スイス時計の謎 (講談社文庫)

著者 : 有栖川有栖
  • 講談社 (2006年5月16日発売)
3.48
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  • レビュー :142
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062753876

作品紹介

二年に一度開かれていた"同窓会"の当日、メンバーの一人が殺され、被害者のはめていた腕時計が消失!いったいなぜか…。火村の示した間然するところのない推理に「犯人」が最後に明かした「動機」とは。表題作ほか謎解きの醍醐味が堪能できる超絶の全4篇。ご存じ国名シリーズ第7弾。

スイス時計の謎 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 作家アリスと火村の国名シリーズ。
    短中編4編収録。

    この短編集の中では、やはり表題の「スイス時計の謎」が一番好き。
    推理物としてよくできているのはもちろん、アリスの高校時代が垣間見えて楽しい。美少女ネタは他でも読んだけれど、なんだったっけ。
    時間の流れ・人生のいろいろが切なさを感じさせるけれど、近頃すっかり火村センセイからアリスファンにシフトしたわたしにはアリスの失恋の思い出のほうが切なかったり。

    「あるYの悲劇」のYは何かというのは割とすぐにわかる。
    ただ、なぜその人物を指すのかは全くわからなかった。
    こういう雑学(というのも違う?ネタバレにならない表現が難しい…)は面白い!

    「女彫刻家の首」と「シャイロックの密室」。
    こちらの2編はあまり好みではないが、倒叙ものはたまに読むと新鮮。

  • 表題作は読む価値あり。時計を手掛かりに一気に容疑者を絞り込む推理に感心。ただ、そこから犯人を1人に絞るロジックに難があります。あと登場人物がやたらと論理的云々と発言していて不自然です。表題作以外の3作品はバラエティーに富んでますが、コメントは控えます。

  • 表題作だけで星5つにする価値あり。シンプルで非常に美しいロジックに脱帽でした。

  • 有栖川有栖による国名シリーズの一作。
    表題作「スイス時計の謎」はほかに比較してボリュームがあり、中編くらいのイメージだが、基本的に短編でまとめられており、おおむねテンポよく読めるのが魅力。
    有栖川有栖は長編になると若干冗長感が出てくるのだが、表題作もややその傾向がある。夢に出てきた女性の話なども、ストーリーとしては幅を持たせたかったのかもしれないが、ほとんどなくても本筋に影響のないエピソードで、結果的に何だったんだろうと思ってしまう。謎の部分は論理で構築されており、隙がないだけに、ちょっともったいない。
    そのほかの作品もいわゆる正統派の本格ミステリといえる作品が収録されている。短編だけに、長編ほどのパズル構成とはいえないが、そのぶん4作とはいえ趣向を変えてあり、バラエティに富んでいる。

  • 作家アリス&火村先生シリーズ第13弾、国名シリーズ第7弾。4篇の短・中編集。いずれも毛色の違った、著者らしいトリックだけでないミステリー。表題作の最後の2行が本当に好きだ。著者の心からのことばにもきこえてしまう。

  • 「あるYの悲劇」
    インディーズバンドのメンバーが殺されて、壁に残ったYの字は誰を指しているのか、というダイイングメッセージを中心にした話。名前の読みの意外性と、きっかけの意外性が結構面白かったなー。ロックとエラリー・クイーンという作者の好きを詰め込んだ一作だなと笑

    「女彫刻家の首」
    ある女性彫刻家の首なし死体が見つかって、首がないことに犯人のどんな意図があったのか、と言うのを推理する話。これは割と途中で、ああ、そういうことか!とトリックを見抜けたのですが、火村せんせの気づきのきっかけはさすがだななどと感心するのでした。

    「シャイロックの密室」
    ある金貸しが、貸した金を苦に自殺してしまった人の家族に復讐されて死ぬところから始まる密室ネタ。お手製の木の閂で閉まる扉に閂がかけられて完全なる密室の中での自殺を装わせたにもかかわらず、犯人が残したわずかな痕跡から推理するというもの。簡単な道具で密室を作り上げるその発想がいいですよね。いやまあ、拳銃は簡単には手に入りませんけど…。

    「スイス時計の謎」
    これが圧倒的に面白くてすごかった。
    アリスの同級生が殺される事件。殺されたのは当時スノッブな感じのグループを作っていたメンバーの一人で、そのメンバーでの同窓会の当日に殺された被害者。同窓会に参加するにあたって、みんな揃いの時計をしていくことにしてるんですが、現場からは被害者の時計がなくなっていて、これが事件解決の鍵になるんですよね。
    最後の火村せんせの論理的な追い詰め方が超クールでかっこいいんですよ!その論理を、考え抜いてあるのがまたすごくて、そこが本当に面白かった。。
    あと、そのメンバーのそれぞれの個性がまたよくてですね。犯人が追い詰められたあとの展開がまたとても熱かった。
    ところで、そのメンバーとアリスは直接仲が良かったわけではないけど、高校時代のことを知っている人たちなので、自分の高校時代のことを思い出したりとかしてね。初恋の話とミステリを書き始めたきっかけが出てくるストーリーでもありました。非論理的な世界から逃れるために、超論理的な推理小説の世界に没入するっていうのはなかなか面白いなと。文章を書くことということについてちょっと考えたりしてました。
    文調が明るいので、ちょっと意外な感じもしますけど、そういえば、人嫌いでしょう、みたいな指摘をされる話とかもあったなあ。

    解説は太田忠司さんでしたね。太田さんも読んだことあるなー。なんだっけな…。

  • 火村助教授、国名シリーズ。
    表題作が、ガツンときました。なぜ登場人物の設定をそうしたのか、当時作者に何かあったのかしらんと気を回してしまいそうになりました。

  • バンドのメンバーが殺された。壁にはダイイングメッセージが―あるYの悲劇
    なぜ被害者の首は彼女の作品の彫刻のそれとすげかえられたのか―女彫刻家の首
    強欲な男が殺された。完全犯罪のはずだったが―シャイロックの密室
    被害者も容疑者たちもすべてアリスの高校時代の同窓生だった。火村はロジックのみで殺人者を追い詰めるースイス時計の謎
    以上4本の短編集。

    1本目と4本目が好きです。2本目がなるほどなーというカンジ。3本目はなんだか消化不良。
    3本目は犯人の目線から事件を追うものなのですが、まぁ、視点がかわっているがゆえにその描写にどれだけ信頼をおいてよいものか。読んでると犯人目線にはいりこんでしまってどこかに計画の瑕疵があるはずなのに見えなくなる気がして、呑み込みづらいと言いますか。
    4本目は論理がはりめぐらされすぎてて、一回目ではついてけなくなって、2回目読もうと思いながらも読まないままに。
    推理小説なのであまりいろいろかきづらいですが、「その描写いる?!?!」って毎回思うやつがありますね。ま、それにうまく幻惑されてしまうということは、「いる」んでしょうね。くくくぅ・・・・

  • マニア投票で12位だった2003年の本格ミステリ短編。直球の犯人当てだが、今読むと設定の古めかしさが否めない。高校時代の優等生クラブ同窓会中の殺人。メンバが揃いで買った高級スイス腕時計だけが、現場から持ち去られた。誰にもアリバイはない。探偵は論理だけで犯人を指摘する。矛盾はないけど、動機もお金絡みだし、ワクワク感が全然ないなぁ。

  • 短編作品でしたがYの悲劇のきっかけが名前の読みから始まりそんな事があるんだと、ちょっと新鮮でした。

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