桜宵 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2006年4月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (283ページ) / ISBN・EAN: 9784062753692

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

美味しい料理と人間関係の複雑さが描かれた物語は、読者を引き込む魅力に満ちています。特に、登場人物たちの成長や葛藤が織り交ぜられ、前作よりも一層深い人間の闇が浮き彫りになります。友人の香月さんとの関係性...

感想・レビュー・書評

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  • 2作目
    相変わらずビールと創作料理が美味しそう。
    今回は友人の香月さんも出てきて、あれ?この感じ、しろくまくんとグリちゃん?とニヤニヤしていたら、ラストがチラリと不気味だった。
    七緒さんの決断はどうだったのかな。これはそういうこと?
    前作より人の闇が深くて暗い。
    後半に向ってどんどん話が暗くなる。
    夕海さんはパーカーパインみたいだった。
    香菜里屋から出た話もあって、お店の話が好きなので、そこはちょっと残念。
    最後にこの後味の話なのは嫌な感じ。

    十五周年
    桜宵
    犬のお告げ
    旅人の真実
    約束

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    一度たずねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントを用意しておきました――。そう綴られた亡き妻の手紙だけを頼りに、ビアバー《香菜里屋》にやってきた神崎。マスター・工藤が語った、妻がプレゼントに込めた意味とは……。客から持ちかけられた謎の数々を解き明かす連作短編集の第2弾。(講談社文庫)

    淡々と話が進み、最後にはあ~そういうことね。
    短編集なのであっという間に種が明かされ軽く読める。
    残念なのは様々な料理が出てくるのだが、池波正太郎のように何と美味しそうなんだ~とまでは気持ちが入り込めなかった。文章で料理を描くって難しいのだろうが・・・。

  • 三軒茶屋の裏路地にあるビアバー「香菜里屋」シリーズ第二弾。

    前作にも増してマスターの作る創作料理がとてもおいしそうで、読んでいて舌鼓を打ちました。
    料理の音や匂いまでも精緻に再現されていて、五官をフルに刺激する表現力が素晴らしい。
    おなかがすいているときに読むもんじゃないですね~。

    連作短編集なのですが、前作よりも舌に残る苦さが印象的なお話ばかり。
    人間の嫌な部分を凝縮して見せつけられるので、読み進めるたびに胃もたれしていく気がしました。

    読みやすいのでさらさらと読んでいけるのですが、じわじわ露わになる人の悪意には恐怖をおぼえるほど。
    人と人との関係の中での容赦のないすれ違いが凄まじく、心を抉られました。

    表題作の「桜宵」も一見いい話ふうではありますが、よく考えると死者の置き土産はとんでもなく重く、その後の展開は推して知るべし、という感じです。

    (ラストに到着するのが目的なのかと思われる)ラストありきの強引な推理もあり、その辺がちょっとマイナス。
    でも人の心の機微を描かせたら一流だと思うし、推理以外の魅力もあるので読みごたえがありました。

  • 4+
    思い返せばブクログに読書記録を付けるようになって、そろそろ1年、その1冊目がシリーズ前作の「花の下にて春死なむ」だった。とても面白かったのだが、出てくる料理が皆うまそうで、食欲を異常に刺激するのに困らされた。だから続編を読む時はかなり覚悟が必要だなと思い、既に手元にあって読みたいけれど、まだ読めない、まだ今日じゃない、もうちょっと後から、腹が減っても困らない頃に、と先延ばしにし、その後のシリーズ3作を積みっぱなしに。気が付けばあれから200冊、もうそろそろ香菜里屋に行く頃合いか。

    案の定、読んでいると腹が減る。とにかく腹が減る。とてもおいしそうでよだれが出る。読書時間が主に夜なのでとても困る。よだれが出る。ビールが飲みたくなる。腹が減る。とても困る。挙げ句の果てに料理がしたくなる。ええい、もう何か作っちゃえ。で、食っちゃえ。もちろん話も面白い。

  • 北森鴻の連作ミステリ短篇集『桜宵 香菜里屋シリーズ2』を読みました。
    北森鴻の作品は、4月に読んだ『メイン・ディッシュ』以来なの約半年振りですね。

    -----story-------------
    今夜も《香菜里屋》で、ひとつ謎が明かされた。
    旨いビールに、しゃれた酒肴。
    そして何よりこの店には、事件を読み解く心がある。
    事件のきっかけは不意に訪れる。

    「桜宵」
    一度訪ねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントです。

    「犬のお告げ」
    《悪魔のリストランテ》と異名をとる、リストラ要員選びのホームパーティを開いているそうだ。

    「旅人の真実」
    あの金色のカクテルに固執するお客は、あれから来ましたか。

    「約束」
    たった一つの旅の思い出、それがこの店なんですよ。
    -----------------------

    2003年(平成15年)に刊行された作品…… 三軒茶屋の路地裏にあるビアバー《香菜里屋》のマスター・工藤哲也が、客が持ちかける相談事や謎を、解き明かす安楽椅子探偵もの、香菜里屋(かなりや)シリーズの第2作です。

     ■十五周年
     ■桜宵
     ■犬のお告げ
     ■旅人の真実
     ■約束
     ■解説 小梛治宣

    今夜もグラス片手に、謎解きに耳を傾けて…… 妻の死から一年、警察官の神崎守衛は、遺品の中から手紙を見つける、、、

    ビアバー《香菜里屋》のマスター工藤に託された、妻から夫への「最後のプレゼント」とは――。

    マスター工藤が振る舞う炊き込みご飯は、妻のそれと同じ味…… 感傷に浸るも、料理の名を聞き愕然とする――(表題作)。

    連作短篇の名手が紡ぐ、大人のミステリー!

    軽めで読みやすい連作短篇でしたね…… そんな5篇の中で特に印象に残ったのは、工藤の故郷・石巻の小料理屋・千石を舞台に描かれる『十五周年』と『約束』かな、、、

    『十五周年』は、タクシー運転手の日浦が、故郷・石巻の小料理屋・千石で起こった奇妙な15周年パーティーの真相、女将の目的を知る物語…… 日浦の過去と現在が交錯する構成が巧みで、人間の心の闇や嘘を描いた重厚な作品でした。

    『約束』は、工藤が、年末に《香菜里屋》を休んで故郷・花巻を訪れる物語…… 日浦夫婦の小料理屋・千石で働くことになった工藤は、10年ぶりに再会した恋人同士の不思議な関係に気付くのですが、幸福を分かち合うはずだった二人が別れたことにより歪んだ観念が生じるという展開が衝撃的な作品でした。

    それ以外では、タイトル作の『桜宵』が良かったかな、、、

    警察官の神崎が、亡き妻から残された手紙に導かれて《香菜里屋》を訪れる物語…… 妻が工藤に頼んで用意したプレゼントとは何なのか、神崎が知るときに胸が締め付けられるような感動がありましたねー 愛と罪と贖いをテーマにした感動的な作品でした。

    次も香菜里屋シリーズの作品を読んでみようかな。

  • 男女間で起こった謎、5話。一見ちょっと素敵な話だったのが、次の瞬間には全く別の様相を見せ、ビアバー・香菜里屋とマスターの工藤が醸し出す温かい雰囲気の中にヒヤッとした空気が生まれる。工藤の友人のバーマン・香月という気になる存在も登場。『十五周年』なぜ招待されたのか違和感のあるパーティーが実は…『桜宵』病死した妻が残した指示通り向かった香菜里屋で出された桜飯。妻の復讐なのか?『犬のお告げ』人事部長に招待されたホームパーティーで犬に噛まれると…『旅人の真実』恋人のために金色のカクテルを探し求めた男が殺害され…『約束』10年ぶりに再会した元恋人。あの頃のように一つの料理を分けあって…

  •  世田谷区・三軒茶屋のビアバー「香菜里屋」。客から持ちかけられた謎の数々をマスターの工藤哲也が解き明かす連作短編集の第2弾。「十五周年」「桜宵」「犬のお告げ」「旅人の真実」「約束」の5編を収載。
     たしか第1弾の『花の下にて春死なむ』も読んでます。が、本棚をいくら漁っても見当たらない。どうしたことか。観念して第2弾の本作から再読。短編の中に、ミステリーの、小説の旨味が凝縮された粒揃いの作品集。いやぁ、短編ミステリーって書くの相当大変でしょ。限られた長さの中に、謎や動機づけを入れ込まないといけませんし。登場人物の動向にも注意を払いつつ、起承転結を紡ぐハードルもある。しかも本作では、各短編の世界観がつながっていて、微妙に関連し合い、長編小説を読んだような読後感を味わえるんですから、なおさらです。さらに、「香菜里屋」で提供される絶品メニューの数々と、それを美味そうに堪能するお客の描写にこちらも思わず舌鼓。
     こんな短編ミステリー集には、なかなか出会えません。それだけに、2010年に著者が早世されたのが残念でなりません。隠れ家的な名店「香菜里屋」が実在したのなら、行きつけること請け合いです。

  • 一度たずねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントを用意しておきました――。そう綴られた亡き妻の手紙だけを頼りに、ビアバー《香菜里屋》にやってきた神崎。マスター・工藤が語った、妻がプレゼントに込めた意味とは……。客から持ちかけられた謎の数々を解き明かす連作短編集の第2弾。
    (2003年)
    — 目次 —
    十五周年
    桜宵
    犬のお告げ
    旅人の真実
    約束

  • いまいち

  • 連作短編推理小説。シリーズ第二作。本作でもビアバーマスター工藤の推理が冴え渡る。5つの短編の中で、桜宵と約束が良かった。

  • 2作目。

    なんか、場所柄か話中にでてくる大学はあそこなのかなぁとか。そういうったところまで。

  • 「香菜里屋」というビアバーを舞台にマスター・工藤が店に持ち込まれた謎を解き明かす連作短編集の二作目です。
    マスターである工藤が客持ち出された不可解な出来事の謎を時には謎解きに乗り出そうとする別の客とのやり取りから話が進んでいき最終的に謎は解き明かされるのですが、後味の悪い展開になる話や登場人物が報われる明るいラストになる話もあって読んでいて気持ちが良いです。あと作中で工藤が作る創作料理と飲食描写も美味しそうです。二編目の「桜宵」に『ごくまれにですが民俗学の先生がお見えになります。』といった工藤の台詞があるのですが、同じ作者の方の別シリーズの主人公・蓮丈那智なのかというクロスオーバーの面もあって面白い。(蓮丈那智シリーズにも那智が三國と『三軒茶屋のビアバー』で待ち合わせをする描写がある。)
    連作短編集ということもあり、最初の短編に登場した登場人物のその後が最後の短編で描かれていて短編でもあり長編でもある巧みな構成である。

  • ★3.5
    香菜里屋シリーズの2作目で、全5編が収録された連作短編集。前作は、ビアバー「香菜里屋」に魅力を感じつつも、ストーリーにあまりハマれなかったけれど、今作はかなり面白かった!ようやく本シリーズの楽しみ方が分かってきたのかも。そして、苦い後味を残す作品もあるけれど、工藤の洞察力に頭が下がるばかり。また、「香菜里屋」以外のバーが登場したり、「香菜里屋」が全く登場しなかったり、著者の枠に囚われない自由さも好き。ただ、工藤の料理とビールが美味しそうで、無性に呑みたくなるのが難点。あと、愛犬家は注意が必要。

  • ※図書館

  • 相変わらずの美味しそうなお料理は本当にお腹がすきます。「十五周年」はとても優しい気持ちになれ、続く表題作もよかったのですが、思いがけずにその後の三編すべてが後味が苦かったです。世の中には知らないままでいた方がいいこともありますね。最後の「約束」は特に彼女が目の前にいるからか想像の範囲であってもきついです。でもその苦い三編の方が後味の良い話よりも心に残ってしかも好みだったりするので不思議なものです。

  • IN☆POCKETの2002年1、4、7、11月号、2003年1月号掲載の5つの連作短編を2003年4月講談社から刊行。2006年4月講談社文庫化。香菜里屋シリーズ2作目。桜宵が、最も良い。謎は緻密で、しかしいたずらに複雑過ぎず、かつ意外性があるものが心地よい。

  • ビアバー「香菜里屋」シリーズ二作目。

    「約束」が、少しテイストが違っていてこの中では好み。

  • じーんとくる話ありました。

  • ビアバー 香菜里屋の連作短編集の2冊目
    心温まる推理を堪能してください

  • ビアバー《香菜里屋》を舞台とした短篇集の第2弾。やや強引な筋の話があるが,読みやすい作品揃い。狂気めいた読後感の作品もあり,短編としての出来はなかなか。「約束」の読後感は忘れられない。★4で。個々の作品の感想は以下のとおり。

    ○ 十五周年
     タクシー運転手の日浦が,お客として乗せた古暮夕海という女性から招待された,地元,花巻の小料理千石の十五周年記念パーティに違和感を感じ,そこから事件に巻き込まれるという話。千石の十五周年のパーティは,万鉄というお店の閉店十五周年記念が本当の目的で,更にその裏には,お店を放火した犯人を見つけ出すことだった…?日浦が,タクシー会社から休みをもらい,捜査をするが,結果として会社をクビになってしまう。そこで全てのタネが明かされる。今回の企みは,全て夕海と日浦の仲を取り持つための作戦だった。仕事を辞めて捜査をしてくれるほどであれば,千石のお店を任せることができるという,夕海の母の思いがあったという。若干強引な筋の話とは思うが…まぁ,及第点のデキの作品

    ○ 桜宵
     標題作。神崎という刑事が,妻が亡くなる際に「最後のプレゼントを用意したから,行ってほしい」と伝えられた店である香菜里屋に訪れた。香菜里屋のマスター工藤は,神崎の妻から依頼されていた料理「桜飯」を出す。その料理を食べ,料理の名前を聞いて,神崎は,妻が自分の不倫を知っていたことに気付く。神崎は,妻の復讐だと思うが,工藤は,別の解釈を神崎に伝える。神崎の妻は,御衣黄の桜の下にいた女性「高任由利江」という女性が香菜里屋の客であることを知り,自分の死後に神崎と高任由利江が再会できるようにしていたのではないか…と。読後感もよく,なかなかの良作。

    ○ 犬のお告げ
     石坂修と際波美野里というカップルの話。石坂が会社からリストラされるおそれがあるという。香菜里屋の常連,東山は石坂の叔父であり,石坂は悩みを香菜里屋で語る。石坂の会社の人事課長の湯浅は,自分の家のパーティに社員を呼び,自分の犬が噛んだ人をリストラしているという噂が広まる。派閥争いに負け,会社を去った金村という男から,湯浅のことを聞く。湯浅の妻が専務の娘であり,湯浅は妻に頭が上がらないが,湯浅は妻の愛犬の殺害とリストラを円滑に進めるという二つを進めるために,「塩」を使ったトリックを使っていた。湯浅の悪巧みが妻にバレ,湯浅は妻に刺される。湯浅の悪巧みを妻に伝えたのは金村なのでは…そういう疑惑が残る作品。やや読後感が悪い作品。

    ○ 旅人の真実
     金色のカクテルを探す男の話。香菜里屋だけでなく,バー香月とバーマンの香月圭吾という男が登場する。謎の男が金色のビールを探していたのは,自分の彼女を助けるため…ではなく,バーマンとして活躍するのを妨げるためだった…?金色のビールを探していた男が殺害されたことが分かる。犯人は,金色のビールを探していた男の彼女では…?工藤と香月は警察に告げる気はないという。「わたしは,単なるビアバーの主人に過ぎないから」と。普通のデキの作品。やや読後感が悪め。

    ○ 約束
     幸せも不幸も分かち合おうと,大学時代に約束したカップルのその後の話。男には不幸が襲い続けたが,男が不幸を受ければ受けるほど,女には幸福が訪れる。そう思った女が,ベストセラー作家になった男を殺害するために,10年後に再会しようと言っていた店,花巻の千石を訪れる話。せすじがヒヤッとするような,えも言われぬ読後感がある秀逸な作品。女の狂気ともいえるオカルト的な考えと,そこから導き出される女の行動。男に不幸をもたらしていたのは女なのでは…?女は姑を殺害したのでは…?真相は闇。

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著者プロフィール

1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。’95 年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川 哲也賞を受賞しデビュー。’99 年『花の下にて春死なむ』(本書)で第 52 回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門を受賞した。他の著書に、本書と『花の下にて春死なむ』『桜宵』『螢坂』の〈香菜里屋〉シリーズ、骨董を舞台にした〈旗師・冬狐堂〉シリーズ 、民俗学をテーマとした〈蓮丈那智フィールドファイル〉シリーズなど多数。2010 年 1月逝去。

「2021年 『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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