リトル・バイ・リトル (講談社文庫)

著者 : 島本理生
  • 講談社 (2006年1月13日発売)
3.31
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  • 本棚登録 :1540
  • レビュー :185
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752954

作品紹介

ふみは高校を卒業してから、アルバイトをして過ごす日々。家族は、母、小学校二年生の異父妹の女三人。習字の先生の柳さん、母に紹介されたボーイフレンドの周、二番目の父-。「家族」を軸にした人々とのふれあいのなかで、わずかずつ輪郭を帯びてゆく青春を描いた、第二十五回野間文芸新人賞受賞作。

リトル・バイ・リトル (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • この人の文章は好きだな、と思った。大げさじゃないことばの中に、大切なものが詰まっているような。

    思い出してまた読みたくなる1冊。

  • 派手さはないけど、穏やかな日常が心地よい。主人公ふみの家庭は母はバツ2、父親の違う妹ユウちゃんと複雑な環境だ。ふみはバイトで働きながらも、会えない父への想いや、自分の悩みを他人に打ち明けられない苦悩が印象に残った。あと、脇の登場人物の言うことも深い。書道教室の柳先生が言った「どんな言葉にも言ってしまうと魂が宿るんだよ」の心得を頭の片隅に置いておきたいな。

  • 透明感のある世界。
    整骨院で働く母、父親違いの妹、そして高校卒業後アルバイトをして暮らすふみ。女3人家族の日常と習字の先生やキックボクシングをするボーイフレンドたちとのふれあい。

    ----------------------

    なんとなく銀色夏生さんの世界感に似てる。大学のとき、この小説を読んだほうがいいと言ってくれた友人は銀色さんも薦めてくれていた。

    いい雰囲気で描かれているけど、現実のいやな部分もチクチク入ってくる。

    男女平等の現代にこんなこと言うと怒られるかもしれないけど、こういうところは女性の感性だな、と思う。すごい。男性にはマネできない雰囲気。
    ノーガードのところをえぐるような言葉の回し。それを透明な感じのなかでやるから全然いやらしくない。素敵。

    怖いときは怖いって毎回言えばいいじゃないですか、と、ふみに向かって周くんが言うシーン。
    BUMP OF CHICKENのメロディーフラッグみたいで、すごくよかった。

  • 島本理生を読み始めるときは、いつも深呼吸する。
    いつどこで自分の思い出が溢れ出てくるかわからないから。
    彼女の作品には、ひとのくすぐったい記憶を誘い出す力がある。

  • 好きな人と自転車で、どんだけ遠くまで行ったのか知らないけれど、歩いて帰ってくることにちょっと怯えるほどの距離を行って、ロマンスの後、警官に職務質問をされて、そそくさと帰ろうとしたら自転車が盗まれていて、ひえーと思いながらも、まあいっかと歩く。
    スタンダードだけど、一生記憶に残る思い出。そういう場面をラストに持ってきて、さらっと終わる。一言で言ったら、まあ、そういう小説ですね。

  • さらっと読めた。
    死や別れた父親など重い要素を持ち得るのに
    さわやかな作品。

  • 読み易いのだが、とりとめて感想がない。と言うよりも巻末の解説が小説の基本は「話すように書く」であると書いている。それなら、この作品はそれが出来ているのであろう。「どんな話してたっけ?忘れたわ!まぁ、いっか楽しかったし♪」的な会話はその時間が気持ちよいか楽しいか伝わるかなのだから内容なんて覚えてなくても良いだ(笑)03年 第25回 野間文芸新人賞受賞作

  • 読んでみて気づいたのは
    読後に何も残っていないこと。
    嫌いな内容でもなかったのになぁ。。

    人には色々な距離感があって
    自分と折り合いつけながら生きているんだなぁと。
    書道の先生との絡みがもう少し読みたかったし、恋人との行方もまだまだ過渡期だし、ゆうちゃんの立場からも切りこんだところも見たかったし。
    小さいなりに葛藤があるかもなぁって。

    長編でゆっくり読みたい気もしたかな。

  • 何も見えなかったというよりは、暗闇を見ていたのだと思う。

  • タイトルがしっくりとくる作品。『蹴りたい背中』以来。
    少しずつ揺れ動く気持ちが繊細に描かれていて、とてもリズムが心地いい。

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