ハゲタカ(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.03
  • (509)
  • (506)
  • (396)
  • (24)
  • (5)
本棚登録 : 3172
レビュー : 306
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062753531

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • わざとジャンルが偏らないように読んでいるというのに。
    あまりの面白さに一気読みしてしまった。

    単なる経済小説ではなく、周到な伏線がはってあるし、
    もう最後は完全にミステリーだ。

    バブル以降の日本の金融再編の事情をふんだんに盛り込み、なるほどそういうことだったのかと今更ながら納得できること多し。

    それにしても年利40%のファンドって。
    一般庶民には縁はありませんね。

    そして愛すべきキャラクター達は二作目でも、もちろん登場するんですよね??
    早く次ぎを読まねば。

  • ハゲタカとは 投資家のファンドをつのり、
    ハイリスクハイリターンの高率な利益を確保する。
    不良債権の買取 企業買収など 
    金融と企業の闇の中で暗躍するものたちのことである。

    鷲津政彦は、ジャズピアニストを目指していた。
    突然 ピアノが弾けなくなってしまった。
    船場で生まれ、もともと商才にたけていた 鷲津は
    ミューヨークの投資ファンドのパートナーになった。

    バブル崩壊の日本で、銀行の不良債権を買い叩く、
    銀行には表に出せない 不良債権が おおくあり、
    銀行は『バルクセール』をせざるを得なかった。
    それを ハゲタカは狙う。

    ニューヨークに勤務したことのある 三葉銀行 芝野は、
    そのバルクセールの担当者となった。
    (芝野は、ターンアラウンドマネージャーを希望していた)
    芝野は、初めてバルクセールのときに 鷲津と出会うが、
    鷲津の風貌は くたぶれた中年のおじさんにしか見えなかった。
    バルクセールを通じて 鷲津の実力を知る。
    情報収集力、戦術の立案力、交渉力、喧嘩力。
    その巧みさは 目を見張る。

    ターゲットは ゴルフ場 地方銀行 創業的製造業。
    その狙い方は大きな構想の中にある。
    まさに、日本を買う と気概に 満ちたもの。
    鷲津には、ある怨念があった。
    三葉銀行 飯島亮介は、頭取も知らない仕事の担当者であった。
    鷲津と飯島の見えないところでの暗闘。
    物語がミステリーとしても読みどころがある。

    デューデリジェンスの考え方が土地を基本にするのではなく
    その土地からどれだけお金を生み出すことができるのか?
    を基準におくところが なるほどと思う。
    本来のバンカーとは、なにかを問う。
    銀行の人に言えない不良債権、隠し口座、会社の私物化、
    ・・・膿が流れ出る。
    その膿を 吸血鬼のように 吸うことによって
    ハゲタカは 成長していく。

    アメリカの投資銀行 ゴールドバーグ・コールズの
    ファイナンシャル アドバイザー リン・ハットフードと
    鷲頭の会話が スノッブ である。
    その間合いがとても粋である。

    リンはいう
    『フェアーとかラブとは信じない。
    信じるものは パッションだけ』と。

    松平貴子というホテル ミカドグループの お嬢さんが、
    スイスのホテル大学に留学を決定するシーンから始まるが、
    彼女の その時々の決断は 
    びっくりするほどの意志の強さに 物語の伏線として
    貴重を形づくる。
    鷲野よりも貴子の生き方のほうが気になってしまう。

    一気に読みきって、
    確かに、日本人は大切なものをなくしてしまった
    とおもった。

  • え?これでおわりなの??貴子のミカドホテルグループはどうなったの??鷲津の貴子への思いは偽物なの?鷲津の復讐の物語だっていうのなら、結果(結論?)をあれだけで済ましちゃうわけ??芝野さんも、なんか中途半端にフェイドアウトだし?? う~ん。。。。あとがき読みながら、ホリエモンってこういうことしてたんだとその辺は納得??? 結末を楽しみに読み進んだのに不満大! とりあえず、それを解決してくれるのか、いや多分違った話になるんだろう気はしてるんだけどⅡに進みます。

  • 面白かった。
    ドラマティックな展開はないけど,金融業界の裏側を垣間見ることができて勉強にもなった。ファンドの買収には気を付けなくちゃいけないね。

    僕も日本を買収したいw

  • 面白かったー。決算前で仕事が忙しいので、いいカンフル剤になった。ガツガツ仕事したくなる。登場人物にもう少し共感出来たらもっといいんだけどなぁ。続けてハゲタカ2も読みたい。

  • カネのまつわるところに人の生き死にがあって~な話。そういう部分は他人事じゃない。

  • 1

  • まず、これだけの大作を、よくぞあそこまで圧縮させたなぁ、とNHKの脚本担当に感心しました。
    あ、これ、嫌みじゃなく、心からの賞讃ですよ。
    これが、原作ありのTV drama、そのあるべき形だと思いました。
    同じstoryを、丁寧になぞるだけのdramaは二流、と思います。映画も然り。
    そこに新しい息吹を吹き込めるかどうか、だと思うのですよねー。

    ちなみに、三流の作品とは、そもそものtasteをぶち壊し、呆れるほどの駄作へと貶めてしまった作品です。
    そしてそういう作品が、実は一番多いというのが哀しい真実ではあります。

    改めて、すげー小説を書いたもんだなぁと思います。
    fictionという但し書きはあるものの、どこまでがnonfictionなんだろう。
    金融とは何ぞや、資本主義とは何ぞや。
    そういうthemeを、seriousで重厚な雰囲気で語りながらも、あくまで娯楽小説です。
    dramaticな物語構成が見事なので、ぐいぐいと引き込まれていきます。
    一つの章が終るたびに、ほぉっと息を付いてしまうくらいの濃密さ。
    いやー、とても面白かったです。その一言に尽きます。

    fund、という存在への見方が変わることは確かでしょう。
    日本の経済界においてのfundは、とても歪められた形で取り上げられている事が分かります。
    venture capitalなんかが、これから必要となるものなのにね。
    この作品を読むことは正しい認識に基づいた、正確な評価の手助けになります。
    入門書として、というか、こういう世界への入り口として、とても良い作品だと思います。
    何よりも、楽しみながら読み進められることが素晴らしいと思います。

    そろそろ、こういう世界観をきちんと備えるべき時ですよね。
    こういう価値観が、いまの世界を支配している原則なのですから。

  • いろんな人の思惑が重なり行き交いながら企業の生き死にをかけて闘ってる感じ。ぞくぞくする・・・。

  • とっ散らかったストーリー、生硬な文章。誰を主人公にしたかったのか?誰にも共感できない。

  • バブル後の日本を題材に一気読みさせる小説。その後日本は変わったと言えるのかなぁ…。

  • 鷲津、芝野、松平貴子の3つの人生が徐々に絡み合っていき面白かった。
    今読むと一昔前の設定なので、もう少し前に読んでいれば更にリアルな感じで面白く読めたかなと思った。

  • 上下巻ともに、企業買収、銀行破綻に伴う銀行の立場、行員の心情を描いたりなど、経済小説としては読みやすく面白い。ハゲタカファンドの実情、日本の経済背景はリアリティがあった。鷲津の活躍から見えてくる貴子との関係はハゲタカとして精密機械のごとく銀行と企業との経済的業務に勤しむ姿と違った、恋愛要素の面も感じられた。鷲津と銀行員とのやり取りは息を飲まれる程の緊迫感があり、ハゲタカと言われる所以だと感じる。ゴールデンイーグルが示す意味が明らかになるなど、最後まで展開が離せなくて面白い。

  • 「正義のために死ねるか」

    鷲津がいかにしてハゲタカになったのかその過去が明かされる。日本を買うというのは日本を蘇生させること。ファンドというと金儲けのイメージが強いが、企業を再生することでよりよい社会につながっていく。社会に必要なひとつの役割であることが語られ新鮮だった。

  • おもしろかった。
    フィクションだけどノンフィクションのよう。
    とは言え、時代が多少古いのと、自分とは世界が違いすぎて、共感はできなかった。
    結局、ミカドホテルがどうなったのか気になるなー。

  • 人間鷲津政彦の復讐劇なのだが、彼が本当に復讐したかったのは何だったのか?銀行なのか、日本社会そのものなのか、芝野なのか。とはいえ、話としては一応の区切りがついている。派手な金融関連の話のように見えて、実はこの小説は情報戦というのが読み直した感想である。

  • 大胆な再生プランを指示し快進撃を続ける鷲津政彦は、ある地銀の破綻をめぐり、老舗ホテルオーナーの娘で経営を引き継いだ松平貴子、友人のスーパーを再生した元銀行員の芝野健夫と接触を持つ。しだいに明らかになる、ある過去の事件と鷲津をつなぐ糸。ニューヨークから日本に戻った鷲津の真意がついに牙をむく。

  • 2016.2.8
    企業再生はリストラ債権処理で済むものではない。一番大切なのは、情報を持ったリーダーなのだと。これが一番しみましたね。ビジネスの本質を知ってるってのがファンドの強みかもね。
    鷲津が本心で言ったか知らんが。

  •  何か考えさせられるといった類の本ではないが、上巻に続きとても面白かった。
     著者は、大学で政治学科を専攻し、読売新聞記者を経てフリーライターになったとのことだが、よく経済をテーマにこんな小説が書けたものだ。
     事実を追ったら、並みの小説より面白い作品になった?
     
     下巻は2001年~2004年が舞台。鷲津率いるホライゾン・キャピタルが破たんした都市銀行を買う話、太陽製菓のスポンサー選定、地方銀行の破たんによって債権がファンドに売却されたミカドホテルの再生が描かれる。
     鷲津とリンの関係にリアリティが感じられないが、それ以外は私が経済に詳しくないこともあって、ドキドキしながら読んだ。
     
     著者の日本に対する不満が創作動機の一つであることは間違いないだろう。
     日本の問題点の指摘が何か所も出てくるが、なかでも顧客満足に対する点に大いに同感。
     『CSという発想はあるが、日本のそれはマニュアルを徹底すれば、本当に実現できると信じている愚かしさでしかなかった。本物のサービスとは、自分がして欲しいと思うことを、精一杯しようという姿勢からしか生まれない。』
     マニュアル遵奉主義者が多すぎるんだ。
     
     日光再生プランも面白い。奥日光全域をナショナルトラストの保護エリアに指定し、乗用車の乗り入れを禁止し、高級ホテルのみとして世界的な観光地にする。
     確かに、そんなスノッブなまちづくりは地域住民のだれも望んでいないかもしれないが、思い切った地域再生は投資家の力とプロデュースがないと進まない。星野リゾートによる一軒からの再生では道遠し。面白い発想だと思うな。

  • 11.3

  • 文庫本を待ってたぁ

  • 【026】150406読了。

  • 何回読んでも面白い!

  • 硬そうな経済小説だと思ってこの作品を今まで敬遠してきた。それを後悔するくらい面白かった!鷲津はクリーンなヒーローじゃないけど、そこがまた魅力的。ただお父さんの件が最後オマケみたいになってしまったのが残念。

  • 日本経済のバブル崩壊、外資系ファンド(ハゲタカ)、投資銀行、金融などをテーマにした金融小説。小説の形をとってはいるが、あらすじからディテールまでとてもリアルで三葉銀行は○○銀行かな?とか想像しながら読めたりもする本。著者の緻密な取材を想像させる。銀行の不良債権処理、企業買収、粉飾決算、それらに関与してきた人間の心理など、とてもよく書かれていて面白い。

  • (2007年05月07日)
    感想は上巻にて

  • 何でハゲタカになったかっていうのはなんとなく分かっていたけど・・・。

  • 並行していた企業再生の話が一気に繋がっていくストーリーは、次はどんな風につながるのかと気になり一気に読めた。

  • 割愛

  • これ、金融の専門家が読むとどういう感想になるのか気になるなあ。池井戸さんとかどう読むんだろう?

    何しろ「ああ、そう言うニュース見たなあ。」的な話がゴロゴロ出てくるんで何かわかった気になっちゃうんだけど、わかった気になって良いのかどうか非常に気になるところ。

    それとは別に人物設定とかは少々鼻白む感じのもある。元ジャズピアニストのハゲタカなんて詩人警官の某とかバイオリン弾く探偵の某とか狙ってんのかい!みたいな。結局古女房は二人ともお払い箱だし。

全306件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

真山仁(まやま じん)
1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。読売新聞記者を経て、フリーランスとして独立。2004年、熾烈な企業買収の世界を赤裸々に描いた『ハゲタカ』(講談社文庫)でデビュー。これが代表作となり、ドラマ・映画化された。
「ハゲタカ」シリーズのほか、『虚像の砦』『そして、星の輝く夜がくる』(いずれも講談社文庫)、『売国』『コラプティオ』(いずれも文春文庫)、『黙示』『プライド』(いずれも新潮文庫)、『海は見えるか』(幻冬舎)、『当確師』(中央公論新社)、『標的』(文藝春秋)、『バラ色の未来』(光文社)、『オペレーションZ』(新潮社)がある。

ハゲタカ(下) (講談社文庫)のその他の作品

真山仁の作品

ハゲタカ(下) (講談社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする