クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (562ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062754309

感想・レビュー・書評

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  • 凡人の視点で語られる天才な人々の話。
    ミステリーとしても十分トリッキーだし、どんでん返しも用意されていて面白いが、ちりばめられた理系チックというか、オタクチックというか、そういう要素がまた良い。
    しかし、自分が凡人であるがゆえに、かなりトゲのあるセリフには、結構傷付くのが難点。

  • 文体が苦手でした。

  • 天才がいっぱい出てくる話。
    何個か無視したように見えた伏線が最後にちゃんと回収されたし、どんでん返しもあり楽しめた。

  • 中学の学級文庫で出会った。割と堅めな本が多い中で何故か置いてあったので、読んでみたら…。西尾維新作品に手を出し始めたきっかけ。

  • 初めて読んだのは高二の時だった。四年の時を経て再読した。思っていた以上に伏線が多くて驚いた。またいーちゃんの玖渚友との話ぶりのフランクさが物語シリーズの阿良々木暦と少し似ていた。二人共男友達がいない(少ない)、ネガティブ思考等幾つか共通点がある。また、いーちゃんも球磨川禊と同じく手ブラジーンズ先輩であった。無為識は球磨川の過負荷と似ているところがある。いーちゃんは西尾維新作品の中で割と礎的なキャラクターなのかも知れない。また赤神イリアが安心院なじみと似ていたのは意外だった。『めだかボックス』における「普通」「特別」「異常」「過負荷」「悪平等」という区分けは他の西尾作品キャラへも当て嵌めることができるのかも知れない。哀川潤と黒神めだかも似ているが、哀川は黒神の原型というか母体的キャラクターな気がする。むしろ鶴喰鳩の方に似ているのかも知れない。西尾作品のキャラクターは根本で繋がっているようだ。ストーリーとトリックは戯言シリーズの中では第二位だろう。初読時犯人は分かったが入れ替わりまでは分からなかった。だが改めて読むと十分気付けるフェアな謎だと分かった。だが誰でもない彼女の天才性、異常性はある程度キャラクター化における破天荒さに耐性がないと理解し難いだろう。この面白さが分かるのはある意味ラッキーだと言えそうだ。

  • 私がネットで見た限りではズッパリ賛否両論で前々から気になっていた西尾維新作品。「読む人を選ぶ」という文章を何度も見た。
    というわけで一度読んでみたいと思ったので、西尾維新好きの友人に半ば無理やり貸してもらった。

    厨二病だという噂も聞き、どんな文体なんだととりあえず否定的な目で読み始めたが、普通に面白い。
    もう事件は解決したかと思いきやその後も何度か驚かされた。 

    この作品は真ん中が欠けているドーナツのような作品だ、というレビューがあったが、それは正に言い得て妙である。主人公らの詳しい過去=中心部は最後まで明かされず、その主人公の周囲で起こる出来事はうまく作りこまれている。
    私はとりあえずこの西尾ドーナツを美味しくいただけたので、賛否両論の、賛成の方に一票投じようと思う。


    ★4つぐらいだったけれど、クナギサちゃんがかわいいので5つ。

  • ☆3.5

    西尾維新のデビュー作。
    デビューから語り口や作風が滲み出てて才能を感じさせられる。

    話としては個性豊かな天才たちが集まった孤島で起こった殺人事件を主人公が解くと言うオーソドックスなもの。

    結構ボロクソ言われる主人公のいーくんが可哀想だがなかなか味がある。
    とはいえ色々消化不良感もあるのでこれからに期待かな。

  • 文章がとても独特で、一気に引き込まれた作品でした。このシリーズは、零崎シリーズも合わせて多分全部読んでます。
    文章そのものが言葉遊びを繰り返しているような感じで、リズムがいい。トリックもシンプルで分かりやすい。一気に読めるので、手軽に何か1冊読みたいという人にはいいかも。

  • 西尾維新といえば、僕は化物語をはじめとした「物語」シリーズを連想するのだが、元々は本格推理作家だったんですね。
    本書は西尾さん独特の珍妙な名前のキャラクターが相変わらずの会話劇を展開します。
    化物語のような感じかなぁと思いきや、絶海の孤島における密室殺人事件というびっくりするくらいベタな展開。
    最終的な落ちが何と何段階もあるというおまけ付き。

    あたかも事件解決かと思って読むのを止めると大変な事になります。
    西尾特有のくどいまでの会話が苦手な人はちょっと読みにくいかもしれませんが、どんでん返しが何段階もあって面白い。

    いわゆる推理マニアの間では酷評されているようですが、そういうジャンルのプロパーにはあんまりお勧めできないかもしれません。
    曰くフェアじゃない、地の文が不親切・・・・西尾維新に慣れている人ならあまりそうは思わないんだけど、慣れてない人は激怒するのかも知れませんね~~

    西尾さんに限らないけど、主人公のふとした呟きとか、会話には、ぞっとするほどの真理が含まれている時があるのですが、僕は西尾さんの作品のそういうところが好きなのかもしれません。

  • 導入が長い。そこまで古い作品じゃないのに、ラノベであるせいか使い古された感じがする。
    おもしろくない。。

  • 戯言シリーズ第一弾。
    まわりくどい表現を楽しめる人向き。厨二病者向きなんじゃないでしょーか。私は話自体よりも文章が好きなんではないかと気付かされた作家さんです。言葉遊びなので、西尾維新さんの作品は映像化しないほうが良かったのではないかと思っています。
    毎回殺人事件の話が中心です。まさか自分が殺人鬼を一番好きになるとは思ってもみませんでした。なので零崎シリーズは大好きです^^

  • ラノベで大きく衝撃を受けたシリーズ。面白くて一気に読み終えた。巧みな言葉遊びと複雑な心情とトリックとロジックが光る作品。

  •  戯言シリーズ読み終わった記念に再読。

  • 二転三転と転がっていく話でした。

  • 自分語りと地の文にイラッとする。
    キャラクタを楽しむ小説だと思う。

  • 西尾維新にさつめ。
    これは結構読めた。
    戯言的西尾節に精神が順応してきたのかもしれない。
    それにしても、西尾維新の戯言しかり、森見登美彦の詭弁しかり、京都の学生は飛躍した議論で他人を煙に巻くような体質の持ち主なのだろうか。

    トリックやアリバイもルールに則っていたし、考えながら読み進めて犯人当てにも参加出来るという意味でも、よいミステリだと思った。
    最後にひっくり返した箇所も、なんとなく予想出来ないではなかったし(『そんなのアンフェアだろう!』と怒鳴りたくなるような無理矢理感がなく、読者に誠実であるという意味なので、悪い意味ではない)。

    キャラ萌えもわからないではないけど、個人的にはやはり、きちんとミステリでなければ読むのは辛い気がする。
    そんなわけで、このシリーズは少し読み進める予定。

  • 前々から読みたいと思っていましたが、とてもおもしろい作品でした。

    まだ、1巻なので全ての伏線が明らかになっていないのが逆に西尾維新さんっぽくてとても良かったです。

    最後の請負人との話で事件の全貌が明らかになるっているのが、独特でよかったです。大体の推理小説は主人公が全部解決してしまうので…。

    『天才』の中にいる一般人が一番、普通では無いように見えてとても不思議でした。
    全体的に不思議な雰囲気でとてもおもしろかったです。

  • 戯言の一作目、とあって、随所に伏線が張られているのは疑問として残りますが、以後回収されていくことを考えれば問題は無いと思います。
    キャラもそれぞれ個性的で、漫画を読んでいるようにキャラの風貌が想像できます。
    ややこしいように思えるミステリー部分も、きちんと読めば整理されていてわかりやすいです。

  • 映像作品は馴染み深いこの作者も
    小説を読むのは初めて。

    とにかく登場人物のキャラが立ってて、
    リアリズムを排した
    個性的な文章と相まって、
    独特な世界観を醸していた。

    ミステリとしては、
    なかなか手の込んだ細工がされてて、
    それなりに出来てた。
    やっぱりリアリティは無かったけど。

    正直好みではないかな。

  • 3-
    まわりくどい独特な筆致やアチラの世界の会話文に、本の厚さの半分ぐらいまではイライラしながら読んでいたが、我慢するのも阿呆らしいので脳内翻訳しながら読んでみたら、割とすんなりと追いかけることが可能に。事件自体はどうということもなく、しかも真相を明らかにする過程も強引で割といい加減だが、雰囲気だけはそれらしく盛り上がるのでこの手の読み物としてはOKなのかもしれない。
    整合性のなさは後日談で帳尻を合わせているが、少し苦しくもあり、上手く切り抜けた感もある。ただ、ちゃんと考えてますよ的な姿勢が見えるのは良いし、そこでタイトルの多重性が更に増したのも効果的だった。

    些細なことだが、プロフェッショナルなメイドには「すいません」ではなく「すみません」と言わせて然るべきだ。こんなことで言葉を大事にしてるかどうかを判断されては実につまらない。



    *****
    黄→緑→赤→黒→金→白→青→青→?

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著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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