付き合わせることができなくなってしまった。

  • 沢木耕太郎さんの著書で初めて読んだ本。

    それまで恥ずかしながら沢木さんのことは知りませんでした。

    自然体な旅のスタイルがものすごくかっこよくて、まねしたくてもまねできない。

    またベトナムに行きたいです。

  • ベトナムをホーチミンからハノイまでバスで北上する旅.ニャチャンにも立ち寄っている.ベトナムを縦断したい.

  •  別に紹介している「深夜特急」は、80年代以降、どれだけたくさんの若者を海外へ向かわせたことだろうか。この本は沢木耕太郎の紀行短篇集。タイトルにある一号線はベトナムを南北に貫く国道で、沢木は(やはり)バスで旅をする。その様子は、かつて深夜特急を読み、旅に出たり出れなかったりした世代には、あらためて旅のスタイルを提示してくれる。「深夜特急」にポルトガルの印象的なシーンがあるが、心に残る思い出の地を再訪するのを逡巡する気持ちも、年を重ねるとよくわかる。

     パッケージツアーではなく、自分でチケットとホテルを取って旅する。いまはそれがどれだけ簡単にできるようになったことか。彼がある目的を持って一号線を北上したように、自分の一号線をみつけて、旅のプランを立てたくなる。 そういえば北海道放送の伝説のテレビ番組「水曜どうでしょう」は最終シリーズでベトナムを北から南へカブ(50cc)で南下した。同じ一号線で出会ったものと感じたものの違い。こちらはDVDが出ているので、比べてみると面白い。

  • ベトナムをホーチミンからハノイまでバスで移動する話し。

    それはそれで興味があるのですが、著者の年齢のせいだと思うのですが、深夜特急なんかと比べると圧倒的にみずみずしさがない感じ。まあ、50歳を越えての作品なので仕方ないでしょうが。

    読んでも、ベトナムに行きたい!と思えなかったのがちょっと残念です。
    ただ、巻末の高峰秀子との対談は面白かったです。

  • 『北上すべき一号線はだれにでもある』


    旅人のバイブル『深夜特急』で著名な沢木耕太郎さんの紀行文。


    たしかに、深夜特急の旅のほうが行動が荒削りだったり悩んでとことん沈んだりで若さ全開だったのでそれにくらべるとだいぶパワーダウンしますが、やっぱり沢木さんの旅の文章を読むとパスポートとお金片手に空港へ行きたくなる衝動に駆られますねw


    ちょっと笑ってしまったのが深夜特急のときから二十年あまり経って年をとったせいかベトナムの旅先で遭遇した日本人団体客(ありがちな感じの団体客)の軍団をみて、『こっちのほうが気楽でいいんじゃないか』とふと思ってしまう場面です。


    沢木さんがそんなこと思うことにショックを受けつつ笑ってしまいました。


    わたしは沢木さんが書く街の雰囲気(市場だったり寺院だったり)がとても好きなのでこの本を読んで幸せな気分になりました。


    深夜特急の余韻を味わいたい方は一読してみては。




    一冊まるまるベトナムについてかと思いきやそうでもなかったです。正直あまり面白くない章もありました…。


    メインのベトナムの話以外ではわたしはパリとマラガの話が気に入ってます。



    ちなみにわたしが『北上したい一号線』はフロリダ州のマイアミ~キーウェストです(これだと南下だけど)この本読んで実現させようと思いました。

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著者プロフィール

沢木 耕太郎(さわき こうたろう)
1947年東京生まれのノンフィクション作家、小説家。横浜国立大学経済学部卒業。大学卒業後、ルポライターとして活動、注目を集める。
浅沼稲次郎暗殺事件で刺殺された浅沼と、その犯人である少年を描いた『テロルの決算』で第10回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以後、バックパッカーのバイブル『深夜特急』をはじめ、スポーツや旅などを題材にした多数のノンフィクション作品、小説などを発表。2000年に初めての書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し話題となる。
2003年これまでの作家活動で第51回菊池寛賞、2006年 『凍』で第28回講談社ノンフィクション賞、2013年 『キャパの十字架』で第17回司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞。

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