サイキック戦争(ウォーズ) 新版 虐殺の森 (2) (講談社文庫)

  • 講談社 (2006年3月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784062753388

感想・レビュー・書評

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  •  前作ではベトナム戦争を題材にしていたが、近作ではカンボジア大虐殺を題材にしている。解説によると過激な帰農主義政策による弾圧が正体だという。ホロコーストといいシベリアの強制収容所といい、軍主導の弾圧はえぐ過ぎる。無尽蔵の暴力によるか弱き市民への攻撃は非人道の極みだ。上層部にはサイコパスが巣食っており、軍は悪魔の傀儡と化して虐殺を繰り返すのだろう。
     マッカーソンやアンジィ三姉妹、レジュー・ドールを倒し、物語は一応収まっているが『ヴァンパイヤー戦争』に比べると物語に物足りなさがある。

  • おおむね、1巻の内容を繰り返しているような感じだ。大切な女性が危険にさらされ、それを戦乱の中に探しに行く物語。1巻がベトナム戦争、2巻がその直後のカンボジアである。

    展開も結末もほぼ同じようなので、まあ飽きると言えば飽きるし、主人公の節操のなさにあきれたりもする。最後に全体をまとめる大きな対決があるのだけど、そこでもまたよく似たパターンが繰り返される。

    超能力は、前巻に比べて大きな扱いになっていくけれど、それでもタイトルから想像できるような雰囲気とは少し異なる感じがした。

    前巻で感じた虚無的な雰囲気はここでも同じ。ただ、繰り返しが多いだけに、むしろパターンにしか見えなくなってくる。物足りない。

    それよりも、随所に出てくる残酷で無意味な死が印象的で、読んでいて心が苦しくなる。作者のねらいであることはよくわかるんだけど、物語としての深みを与えるには至らず、ただ不快な気持ちだけを抱いてしまった。

    物語全体を覆う世界観にしても、平井和正の「エリート」や「幻魔大戦」を超えるものではなく、やはり物足りない。

    うーん。作者の別シリーズをこよなく好むものとしては、とっても残念な作品であった。

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著者プロフィール

作家・評論家。1948年東京生まれ。
79年『バイバイ、エンジェル』でデビュー。98年編著『本格ミステリの現在』で第51回日本推理作家協会賞評論その他の部門を受賞。2003年『オイディプス症候群』と『探偵小説論序論』で第3回本格ミステリ大賞小説部門と評論・研究部門を受賞。主な著作に『哲学者の密室』『例外社会』『例外状態の道化師ジョーカー』他多数。

「2024年 『自伝的革命論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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