一号線を北上せよ<ヴェトナム街道編> (講談社文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752718

感想・レビュー・書評

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  • あぁ。どうでもいいと思う。関係ない、と。

  • 筆者がベトナムの国道一号線を南北縦断した際の紀行文。筆者見たベトナム観が記されるが、個人的にはあまり共感できず。話が流れるように進むため、一つ一つの出来事描写があまり印象に残らない。

  • 読者自身が「深夜特急」のような高揚感を求めてしまうと失敗する作品。

    著者自身、「旅する力」で書いてるとおり、年齢なりの旅をしてしまっているところがかなり残念でならない。
    と思うのは、こちらの都合であろうが。

    どうしても、あの沢木耕太郎がアジアを旅する!となると期待してしまうものがある。

    なので、およそ平静な感覚の意見ではないことを前置きして書く。

    一般のパック旅行やツアーしか経験したことのない方にとっては、
    50歳にしてこれだけの旅を行うことが出来る著者はかっこよく映るかも知れない。

    「旅する力」で著者は旅には適齢期があるというようなことを書いているが、
    日本人はこういうリミッターをつけて納得しようとしてしまう傾向が強いように思う。
    まだ私が著者の歳になっていないからこういうことが言えるのかも知れないが、
    それを決めるのは他者ではなく自分だと思うのだ。
    バスの中で出会った中年の欧米人の「節約が目的のような旅」は確かに心の貧しい旅行かも知れないが、
    もし彼らがもっと嬉々としていたらどうだったであろうか。
    そして、若くても、「節約が目的」になって旅を全く楽しめていない人間などザラにいるではないかと思うのだ。

    著者は幸い満足のいく旅が出来たようだが、単なるアジア旅行本としては、
    イベントが少なすぎるように思うのだ。
    正に「沢木耕太郎」が書いてなければ、企画段階でなかった話にされるであろうほどに。

    唯一、ハプニングが起きて、著者の気持ちのブレが多少なりとも見えたハノイからの
    小旅行での著者の対応の仕方に懐かしさと感心を覚えることが出来た。

    その一方で、そういったハプニングにも対処出来る力がまだあるのに、
    極力そういったハプニングを避けて行動する旅に見える部分がなんだか寂しかった。

    感情がほとんど登場しないこと、情景描写過多であること、私自身がこのところ小説ばかり読んでいたこと
    もあって読み進めるのに時間がかかってしまった。

    但し、過多と感じた情景描写のおかげで、読む前から多少なりとも興味のあった
    ヴェトナムに更に興味が湧いた点は良かった。

著者プロフィール

沢木 耕太郎(さわき こうたろう)
1947年東京生まれのノンフィクション作家、小説家。横浜国立大学経済学部卒業。大学卒業後、ルポライターとして活動、注目を集める。
浅沼稲次郎暗殺事件で刺殺された浅沼と、その犯人である少年を描いた『テロルの決算』で第10回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以後、バックパッカーのバイブル『深夜特急』をはじめ、スポーツや旅などを題材にした多数のノンフィクション作品、小説などを発表。2000年に初めての書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し話題となる。
2003年これまでの作家活動で第51回菊池寛賞、2006年 『凍』で第28回講談社ノンフィクション賞、2013年 『キャパの十字架』で第17回司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞。

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